5号館を出て

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わびしい警察官

 北海道では報償費疑惑とか組織ぐるみの犯罪が取りざたされている警察官ですが、なんとわびしい万引きで書類送検、懲戒処分になるとのことです。

 大阪府警の58歳巡査部長が万引き(毎日)というニュースにトラックバックします。

 記事には、非番だった警察官がスーパーで720円相当の「焼サバ棒寿司」2パックを万引きしたところを店員に発見され、逃げたのですが駐車場の自分の車に戻ったところを発見されて、同僚である府警署員に事情聴取されたと出ています。逮捕とは書いていないのですが、万引きくらいだと逮捕されないのでしょうか、それとも同じ警察官同士だからということなのでしょうか。ちょっと気になりますが、まあサバ寿司で逮捕というのも大げさすぎるかもしれません。

 58歳と言えば、子供がいたらもう成人しているような年ですし、退職も間近なのではないでしょうか。月曜日の夕方5時35分頃にスーパーに買い物にいったというのは、一人暮らしなのでしょうか、それとも奥さんは働いていてこの日はこの人が夕食の支度をする番だったのでしょうか。

 「小遣いが助かると思ってやった。以前にも万引きした」と話していると言いますが、給料が安いのでしょうか。それとも、家のローンなどで苦しい状況なのでしょうか。パチンコで大負けしたのでしょうか。

 私も決して金持ちではありませんが、毎日は無理としてもどうしてもサバ寿司が食べたい時には、なんとか自分でお金を払って買えるくらいの収入はもらっています。

 もしも、警察官がサバ寿司を買うことが難しいくらいの薄給だとしたならば、汚職に手を染める可能性も高まり、ひいてはそれが国民の利益に反することになるので、公務員の給料はある程度の高さに保たれているのが今の日本の制度のはずです、

 公務員が汚職の誘惑に打ち勝つだけの給料を保証できなくなったら、国というものの体制が滅びてしまうことになります。

 たとえ小さなニュースでも、考えさせられることはいくらでもあるものです。
Commented by さなえ at 2005-06-17 06:37 x
以前、数百円の金を懐に入れ、退職間際に首になって退職金を棒に振った公務員の記事を読んだことがありますが、退職後はどうして食べていこうという心配事が頭から離れないと、日常生活を切りつめるだけ切りつめ、余裕がなく、誘惑に抵抗できなくなるということはないでしょうか。
将来に対する不安が蔓延していますので、何とかなると開き直ることが難しくなっているような気がします。
また、叩きやすいところを叩き、取りやすいところから取り、削りやすいところから削るという風潮があらゆるところで強いですから、本来、安全と教育の予算は削ってはならず、削ることではなく、趣旨に添った支出と管理、運用が出来ているかを調査、指摘、是正しなくてはならないのに、壊せば済むと考える人がまだトップにいることは日本の不幸です。
Commented by stochinai at 2005-06-17 19:28
 警察官なのですから、犯罪であるという認識はあったはずです。最後の瞬間はまさに「誘惑に抵抗できなく」なってしまったのでしょうね。
 冷静に考えれば、確実に大きな損失を被る可能性のある行為をしてしまったということは、ある意味で「正常な精神状態」ではなかったということのようにも思えます。もちろん自殺してしまうよりはベターな選択かもしれませんが、突きつめると同じ構造かなという気もします。
 どちらにしても、今の日本が不幸な状況にあることだけは間違いないようです。
by stochinai | 2005-06-15 17:42 | つぶやき | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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