5号館を出て

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花の盛岡

 久しぶりで旧盛岡藩士桑田総会に参加するために盛岡にやってきました。

 千歳から飛び立ったのは比較的早い便でした。乗ったのは小さめのJ-AIRのエンブラエルERJ-170という機種でしたが、なんと76人乗りのはずが、乗っていた乗客はわずか3名で、2名のパイロットと2名のキャビンアテンダントに乗客3名ですから、なんともぜいたくな貸し切り状態でした。

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 花巻空港からバスで着いた盛岡駅前でまず歓迎してくれたのはスズランでした。

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 スズランというとなんとなく北海道の花だと思い込んでいたのですが、駅前の花壇に地植えされたと思われる株は見事な花を咲かせていました。

 総会前にちょっと時間があったので、ブラブラと歩きまわった盛岡は花の季節でした。

 まず目に止まったのは北上川支流の中津川沿いに並んだ木に咲くピンクの花でした。

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 木に付けられたプレートを読むとこれはベニバナトチノキといって、アカバナトチノキとセイヨウトチノキ(マロニエ)の雑種のようですが、園芸品種なのでしょう。切り花にしたいくらいの艶やかさです。

 今回、初めて気がついたのですが、盛岡城跡公園や盛岡市の官公庁街にはトチノキ、それも巨木になったものが非常に多く、それが一斉に花を咲かせています。

 こちらは県庁前のトチノキです。

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 ものすごい数の花が咲いていますが、一つ一つをよく見るとベニバナトチノキと同じ姿形をしています。

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 お城のお堀沿いにのたくさん咲いていました。

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 これを見てなるほどトチノキというものは水辺に茂る木なのだということが実感できました。そして、なぜ岩手県にはアイヌ語で「水辺のトチノキ」を意味する、私の苗字の由来にもなったトチナイという地名が複数残っているのかが実感できました。岩手県はトチノキの本場なのですね。

 またお城のお堀にまわりにはナンジャモンジャ(ヒトツバタコ)という珍妙な名前ですが、なんとも可憐で美しい花を咲かせた木もありました。

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 そろそろ総会が始まる時間ということでもどる途中で、巨木と言っても言い過ぎではないヤマボウシに出会いました。

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 近寄ってみると、たしかにあのヤマボウシの花が無数に咲いていました。

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 ちょっと小さめに感じられるのは、より野生種に近いということなのかもしれません。

 そして、こちらは総会が終わって散策した北上川べりのアヤメです。

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 大きな木ばかりを見上げていた後には、こうして見下ろす花を見ているとなんとなくほっとして、一日が終わるのを感じるものです。

 北上川を眺めて、なんとなく「懐かしい」などと思うようになった私ですが、だんだんと「盛岡人」の仲間入りをしているということなのでしょうか。

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 故郷をいくつか持つのも悪くないかもしれませんね。






by stochinai | 2014-05-25 23:59 | その他 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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