5号館を出て

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自動蛇口、自動トイレ、自動ドア・・・

 今朝、少し寝ぼけていたのだと思いますが、トイレから出て洗面台で手を洗おうとして、蛇口の下に両手を差し出して、しばらく待っている自分を発見して、ちょっと愕然としてしまいました。確かに、今や大学でも駅でも空港でも、レストランや飲み屋さんでも、かなり多くの場所のトイレの洗面台の蛇口は自動で水が(あるいはお湯が)出てくるようになってきました。今朝のエピソードは、知らず知らずのうちに蛇口というものは手を出せば水が出てくるものだという、「習慣」が私の身に付きだしてきているということを示しているのだと思います。

 この自動的に反応してくれる道具として、最初のものは「自動ドア」だったのではないでしょうか。
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 (C) photoXpress 写真はイメージです。

 もちろん、鉄道や地下鉄などの大型公共交通機関の乗り物では、乗客が勝手にドアを開け閉めできるようだと危険ですので、自動で開き自動で閉じるというしくみの必要性はよくわかりますし、開く方がちょっと後になって出てきたとは思いますが、出発前にドアが閉じるしくみはかなり昔からありました。

 そういうわけですので、鉄道や地下鉄での乗降の時には、我々はただドアの前に立って待つという習慣ができています。しかし、先日の仙台空港線やあちこちのローカル線では、停車した時にドアが自動で開かずにボタンを押すことを要求されるものがあります。慣れていないと、停車したにもかかわらずドアが自動で開かないので焦ることがあるのですが、そんな時はドアは自動で開くものだという先入観を教育されてしまったなあと苦笑いすることしきりです。

 日本ではタクシーのドアも自動で開閉してくれますが、外国では自動でドアが開閉するタクシーなどはほとんどないので、日本人が外国でタクシーを利用するときには、ドアが開くまで待っているという「貴族」のような人達だと誤解されているかもしれません。

 自動的にドアが開閉したり、蛇口に手を近づけると水が出てきたり、最近ではトイレを使った後に自動で水洗してくれるだけではなく、便器に近づくと自動的に蓋が開くものも出てきています。実は我が家のトイレは(さすがに自動で蓋が開閉したりはしませんが)、数年前から自動洗浄のものになっています。便利といえば便利なのですが、私(および家族)の「躾」がどんどん低下していることになってしまう恐れを感じています。というのは、外でトイレを使った時、特にそれがお尻を自動洗浄してくれるタイプのものだと、我が家での毎日のように、その後便器の洗浄も自動でしてくれるような気分になることがしばしばあり、おもわず水洗ボタンを押し忘れそうになることがあるのです。今は、過敏に注意していますが、いつかきっと流し忘れてトイレを出てしまうということをやらかしそうな不安を感じる毎日です(笑)。

 自動ドアではないドアの前で、しばらく開くのをだまって待っていたり、普通の水道の蛇口の下に手を差し出して出るはずのない水が出てくるのを待っていたりというところまではあまり他人に迷惑をかけないのですが、水洗トイレの洗浄をせずにトイレを出たりということになってくると、明らかに人様に迷惑をかけてしまうことになります。

 何でも自動でやってくれるのは便利だし、管理する側も利用者のマナーの差などを考えなくて良いので楽なのかもしれませんが、その中で実は利用者のマナー(習慣)がどんどん退化させれられてしまっていることもちょっと考えるべきではないかと思っています。

 特に外国へ行ったときなど、こんなにいろいろなものが自動化されている国はあまりないと思いますので、日本人というのはなんてマナーの悪い国民なのだろうと思われてしまう原因が、コンピューター制御の進化による自動化の普及だったなどというのは、やはり悪い冗談にしか思えません。というわけで、しっかりとしたマナーを持った日本人を育てるという意味では、この自動化の嵐は必ずしも歓迎できるというものではないと思います。

 落としどころをどの辺にするか、開発する企業もシステムを利用する側もしっかり考えなければなりませんね。
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 これは、札幌市の北区と東区の境界を流れる運河の創成川です。なんとなく春めいた雰囲気が感じられませんか。
Commented by 大学における自動化 at 2011-02-06 12:30 x
玄関の自動ドア化、水洗蛇口の自動化、照明の人感センサーによる自動化…いろいろありますが、大学における自動化の工事は年度末に集中して進められます。(謎)

導入される理由として、バリアフリーとエコが挙げられますが、本当にエコになっているのか(大学の気持ちを正直に言えば、コスト削減になってるのか、かえって電気代が増えていないか)、知りたいところですね。(笑)

それともう1点、自動化には電気が使われていますので、例えば災害発生時など、電気が使えない状況になったときに問題にならないか若干の懸念があります。

とはいえ、自動化はやっぱり便利ですので、恩恵はとても大きいですね。
Commented by stochinai at 2011-02-06 22:44
>電気が使えない状況になったとき
 毎年、全学停電がありますが、その時の悲惨さはまさにおっしゃるとおりの大問題です。
by stochinai | 2011-02-05 23:51 | コンピューター・ネット | Comments(2)

ふと咲けば山茶花の散りはじめかな        平井照敏


by stochinai