5号館を出て

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オリバー・ストーン監督作品スノーデン

 昨日封切り(という言葉も死語になってしまいましたが)になった映画「スノーデン」を見てきました。

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 ほぼリアルタイムに起こっている実話を映画化するのは大変だったと思いますが、135分ある長めの映画が一気に終わりまで駆け抜けるように感じられ、見て損のないものだと思いました。

 あたかも近未来SF映画のような内容にも思えますが、冷静に考えると我々が毎日使っているインターネットがそれなりの技術と装置を持っている組織にとってはほぼ完全に盗聴可能なものになっていること、そしてそれをアメリカのCIAやNSAといった政府機関が実際に実行していることを実感させてくれます。当然のごとく、アメリカができるのならば他の多くの政府機関にも実行可能であり、実際にそれが起こっているだろうことが納得させられます。

 ネットの上で行われている情報戦の戦場は世界に拡大しているというのが、国家は戦争するものだと考えている当事者たちの認識だということもよくわかりました。

 戦争ならば何でもありというのはわかりますし、それが世界中に拡大している、さらにいうならば今こうして入力しているわが家のコンピューターも戦場につながっている、あるいは戦場の一部なのだというのが映画の主張なのだと思います。

 映画の内容はほぼ事実で、しかも当事者のスノーデンは現在ロシアに半亡命状態で滞在中ということもあり、多くの内容はすでにどこかで報道されたことのあるものが多いと思いますが、オリバー・ストーン監督が実際にスノーデンに何回も会って直接に聞いたことも含まれているということで、ニュースからは感じることのできなかった生身のスノーデンとそのまわりの人々の描写が生々しく描かれていると思います。

 特にスノーデンが時折てんかんの発作に襲われる体質だということはこの映画ではじめて知った「事実」でした。

 つい先日、監督のオリバー・ストーンが来日して、この映画のことであちこちでインタビューを受けていたのでご覧になった方も多いかと思います。インタビューの内容はこちらに詳しく載っていますので、これを読んでから見に行くと理解が深まるかもしれません。

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 先日の朝日新聞にもインタビューが載っており、あの反体制的なオリバー・ストーンが「トランプ大統領、悪くない」と言っているのを見て「エーッ」と思った方も多いと思います。私もそうした一人でしたが、この映画を見てその謎は解けた気がします。

 この映画の中に出てくる希望の大統領がオバマなのですが、この映画の主題となる大規模な国民に対する盗聴を行った大統領もオバマです。そして、その後継者となるべく立候補していたクリントンもこの盗聴を正当化する側に立ったいたことは、この映画を撮っていたオリバー・ストーンにとっては許しがたかったことなのでしょう。

 支持していたバーニー・サンダースが早々に予備選挙で消えて行ってしまった後、彼がひとかけらの希望をトランプに託しても無理はないかもしれないと思わせられるものも映画の中に見ることができるかもしれません。

 札幌に関して言えば、たった7日間だけ(あと5日間です)一つの劇場で見られるだけですので、これは急いで見ておいた方がいいかも。

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 もっとも、シン・ゴジラなどと違ってDVDを借りてきて茶の間のテレビで見ても内容はじっくりと味わえますので、それからということでもいいのかもしれませんが・・・。







by STOCHINAI | 2017-01-28 23:58 | 趣味 | Comments(0)

ひとくきの 白あやめなり いさぎよき     日野草城


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