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OECDの調査結果は自分なりに読むとおもしろい:睡眠時間、飲んでる時間、男女差別、自殺率

 OECDの統計調査結果 Society at a Glance 2009 - OECD Social Indicators が発表になりました。そろそろニュースにも出てくると思いますが、ネットで公開されているので、自分なりに読むとおもしろいと思います。

Society at a Glance 2009 - OECD Social Indicators
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 もっともニュースになりやすいのが、第2章(2. Measuring Leisure in OECD Countries)だと思います。OECDの解説ページでも、その中から各国の睡眠時間の比較と、国別のレジャー時間の男女差(男尊女卑?)を取り上げています。これから出てくると思われるマスコミのニュースは基本的に、このページの翻訳を要約するのだと思います。

Society at a Glance reveals evolving social trends in OECD countries

 データはほとんどすべてがpdfファイルまたはエクセルファイルで公開されているので、自分なりに興味があるところを直接アクセスしてみるべきだと思います。私はレジャー(第2章)と第8章(社会の団結性)の中にある自殺という項目に着目しました。

2. Measuring Leisure in OECD Countries

8. Social Cohesion Indicators
Suicides


 この2つを無理に関連づけようという意図があるわけではなく、なんとなく気になったということです。

 まずは、どんなニュースでも取り上げられる予定の、フランス人が良く寝て、韓国人と日本人が睡眠不足であるというデータです。グラフを見ると一目瞭然です。日本人の睡眠時間は、フランス人よりも1時間近く短いのです。
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 それにもかかわらず、飲食に使っている時間が、フランス・ニュージーランドに次いで長いということはどういうことかと考えると、食事の時間が短いはずの日本人は、飲んでいる時間が長いということに違いありません。
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 ちょっと意外だったのは、日本は遊び時間の性差が少ないということです。イタリアがダントツの「男尊女卑」ぶりを示しているのはわかるような気がするのですが、日本はノルウェイ・ニュージーランドに次ぐ世界第3位の男女同権ぶりです。
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 こうしたことと関係があるのかないのか、日本の自殺率は韓国と並んでOECD内ではかなり問題のある状態です。
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 自殺率の異常に高かったハンガリーやデンマークが急速に自殺率を減らしているのに対して、韓国は急速に増加を示してハンガリーと逆転してしまいました。日本も早晩ハンガリーを追い越しそうです。両国ともに10年前にデンマークを逆してんしてしまったあたりで、もっと抜本的な対策に乗り出すべきだったと、いまさらながら悔やまれます。韓国の異様な上昇ぶりは問題ですが、日本の高止まり傾向もハンガリーやデンマークに学ぶべきところがあることを示していると思います。

 不思議なことに自殺というものは圧倒的に数男性のが多いことは、世界的な傾向だということも示されています。
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 さらに、奇怪なのは韓国の高齢者自殺率の異様な高さです。グラフで比較すると同じスケールで描けないほど(韓国だけが4分の1メモリ)ひどいのです。
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 このグラフには、日本のデータがありませんが、今のような高齢者福祉冷遇対策を続けていると、明日はこうなるという警告に思えてなりません。

 せっかくの統計データを日本の政治家はしっかりと読んで、明日の政策に生かしてください。
by stochinai | 2009-05-05 23:11 | コンピューター・ネット | Comments(0)

ひとくきの 白あやめなり いさぎよき     日野草城


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