5号館を出て

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感染者が増えているのではなく、すごいピッチで検査が進んでいる

 時々テレビなどにも登場している、メチャメチャかっこいいWHOのメディカルオフィサーの進藤奈邦子さんの言葉に強く共感しました。

 <新型インフル>WHO医務官、関東への拡大「注意が必要」
「軽症の人たちを通じ各地に広がっている可能性がある。特に、関西と関東は人の往来が激しいから、関東でも注意が必要だ」と述べた。
 誰が考えても、これだけ関西で広がっているのですから、東京に感染者がいないはずはありません。

 マスコミなどには進藤さんの次の言葉をかみしめていただきたいと思います。
 確認数の急増については「1人目の確認を機に一挙に診断が行われた結果だろう。すごいピッチで検査が進んでいる」と語り、日本の検査能力の高さを反映したものだと説明した。
 東京でも同じような検査を始めたら、一気に1000人のオーダーで「感染者が増加」しても不思議はないと思います。

 もはや、この状況下では、ニュースの度に感染者数を数えることに、それほど意味があるとは思えません。

 保育所、幼稚園、小学校などを休みにすると、親も仕事を休まざるを得なくなり、社会のインフラの弱さも次々に露呈してきます。このまま進むと、インフルエンザではないことが原因の「二次・三次被害者」が出てきそうな気がします。

 現状だと発症した人は自宅待機するという、普通のインフルエンザへの対応でいいような気がするのですが、どうでしょうか。
Commented by momo at 2009-05-19 15:02 x
メキシコでは、病院も少なく、検査もほとんどできないということを聞いたことがあります。日本は病院もたくさんあるし、検査もたくさんできるから正確な感染者数が出そうですね。検査技師さん大変だわ。
Commented by Kuri at 2009-05-19 17:15 x
はじめまして。北区に住んでおります。
ときどきROMさせていただいておりますが、初めて投稿いたします。

ご参照までに…
ttp://openblog.meblog.biz/article/1548221.html
Commented by varoko at 2009-05-19 22:10
どうなんでしょう。Kuriさんご紹介の記事みましたが、私は以前こちらにあった「壮大な予行演習」という考えに共感します。新たなウィルスの感染がどのように拡大し、どこまで阻止できるか。どのようなパニック状態がおこるのか。致死性の低いウィルスだからこそ冷静に判断できるチャンスだと思うので、「やりすぎ」という批判にはいささか消極的です。
毒性の低さもウィルスにとっては利点なのでしょう。症状が軽ければホストの行動範囲も広がるし、気づくのも遅くなります。
実際、メキシコで死亡した方は症状が軽いのでほっておいたところ様態が悪化したという例が多いようです。
感染力の高さは、変異率の高さにもつながりますので、今は弱毒性だからと甘くみてあとで痛い目にあうことは避けてほしいと思います。
Commented by ななし at 2009-05-20 08:58 x
上のコメントでverokoさんが仰っているとおり。
まさに「壮大な予行演習」でした。厚労省などにとってはまさに願っても無い状況だったに違いありません。

関係部署で働く私たちにとっても、非常にいい(??)経験でした。
大変な目に遭いましたが。
万が一強毒性の何らかの感染症が発生した場合に
どのような状況が起こるのかと言う事を想像することができました。

しかし・・・・現場は大変ですよ本当に。
そろそろ、振り上げたこぶしをおろす時が来たかなと言う感じですね。
by stochinai | 2009-05-18 19:12 | 医療・健康 | Comments(4)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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