5号館を出て

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秋の通勤路

 今年も今日から、週一でS医大での非常勤が始まりました。さわやかな秋晴れで、初夏と並んで札幌の一番良い季節に外に出られるのは「役得」というところです。

 S医大からの帰り道、JR高架沿いにあるお地蔵さんに寄ってみました。
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 このお地蔵さんは私が子供の頃からすでにここに立っていたもので、当時は「魔の踏切」と呼ばれた国鉄の無人踏切がここにあったと記憶しています。その頃の記憶では、この踏切で子供を含む事故がとても多かったので供養のために建てられたのだと(勝手に?)思いこんでいたのですが、お地蔵さんの礎石の裏に由来の文書がありました。
秋の通勤路_c0025115_2022472.jpg
 それによると、なんと明治7年の開通からお地蔵さんが立った昭和2年までの53年間に364名もの事故死・自殺があったために、各地の例にならってお地蔵さんを建てたと書いてあります。

 というわけで、子供の頃には詳しく知らなかったお地蔵さんの由来を知ることができました。それから今年でちょうど80年、今ではJRが高架になり踏切もなくなりました。

 このお地蔵さんのあたりから、高架に沿って札幌駅の方まで公園が続いています。散歩モードでふらふらと自転車をこいでいると、ハナマスがありました。もう時期的に、最後の花といったところです。
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 ハナマスの語源は、浜茄子(はまなす)あるいは浜梨(はまなし)だと言われていますが、私はこちらにある「赤茄子説」に一票を投じたくなりました。
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 この写真を見ると納得しやすくないでしょうか。

 写真を撮っているときに、ハマナスの枝に不思議なものを発見しました。どうやら虫こぶのようです。
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 穴も開いておりかなり劣化している様子から、すでに中に虫はいない使い捨てられたもののようですが、何の虫こぶなのか気になります。

 しばらくネットで検索して、ようやくそれらしい答ににたどり着きました。

 ハマナスメトゲコブフシ:ハマナスメトゲコブタマバチによって、春~初夏にハマナスの芽に形成され、翌春にハチが羽化するとのことですので、このこぶは今年の春以前に空き家になったものと思われます。機会があったら、生きた虫こぶを探してみたいものです。
by stochinai | 2007-10-05 20:27 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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