5号館を出て

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iPadの未来を感じさせられたpdfマークアップリーダー「iAnnotate-注釈」

 iPadを入手してからしばらく経ちますが、最近はその使い方も安定してきました。なんといっても、TwitterのクライアントとRSSリーダー(いずれも読むのが主ですが)として使っている時間が圧倒的に長いです。

 Twitterクライアントとしては、ほぼOsfoora HDが定番に落ち着きました。他に、TwitRockerLiteを別アカウント用に使っています。本当は、クラウドでPCと共有できたらうれしいのですが、非常に残念なことにiPadのSafariではHootsuiteがうまく動いてくれません。

 一方、RSSリーダーのほうは、GoogleRSSリーダーがPCと連動していつでもどこでもどんな端末からでもシームレスに連続して使用することができておりますので、iPadであろうがPCであろうが、他人さまからお借りしたPCであろうがまったく違和感なく使えるのは「便利」などという簡単な言葉で片付けられないほどのありがたみがあります。

 というわけで、使うほどにiPadはリーダーであり、入力媒体としては使うべきものではないという確信を深めている今日この頃なのですが、雑誌や本ではなく論文pdfのリーダーとしてはただ読むだけではなく、ちょっとしたメモや注釈が書き込めたら便利ではないかと思い始めておりました。そんな折、pdfファイルでゲラをチェックする時に「すごく便利なアプリがある!」という記事を見て、心が動かされました。

 PCよりも校正作業がしやすいiPadアプリに惚れた!
 今時の校正は、ほぼ100パーセント、PDFで渡される。iAnnotateの素晴らしいところは、PDFのどこをどう修正してほしいかを、直感的に書き込めるところ。

  筆者の場合、一番よく利用するのが手書きのコメント。細々とした修正依頼を手書きすることも多いんだけど、そんなときはPDFをピンチインで思いっきり拡大して書くことができる。消しゴム機能がないのは痛いけど(=間違ったら書き直し)、かなり細かい赤入れができてうれしい。

 また、商品名やURLなど、正確に伝えたいものがある場合は、コメントボックスを活用している。ドラッグ&ドロップで好きな位置に移動させられるので、より正確な修正指示を書けるのがいい。

 ラインマーカーやアンダーライン、取り消し線も用意されてはいるけど、どうも日本語対応が不完全なようで、縦書きでは機能しないし、横書きでもPDFによっては機能しないことがある。このあたりが改善されたら文句ないんだけどな。
 とまあ、まだ完成品ではなさそうな不安を漂わせつつも、かなり「使える感」満載のこのソフト「iAnnotate PDF - 注釈」を購入してみました。
iPadの未来を感じさせられたpdfマークアップリーダー「iAnnotate-注釈」_c0025115_021892.jpg
 115円のソフトがたくさんあるiPadアプリの中で1200円というのは、かなりの「高額ソフト」です。使えなかったらドブに捨てる覚悟でパスワードを入れると、あっという間に買えてしまうのが、便利でもあり恐ろしくもあるところです。

 まだまだ全然使いこなせてはいないのですが、上に引用したレビューにもあるように「意外と直感的に使える」というのが第一印象です。それに、メモなどを保存するだけではなく、書き込みをしたpdfファイルをメールに添付して送ったり、ソフトウェア会社で無料で配布しているAJI PDF Serviceというソフトで、MacでもPCでもファイルが簡単に転送できるところも使い勝手が良いと言えます。

 iPadで書き込んだいたずら書きがこちらです。
iPadの未来を感じさせられたpdfマークアップリーダー「iAnnotate-注釈」_c0025115_0211998.jpg
 そして、こちらがPC上のアクロバットリーダーで見たところです。
iPadの未来を感じさせられたpdfマークアップリーダー「iAnnotate-注釈」_c0025115_0211771.jpg
 どうでしょうか。十分実用的に注釈や手書きメモ、マーカーなどの情報が送られていることがわかると思います。

 上のレビューにもあるように、まだ日本語にはちょっと弱いところがありそうなこと以外にも、時々クラッシュが起こるなど、たとえ英語だけで使っていてもまだまだ開発途上の製品である感は否めないのですが、これが完全にこちらの思ったように動きをしてくれるようになったら、論文を読むという行為も完全にペーパーレスになることが期待されます。

 楽しいだけではなく、iPadらしい「実用性」を生かしたソフトの進歩のためには、我々がモニターになってどんどん使っていき、バージョンアップを促すことも必要だと感じました。

 一緒に育てていってこそ、ですよね。
by stochinai | 2010-07-19 23:59 | コンピューター・ネット | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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