5号館を出て

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科学技術コミュニケーター養成ユニット受講希望者のための説明会

 土曜日ですが、午後1時から上記「科学技術コミュニケーター養成ユニット受講希望者のための説明会」が開かれました。

 一息で言おうとすると息が苦しくなるこの「科学技術コミュニケーター養成ユニット」にもようやく略称が決まりました。

 CoSTEPCommunicators in Science and Technology Education Program)です。コーステップというような発音でいいようです。略称については、いろいろな意見があり数ヶ月もめていたのですが、最終的にはボスのS山さんが「強い反対がないならこれにしたい」ということで決定しました。

 長いこともめていたのですが、実は最初に提案されたものがこれだったのです。その案は、ユニットに参加される心理学関係の教授の方と、客員で来られているnative speakerの教授の方が相談した結果として他のいくつかの候補とともに提案してくださっていました。

 CoSTEPという略称を見ただけで、「Co=ともに、STEP=歩く」というイメージが得られますので、第一印象はすごい!でした。その時には、「あまりにも素晴らしすぎるので、少し検討してみませんか」ということになったのですが、その後延々と結論が出ずに今日に至っていました。

 私のような不良中年が使うには、ちょっと気恥ずかしく感じるほどさわやかすぎないかというところがないでもないのですが、なかなか良い略称だと思います。今日は、同時にユニットのロゴも発表されました。こちらもなかなかセンスの良いものができあがりました。近日中にホームページで公開されると思いますので、お楽しみにお待ちください。

 説明会は理学部の階段講堂を借りて行われました。かなり広いところなので、もしも参加者が少なすぎるようだと寂しいことになってしまいますが、前日にS山さんが言っていた「最悪の場合には20名くらいかもしれない」という超悲観的な予想を裏切って、60名をはるかに越える参加者が最初から最後まで熱心に聞いてくださいました。

 わざわざ京都からいらしたという学生さんや、北海道でも通うのも大変な遠いところから来られた方もいらっしゃったようで、このユニットに対する多くの方々の関心の高さを知ることができ、主催者側としては大変にありがたかったことです。

 それにしても、これだけたくさんの方々が関心を持ってくださっているにもかかわらず、初年度は本科生が5~10名、選科生が10~20名というのはあまりにも少なすぎないかという質問・疑問・要望(?)が出るのは当然だと思いました。

 司会をしていた私が口を滑らせて、「運悪く受講生になれなかったとしても、講義室などに潜り込んでしまえば、まさか追い出されることはないのではないか」と言ってしまいましたが、S山さんの回答は「演習や実習で、人数制限せざるを得ないものに関しては、そうそうルーズなことはできないと思うが、講義で行われるようなものの場合には、まあそういうこともあり得るでしょう」というようなニュアンスだったと思います。(ただし、この内容に関しての責任は、当ブログにのみありますので、CoSTEPにはねじ込まないでくださいね^^;)

 いずれにしても潜り込んででも参加したいというような強い意志があるのでしたら、その情熱を応募書類にぶつけていただけば、意は通じる可能性は高いと思います。こちら側としても、そのような受講生を強く希望しています。

 説明会の最後は、特任教授で10月から赴任される予定のK本さんの模擬授業でした。もともと地震には詳しい方だとは思っていましたが、今日の話を聞いて彼が神戸で泊まっていたホテルが阪神淡路大震災で、1階部分がなくなってしまうという経験をしていた被災者だったということを初めて知りました。

 また、そういう経験を持った人間が、地震報道や地震対策に関するサイエンス・コミュニケーションの教育にかかわるというのは非常に迫力がある、ということも肌で感じさせてもらいました。しかし、残念ながら模擬授業の時間が40分しか取っていなかったため、いろんなところを省略したり駆け足になったりしてしまいました。しかし、さすがに現役のNHKディレクターですから、本科生・選科生になっていただければこの話をもっと深く、続き付きでお話ししますと、宣伝も板についたものです。

 こんなふうに、開講に向けていろいろなことが進行していきますが、この後の最大の山は受講生の募集(すでにやっております)とその選考です。第一次募集は、あと10日くらいで締め切られますが、そこにどのくらい情熱を持った受講生の応募があるかで、この後のCoSTEPの運命が決まると言えます。

 強い志と情熱を持った方の応募を心から期待しています。

 どうぞ、よろしくお願いします。
Commented by mikami at 2005-09-03 21:31 x
大変お疲れさまでした。私も初めから終わりまで参加しましたが、とても充実した2時間だったと思います。会場からの質疑も活発になされ、終了後も、教室に残って個別にスタッフと話をされる方も多くいらして、強い手ごたえを感じました。貴重な映像と長年の取材経験に裏打ちされたK本先生のインパクトある模擬授業はもちろんのこと、今日の説明会それ自体が、すでにCoSTEPの授業となっている趣きがありました。説明会でのお話にも少しあったように、10月からもこんな雰囲気で、受講者とスタッフがともにCoSTEPという場を盛り上げていけたらと思います。
Commented by さなえ at 2005-09-04 12:38 x
ごめんなさい。関係ないものですがTBさせていただきました。
Commented by stochinai at 2005-09-05 11:58
 さなえさんがTBされたエントリーで提案されたアイディアはなかなか良いと思いました。世の中には使われることのない端数資産がかなり眠っており、なぜかそういうものは政府や大企業がネコババできる仕組みになっているようです。それを意識して良いことに使えるのであれば、こんなに素晴らしいことはないでしょう。
by stochinai | 2005-09-03 18:31 | 教育 | Comments(3)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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