5号館を出て

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天地始粛(てんちはじめてさむし)

 今年はこれまでになく24節気と72候を意識するようにしていますが、現代の北海道の気候がこの旧暦の暦に意外なほど対応して変化しているのを感じる一年になっています。

 今日からは処暑の中でも第41候「天地始粛(てんちはじめてさむし)」です。タイミングよく朝晩は肌寒いくらいに涼しく、一日中太陽を見ることもなく、夏日にもなりませんでした。

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 キンレンカとも呼ばれるナスタチウムは夏の暑さに疲れたのか、かなりヨレヨレになってきており、今日咲いていた花もこの一輪だけでした。そろそろなんらかの処置をして復活させてやらなければ厳しいかもしれません。

 人間社会の活動としては、例の水道管の取替工事が我が家の正面にやってきました。

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 人や自転車の出入りは問題なくできるのですが、今日一日は車の通行はできません。

 仕方なくというか、ちょうどよい機会なので、2度目の開花の波が終わったキンギョソウの花ガラを切り取って種ができないようにする作業をしていました。キンギョソウは枝の先端に2つほど花を咲かせることが多いのですが、その花の間にものすごく小さな次の花の蕾が用意されています。花ガラをそのままにしておくと種が形成されるとともに、この小さな花の蕾は枯れてしまうのですが、ここで一手間かけて蕾をいためないように花ガラを切ってやるとまた花が咲くのです。

 これが2度の開花の波を終えたキンギョソウですが、花ガラつみをしたおかげでそろそろ3度目の開花の波が来るところです。

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 春に挿し木をしたフクシアも絶好調で花を咲かせています。

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 北海道の夏が短いといっても、そこで生き続けている植物は夏の間に充分なだけ命をつなぐことができています。

 もう10年以上も我が家で絶えることなく毎年毎年種から勝手に育ってくるオオケタデも花が咲き始めました。

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 これが咲くと秋を感じます。

 ここから秋が始まるのだとしたら、北海道の秋は意外と長く楽しめる季節のようにも思われます。

 「くらしのこよみ」の旬のさかなはスルメイカでした。スルメイカを英語でいうと「空飛ぶイカ」になるようですが、数年前に北大水産学部の「おしょろ丸」が空飛ぶイカの撮影に成功して世界的なニュースになった時には「アカイカ科(スルメイカの仲間)の若体(成体になる前の小型の個体)で、アカイカまたはトビイカとみられる」と紹介されていました。

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 旬のくだものはイチジクでした。これも北海道ではほとんど見られることのない植物ですが、ゴムやガジュマルの仲間であると考えると身近な植物であることがわかります。イチジク自体はヒトが栽培した植物としては最古のクラスで、旧約聖書に出てくるアダムとイブの「禁断の木の実」がイチジクだったという説もあるそうです。

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 イチジクの受粉ができるのは、実の中にいるイチジクコバチというハチのおかげだとという話をすると「もう2度とイチジクは食べません」という学生が毎年出てくるのでネタとして使うのを止められないエピソードもあるのですが、日本で栽培されているイチジクはコバチがいなくても実が熟する変異体だそうです。

 夏が終わるのは寂しくても、実りの秋を迎えなければ厳しい冬に備えることができません。

 自然は実によくできていると思います。

 我が家の庭番のアライグマも日に日にツタに覆われて隠されていく日々です。

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 秋もいいものですね。








by STOCHINAI | 2017-08-28 22:44 | 季節 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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