2006年 08月 03日
亀田事件?
そもそも暴力で勝敗をあらそう格闘技というものが苦手なので、私はこの件についてあまり語る資格はないと思うのですが、昨日の亀田興毅選手の判定勝ちについて思うところがありますので、書き残して置きたいと思います。
昨夜はもちろん、試合をテレビで見るはずもなく、ポスドクのYさんと系統樹作成プログラムで悪戦苦闘をしておりました。我々の能力と技術力ではこれ以上のことはどうにもならないという結論に達した頃、Yさんが「亀田はどうなったかしら」とネットニュースを見てみると、判定勝ちのテロップがありました。今回の試合に関しては、ほとんど真面目にフォローしていなかった私ですが、いやでも目や耳にはいってくる前宣伝の様子から、序盤戦でKOできなかったのだとしたら事実上は亀田の負けだろうと感じていました。
例によってマスコミは通り一遍のことしか報道しておらず、なんだか良くわからなかったのですが、ブログの世界をちょっと歩いてみるだけで、おそらく真実であろうと思われるたくさんの情報を得ることができました。
今回はあまりにもたくさんのエントリーがあり、それらの多くを読んだわけでもないのですが、切込隊長BLOG(ブログ)~俺様キングダム~のエントリー「19歳の亀田興毅さんが、その人生を賭けて、私たちに教えてくれたこと」には思わず息を飲みました。
格闘技の世界をほとんど知らない私でも、ショーになっているプロレスと違ってボクシングは、勝ち負けの行方は選手達にまかされており、どちらが勝つかについては誰も前もって知ってはいないものだと思っていました。
もちろん今回の試合に関しても、亀田がノックアウトされてしまっていたら、さすがにそれを勝ちに持っていくことはできなかったでしょうが、結果的に亀田は最後まで試合を続行できましたので、判定ということになりました。判定というものには、定量的・客観的な物差しがあるわけではありませんので、どうしても多くの人に納得できない結果が出ることもあるでしょうが、それは判定というものを特定の数名に任せてしまっている以上、起こりうることだと思います。
(我々の運命を決める科学研究費の採択にしても、少数の審査員によって決められている以上、納得のできない結果が出てくることは日常的に経験していることです。)
しかし、今回の判定結果にはたくさんのブログがエントリーを立てられたことによって、多くの人は今回の判定に付いてどう考えているのか、またその判定が出る要因となった原因と思われるテレビ局や興業関係者たちの動向について、マスコミでは決して報道されることがないいわゆる「裏の事情」に我々が誰でも簡単にアクセスすることができ、しかもかなり納得できる形で事態を理解することができたように思われます。
その知識を入れた後で、マスコミ報道に接するととてもわかりやすく、マスコミがどこの部分の報道から逃げているのかとか、なぜ報道から逃げているのかといった事情が手に取るようにわかってきます。
そういう意味で、今回の亀田事件は「ブログ報道」がマスコミのできないところまで踏み込んで「報道」できることが証明された事例になるのではないでしょうか。
ブログは確実にメディアとしてしっかりとした地位を獲得しつつあるように思えます。
昨夜はもちろん、試合をテレビで見るはずもなく、ポスドクのYさんと系統樹作成プログラムで悪戦苦闘をしておりました。我々の能力と技術力ではこれ以上のことはどうにもならないという結論に達した頃、Yさんが「亀田はどうなったかしら」とネットニュースを見てみると、判定勝ちのテロップがありました。今回の試合に関しては、ほとんど真面目にフォローしていなかった私ですが、いやでも目や耳にはいってくる前宣伝の様子から、序盤戦でKOできなかったのだとしたら事実上は亀田の負けだろうと感じていました。
例によってマスコミは通り一遍のことしか報道しておらず、なんだか良くわからなかったのですが、ブログの世界をちょっと歩いてみるだけで、おそらく真実であろうと思われるたくさんの情報を得ることができました。
今回はあまりにもたくさんのエントリーがあり、それらの多くを読んだわけでもないのですが、切込隊長BLOG(ブログ)~俺様キングダム~のエントリー「19歳の亀田興毅さんが、その人生を賭けて、私たちに教えてくれたこと」には思わず息を飲みました。
格闘技の世界をほとんど知らない私でも、ショーになっているプロレスと違ってボクシングは、勝ち負けの行方は選手達にまかされており、どちらが勝つかについては誰も前もって知ってはいないものだと思っていました。
もちろん今回の試合に関しても、亀田がノックアウトされてしまっていたら、さすがにそれを勝ちに持っていくことはできなかったでしょうが、結果的に亀田は最後まで試合を続行できましたので、判定ということになりました。判定というものには、定量的・客観的な物差しがあるわけではありませんので、どうしても多くの人に納得できない結果が出ることもあるでしょうが、それは判定というものを特定の数名に任せてしまっている以上、起こりうることだと思います。
