5号館を出て

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ツル・カフェ楽しませてもらいました

 かなり久しぶりにCoSTEP主催のサイエンス・カフェ札幌に参加させていただきました。もう第96回にもなっていたというのにもびっくりしながら、いつものように紀伊國屋書店札幌本店 1F インナーガーデンにお邪魔しました。


 札幌駅周辺の自転車駐輪が厳しく取り締まられるようになっているので、最近はこのあたりに出かける時にはクラーク会館に駐輪させてもらうことにしています。少し早めについたので久しぶりに中央ローンに下りてみました。ここはほんとうに誰が撮ってもきれいな写真が撮れる不思議なばしょです。

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 それでいて、1年365日いつも違う顔をしています。今日はかなりいい感じで去りがたい思いがするほどでした。

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 とはいえ、サイエンス・カフェの開始時刻も迫ってきますので、これも久しぶりに敢えて学術交流会館と「ぶあいそ別邸」の間の道を通って紀伊国屋へと向かいます。

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 多少「サイエンス・カフェができあがるまで」の事情を知っているものとしては、受講生だけで進行させるカフェの緊張感は痛いほどわかります。

 こちらは開始直後の写真ですが、インタビュアーの受講生さんだけでなくゲストの方も硬くなっている様子がわかり、こちらまで緊張してしまう瞬間ではありました。

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 それでも、非常によく準備されていることがわかりましたので、そのシナリオにさえ従っていけば素晴らしい結果は約束されています。頑張れ!

 だんだんと流れが良くなってくると、こちらも話の内容に集中できるようになってきます。久井さんの研究は言わば古文書生態学とでも言うべき興味深い文理融合の世界だということがだんだんとわかってきました。

 日本中の図書館に保管されている古文書を中心とした文献調査からだけでも、いろいろなことがわかってきます。

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 なんと江戸から明治にかけてはツルは食用のトリだったというのは、衝撃の事実でした。

 そして、今は主に道東にしかいないタンチョウも日本全国に分布していたことも明らかにされます。

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 これならタンチョウがどんどん増えて最近は千歳あたりでも目撃されるようになってきたといって慌てることもなく、彼らはまた日本中に分布を拡げていってくれればいいのだと安心しました。

 CoSTEPの受講生を中心に作る「はじめてのサイエンス・カフェ」だということもあるのでしょうが、入念な準備を重ねてとてもよく作り込まれていることがわかる好印象のカフェでした。敢えて苦言を呈するとすると、若い受講生が中心になって作っているにしては、ちょっと多すぎるダジャレ的なオヤジ・ギャクはちょっと勘弁してほしいと思ったところもありますが、これも彼らの緊張感を緩めるために敢えて入れてきたのだとすれば許容範囲だと認めておきます(笑)。

 全国の図書館を巡って古文書をしらみつぶしに当たって調べ上げたツルと日本人の文化生態学は今後の発展も大いに期待される新しい分野だと思いました。質問の中にもありましたが、これは世界的に拡げていくと興味深いと思います。久井さんは「私は英語が苦手なので」とおっしゃっていましたが、世界中にある英語の文献は今やその大部分がデジタル化されつつあるので、そちらの調査はインターネットを通じて行うと日本中の図書館をしらみつぶしにして行った以上の調査が瞬時に行えるようになってきていると思いますので、今後はそちらの展開も期待しております。

 というわけで、久しぶりに新鮮なお話で刺激を受けて熱くなった頭を冷たい風で冷やしながら、北大構内を抜けて自転車で帰宅いたしました。

 こちらは本日のイチョウ並木です。

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 黄葉が始まるのももう一ヶ月とちょっとという時期になってしまいました。









by STOCHINAI | 2017-09-10 21:42 | CoSTEP | Comments(0)

日の暮の背中淋しき紅葉哉            小林一茶


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