5号館を出て

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自民党のホリエモン攻撃

 私は個人的にはホリエモンの思想は好きにはなれないのですが、彼は何も違法なことをしているわけではないとも思っています。嫌いだけれども彼は悪くない、と思っています。

 どんな手を使っても、違法なことさえしなければ、お金を儲けたものが勝ちなのだ、と私は教えられてきました。もちろん、学校では「そうではない」と習いましたが、現実の社会はそこかしこで、そちらの方が「正しい」ことを示していました。

 それは戦後の与党の思想であり、それについてくることができないやつはぐうたらで弱いやつで、落ちこぼれなのだと発破をかけ続けられてきた感覚があります。

  そういう教育の申し子がホリエモンであり、彼はそういう政権政党からは褒められこそすれ責められる理由はまったくないように思えるのですが、なぜか政権与党側が彼を一斉に非難し始めたようです。

 朝日「『企業買収、日本には』 自民幹部からライブドア批判」、日経「ライブドアに批判続出・与党内で」、産経「自民党幹部ら『好ましくない』 ライブドア批判相次ぐ

 不思議な気がしますが、わかるような気もします。

 いままでは財界と呼ばれるところにいる大人が自分たちで独占してきたおいしい話を、新参の若者もやり始めてしまったのです。言いたいことは、「俺たちがやるのはいいけど、君は10年早いよ」ということだと思いました。

 大人が子どもに向かって、「君たちもいつか大人になってたくさんのお金を持つことができたら、こんなに楽しいマネーゲームというものができるんだからがんばりなさいね」と言っているうちに、子どものくせに大金を手にしたやつが大人の世界に殴り込みをかけてきたので、動揺しているというところでしょう。

 だいたい、自民党の先生方が「金さえ持っていれば何でもできるような風潮をはびこらせるのは良くない」っていうのは、ブラックジョーク以外のなにものでもないですよねえ。

 森前首相が、「金さえあれば何でもいい、力ずくでやれるという考え方は今(戦後)の教育の成果なのかなあ」と語ったといいますから、自覚はあるのかもしれないですね。
Commented by 花見月 at 2005-02-19 09:43 x
私はホリエモンが好きです。
尊敬さえしています。
彼の「金で買えないものは無い」という発言が
波紋をよんでいるようですが、
発言を真に受けて、彼が本気でそんなことを考えていると
思っている人がアホです。
「金で買えるものの中で、金で買えないものはない」
なのです。
何かいいことをしようと思っても、
なにか問題を解決しようと思っても、
お金がなければ話にならないのが
現実社会です。
お金は、一番簡単に、自分の誠意を見せる手段でもあります。
お給料を出さない会社に従業員はいなくなり、
収入がない家庭は崩壊します。

それにしても堀江さんは、インタビューの中で、
ライブドアの社長として考え方を述べました。
株主にとって、これほど誠実で、頼りがいのある社長は
いないと思います。

さて、フジテレビ。
お金じゃ買えないような、価値ある番組を
年に何本作っていらっしゃるのでしょう。
社長、必要経費を除いた収入を、社会貢献事業にでも
使っていらっしゃるのでしょうか。
世界には8億人の飢餓人口があります。
国連世界食料計画は、お金を必要としています。

Commented by stochinai at 2005-02-21 14:21
 コメントありがとうございます。

 好きか嫌いかは個人の趣味の問題なので、いろいろな意見があって当然ですね。主観を離れて見ると、好感を持つ人が多いだろうとは私も思います。

 株主にとっては株価を上げてくれる人が良い経営者でしょう。そういう意味で、彼は今まさに正念場に置かれているというところなののかもしれません。状況は、そんなに簡単に彼の思うようにはならないと思いつつも、ここで彼が破滅してしまうようなことにもなって欲しくないと、いささかハラハラしながらことの成り行きを見守っている毎日です。
by stochinai | 2005-02-18 21:20 | 教育 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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