(我々の運命を決める科学研究費の採択にしても、少数の審査員によって決められている以上、納得のできない結果が出てくることは日常的に経験していることです。)
しかし、今回の判定結果にはたくさんのブログがエントリーを立てられたことによって、多くの人は今回の判定に付いてどう考えているのか、またその判定が出る要因となった原因と思われるテレビ局や興業関係者たちの動向について、マスコミでは決して報道されることがないいわゆる「裏の事情」に我々が誰でも簡単にアクセスすることができ、しかもかなり納得できる形で事態を理解することができたように思われます。
その知識を入れた後で、マスコミ報道に接するととてもわかりやすく、マスコミがどこの部分の報道から逃げているのかとか、なぜ報道から逃げているのかといった事情が手に取るようにわかってきます。
そういう意味で、今回の亀田事件は「ブログ報道」がマスコミのできないところまで踏み込んで「報道」できることが証明された事例になるのではないでしょうか。
ブログは確実にメディアとしてしっかりとした地位を獲得しつつあるように思えます。
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もも
at 2006-08-04 14:13
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隊長が珍しく「です。ます。調」で、その怒りと真剣さがビシビシ伝わりました。
こんなことぐらいで、と思っているうちに、ズルズルと「国民の無力化」が進められていく気がします。
こんなことぐらいで、と思っているうちに、ズルズルと「国民の無力化」が進められていく気がします。
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stochinai at 2006-08-04 14:29
普段の隊長の文体を知らない人と、それを知っている人とではあの「論文」の重みが全然違うでしょうね。
ポッドキャスティングで聞いたのですが、最近のスポーツ界では未熟なうちにスターを祭り上げて、本人の意志とは無関係にあおったあげくにお金を回収する構造があるのだそうで、最大の被害者は使い捨てられるスター選手だとのことです。
そう考えると、スケートやゴルフや野球などでも実力以上に持ち上げられて、ボロボロにされて捨てられた選手が思い出されますね。
我々は、とんでもない時代に生きているようです。
ポッドキャスティングで聞いたのですが、最近のスポーツ界では未熟なうちにスターを祭り上げて、本人の意志とは無関係にあおったあげくにお金を回収する構造があるのだそうで、最大の被害者は使い捨てられるスター選手だとのことです。
そう考えると、スケートやゴルフや野球などでも実力以上に持ち上げられて、ボロボロにされて捨てられた選手が思い出されますね。
我々は、とんでもない時代に生きているようです。
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ヨシダヒロコ
at 2006-08-04 15:35
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どこかの新聞報道で見ましたが、在ベネズエラ日本大使館に励ましのメールがたくさん来ているとか。「今回の結果は残念だ」と日本人から。
国歌は非常に美しい国ですね、ベネズエラは。たぶん革命歌でしょうが。
国歌は非常に美しい国ですね、ベネズエラは。たぶん革命歌でしょうが。
この件について、試合もみていないので、単なる「判定えこひいき問題」だと思っていました。特にブログめぐりをしていなかったので、今回のエントリーはとても興味深く拝見しました。
これから再度、いろいろとブログめぐりをしています。
これから再度、いろいろとブログめぐりをしています。
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stochinai at 2006-08-05 18:06
亀田さんやご家族のプライベートなことは他人がどうこういうべきことではないかもしれないですが、それをダシに金儲けしようとしている人々の動きを考えてみると、「この事件」は今の日本がどうなっているかを知るための「のぞき窓」になってくれたと思います。実験をしてある結果が出たおかげで「真実」がかいま見えた時のようなワクワクした気分にもなりました。「ブログジャーナリズム」の力が発揮されたのだと思います。
by stochinai
| 2006-08-03 21:52
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Comments(5)