5号館を出て

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これが本当の電子雑誌というものか

 昨日の記事でSmithsonian Magazineを褒めましたが,今日その記事を見直しながら同じ配本サイトのZinioをザッピングしていると,National Geographic Interactiveを発見しました。

 ライブラリーで見る限り,普通に書店で販売している National Geographic 誌のpdf版のように見えます。
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 最上列の左から2冊目の黄色い縁取りのナショナル・ジオグラフィック誌は日本語版もあるのでおなじみの方も多いと思います。

 それが,1冊なら450円のところ1年間12冊購読すると1700円になるという表示があり,1冊142円なら古本屋並の値段だと思い,ポチッと押してしまいました。あっという間にダウンロードされてきた最初の1ページ目(表紙)が変形版だったので,?と思いました。
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 続いてサムネイルの目次を開いてびっくりです。

 普通の本のサムネイル目次はこんなふうです。
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 ところがナショジオのサムネイル目次はこんなです。
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 こんなです。
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 要するにページごとの長さが一定ではないのです。紙の本の定型さぶりにどっぷりと浸かって育ってきた我々には驚きですが,デジタル雑誌には紙にあった「定型」という概念を持ち込む必要はまったくないということをこのような形で見せつけられると,読み物に対する視界がガラリと変わってくるのを感じます。

 もちろん普通風の目次もあるにはあります。これは本文の中の目次です。
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 こちらは記事を見ながらリスト形式の目次にアクセスしたところです。
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 昨日 Smithsonian Magazine 誌でお見せしたような,動画や誌中アルバムなどは普通にたくさん挿入されていますが,それだけではなくさすがにナショジオということでまだまだ仕掛けがたくさんありました。

 たとえば,これは臭いカメムシことを書いたページです。
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 なんと文章の横の白紙の部分をカメムシが歩きまわるのです。
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 これはびっくりしました。

 iPadですから,画面を拡大縮小できるのは当たり前なのですが,このページでは地図だけが拡大縮小されても,文章のあそのままです。
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 紙に印刷することによる拘束から自由になるということから,真の電子雑誌が生まれるということを強く印象づけられました。

 昨日も書きましたが,適切な値段設定と紙媒体からの離脱によって電子雑誌は「雑誌」から抜けだして自由になれるのだと思います。そしてそれが実現することによって,iPadのようなハードが広く受け入れられるようになるということです。

 日本でガラパゴスが死んでしまおうとしていることの理由はまさにここにあるのだと思います。

 日本の出版会およびハードウェア界の方々はわかっているでしょうか???
by stochinai | 2011-09-19 23:03 | コンピューター・ネット | Comments(0)

ふと咲けば山茶花の散りはじめかな        平井照敏


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