5号館を出て

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雪の夜

 時々雪は降るものの、積雪はずっとゼロのまま推移していたのですが、今日は夜になってひさびさに雪らしい雪が降っています。気温はそれほど低くはなくマイナス1℃か2℃くらいなので、少しの時間ならば窓を開けて雪を眺めるのもいい気持ちです。

 照明をつけて、庭を撮してみました。
雪の夜_c0025115_0233541.jpg
 右奥に見えるガレージの前にある灯油タンクは融雪槽専用のもので、我が家の裏には暖房および給湯用のタンクがもう一つあります。両方を満タンにすると600リットル入りますので、すべてが空になったものを満タンにすると、今は灯油1リットルが100円くらいになっていますので、6万円くらいの値段になってしいます。

 この冬、北海道では屋外の灯油タンクからの盗難事件が続発していますが、灯油を買うお金もなくなった人が屋外に無防備に設置されたタンクを見て、そこから少しの灯油をいただきたくなる気持ちが良くわかるほど、冬の寒さは厳しく経済の冷え込みも厳しい北海道です。

 今年、九州では餓死事件が続発したというニュースが話題になりましたが、この先北海道では凍死事件が起こるのではないかと心配になっています。

 あちこちの市町村などで、困窮者に対して灯油購買補助などの緊急措置を行うと発表しているようです。緊急避難措置としては仕方がないと思いますが、それよりは灯油の値段を下げることと、ひとりでも多くの人が職に就くことができるような体制を整えるという根本的な方向での施策をお願いしたいと思います。

 北海道などの寒冷地では、昔「石炭手当」と呼ばれていた寒冷地で生活することに対する特別手当が出ていたものですが、最近はそれが削減されたり廃止されたりする風潮になってきており、我々の寒冷地手当も年々削減されてきています。組合の努力もあってまだ完全廃止にまではなっておりませんが、一冬の灯油代をまかなうことはできない額になっています。

 今年の冬の灯油代の値上がりで、標準家庭が一冬にかける灯油代が4-5万円アップすると言われています。総務省の統計によると、今北海道には今258万世帯くらいあるようですので、もしも灯油の値上がりの影響が5万円だとすると、今年の北海道経済全体を考えると、1290億円(合ってるかな?)くらい総所得が下がったのと同じ効果を与えることになるのではないでしょうか。

 とりあえずは、この厳しさの中で寒さを感じるたびに、凍死者が出ないことを心から願わずにはいられない毎日です。
by stochinai | 2007-12-09 23:56 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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