5号館を出て

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松江2日目

 今日は午前中に時間があったので、学会会場である島根大学へ行く前にちょっと市内を見て歩きました。

 駅前から「まつえウォーカー」という乗り放題150円の循環バスにのり、宍道湖のほとりをちょっとだけ走り、北へ上って小泉八雲記念館の前でおりて、中は見ずにそこらを歩き回りながら、松江城を突き抜けて県民会館からまたバスに乗りました。
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 小泉八雲記念館前には、サルスベリ(百日紅のどこをどう読むとさるすべりになるのでしょう)の花が咲いていました。こういう花を見ると、やっぱり私はピンクの花が好きなんだなあと思います。
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 ふらふらと歩いていると、近くの民家にザクロの花と実がなっています。初めて見たのですが、すぐにわかりました。
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 松江城も裏口から入ってしまったので、ちょっと意外なアングルかもしれませんが、美しいお城です。
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 石垣の裾に、おそらく瓦だと思われるものがびっしりと埋められていましたが、これは何かのオマジナイでしょうか。それとも、水はけのための仕掛けでしょうか。苔むして、なかなか美しいのですが、不思議な感じのものでした。
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 さて、本業の学会ではまず国際シンポジウムで、サカナの性分化の可塑性の話を聞いて途中退室、動物学会の宝である学術雑誌をどのように公開・活用していくべきかというシンポジウムに参加しました。

 こちらでは、現時点においてすでに想像を越えた価値を持っている100年以上も蓄積された動物学の学術論文は、未来においても想定外のニーズが生じる可能性があることが想定されるため、そうした「宝」としての学術論文をどうやって活用していったら良いのかということを議論しました。同時にそのことは、我々の義務であり、また光栄なる権利でもあると感じました。

 こういうのをほんとうの「世界遺産」というのでしょうね。
Commented by さなえ at 2006-09-22 07:19 x
瓦を埋めて門から玄関までの小道を作っているのをTVで見たことがありますがそれとは違うようですね。松江は美しい町ですが、昔、2月末に行ったことがあるのですが、冷たい雨のなかよせばいいのに墓地を見学に行き、もちろん、観光客は私一人、背中がぞくぞくして、あわてて帰った記憶があります(^^;)
Commented by semiquinone at 2006-09-22 10:16 x
コメントは初めてですが、いつも楽しく読ませていただいています。
松江には以前住んでいたことがありますが、松江城は本当にきれいなお城です。天守閣の形で言えば全国レベルだと思うのですが。
さなえさんが訪ねられた墓地はもしかして「月照寺」でしょうか?歴代松江藩主の菩提寺でなかなか趣がありますね。あじさいがきれいですが、他の時期でもいい雰囲気です。
住んでいたときには国内のどこに行くにも不便で辟易としていましたが、こうして写真で見てみるとやはり懐かしいものです。
Commented by alchemist at 2006-09-22 16:36 x
軒先の直下にありませんでしたか?普通は軒先の直下には配水路が設置されていて、雨垂れが地面を掘り込まないようになっているのですが、写真を見る限り松江城天守閣の軒下には排水路が見えません。ということは雨垂れが地面を掘り込まないための工夫として、瓦を並べたのでしょう。
天守台および天守閣というのは大きな重量を持った建造物ですので、土地が雨などによって緩むと傾いたりします。実際に地盤の緩いところに立つ天守閣の台は熊本城のように扇の勾配にして底面積を広げて地面への圧力を分散しています。また、城の中に井戸が沢山あるのは地質を調査するためのボーリング代わりだったという話もあります。その位、地盤には気を遣って立てられています。松江城天守閣の石垣の勾配から見る限り地盤は良さそうですが、それでも雨などの影響を避けようとした設備ではないでしょうか?
Commented by longdrive at 2006-09-22 21:52 x
私も6年前、小泉八雲記念館を訪れた時、なぜか百日紅の花が印象に残りました。東京の町並みにあって、百日紅の花は、盛夏の熱暑をわすれさせてくれる存在です。漢字の名前は花の咲き続ける期間を、サルスベリと読ませるのは「猿も登りにくいほど幹がつるつるだから」と聞いています。
Commented by stochinai at 2006-09-22 22:31
 みなさん、コメントありがとうございます。松江という町は、過去から現在までのすべてが見事に調和しながら共存している素晴らしい町だと思います。化石も、古墳も、お城も、戦争も、昭和も全部あります。そして、それらの隙間を自然が美しく埋めています。調和というのは、こういうことを言うのかもしれません。

 alchemistさんのおっしゃるように、松江城の瓦は確かに瓦は、まさに雨だれがおちると思われるところに沿って埋められていたように思われます。雨だれ受けで大納得です。

 semiquinoneさん、月照寺はお城からも近いところにあるんですね。時間があったら行ってみたくなりました。さなえさん、松江は今が最高の季節かもしれません。

 longdriveさん、私の写真のサルスベリにも、そのつるつるの幹が写っています。松江は比較的涼しいのですが、いまだに咲き続けるサルスベリにはほんとうに癒されます。
Commented by nanashi at 2006-09-23 18:25 x
こどもの頃住んでいたところにはサルスベリがあったのですが、花ははじめて見ました。ドングリの花に続いて、またもやショックです(苦笑)
以前、理科の授業がおもしろくなかったと書いてしまいましたが、自分自身の観察眼も無かったんだな、と反省しています・・・。
大山の写真や植物の写真など、こちらのブログできれいな写真を見るたびに、何気なく見逃しているきれいなものや好奇心がわくものが身の回りにたくさんあるんだろうな、という気がしてきました。
by stochinai | 2006-09-21 23:41 | つぶやき | Comments(6)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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