5号館を出て

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韓国からのEメール

 動物学会に行く直前に不思議なメールを受け取りました。

 「はじめまして。韓国の******です。」と名前もカタカナで書いてある日本語のメールです。「てにをは」の使い方がちょっとおぼつかないところがありますが、立派な文章で文意もしっかりと通じます。

 カエルの繁殖についての質問でした。学会直前のどさくさに受け取ったので、軽く読み流しはしたものの返事は学会の後にならなければ無理だと思い、そのままにしておきました。

 学会が終わり、なんとなくボーッとしていた時に、ハッとそのメールのことを思い出して読み返してみました。私に聞いてくるのだから、ゼノパス(アフリカツメガエル)に関する質問だとばかり思い込んでいたのですが、ツメガエルではなく、ツノガエルと書いてあります。韓国の人だからツメガエルをツノガエルと書き間違えたのだとばかり思っていましたが、ツメガエルの情報ならネットでも文献でもたくさんあるはずです。

 韓国ではそういう資料が手に入らないと書いてありますし、そもそも市販のヒトやウマのホルモンでメスが排卵しやすいのが特徴のツメガエルなのに、メスの排卵を誘導する方法を教えて欲しいと書いてあります。おかしいと思って読み返した時に、写真が添付されていることに気が付きました。

 その写真を見てびっくり!

 ツメガエルではなく、ベルツノガエルなどのツノガエルだったのです!!ツノガエルを知らない方は、こちらをどうぞ。



 この動画ではオスが鳴いているので発情しているようですね。なんと、その方が送ってくれたツノガエル3つがいはいずれもオスがメスに抱きついているのです。

 これはすごい。ホルモンで抱接を誘導できているのですね。もう一息ではないかと思いました。

 残念ながら、私はアフリカツメガエル以外は、日本のアカガエルやアマガエル、ヒキガエルくらいしか経験がないので何もお教えできませんでしたが、そもそもアフリカツメガエル以外のカエルは、おそらく念に1回しか産卵しないので、その時期をはずすと産卵の誘導は極めて困難ではないかと思われます。

 しかしながら、韓国の方から日本語で丁寧な質問のメールをいただいたことにも感動しました。

 他のほとんどの国の人は、簡単に英語でメールを送ってくるひとが多いのですが、さすが韓国はすごいとそっちのほうに感動したエピソードでした。

 では、ベルツノガエルの鳴き声をお楽しみください。
by stochinai | 2011-10-05 20:34 | コンピューター・ネット | Comments(0)

日の暮の背中淋しき紅葉哉            小林一茶


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