5号館を出て

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ツバキ

 一年ほど前にホームセンターから蕾のついた状態で買ってきた茶花ツバキが、また咲いてくれました。
ツバキ_c0025115_1521025.jpg
 札幌ではツバキやサザンカは冬を越せないのですが、鉢植えだと毎年花を咲かせるのはそんなに難しくはないようです。

 ツバキの仲間は雄しべがたくさんあることが特徴のようですが、どうしてひとつの花にこんなにたくさんの雄しべと花粉が必要なのか、いつも不思議に思います。
ツバキ_c0025115_1571486.jpg
 花粉を運ぶ昆虫たちには、魅力的に違いないのでしょうが、花粉とは関係のない私たちがこうした花に惹き付けられるのはどういうことなのか、不思議な気持ちにとらわれることが良くあります。
Commented by shiro at 2007-12-30 21:47 x
同じく札幌に住んでいる私の家でもツバキ(赤)が咲きました。地植えにして数年、冬は越すものの花が咲かないので、今冬は家に持ち込みました。やっと花が見られて嬉しい限りです。またたまたまですが、今日の昼にそのおしべの多さに見とれて写真を撮ったばかりです。でもおしべが多いというか、数が不定なツバキや木蓮は花として進化の度合いは古くて、キクや蘭は新しい方なのだそうで。
でも古い、新しいにかかわらず見とれてしまうのは何でなんでしょうか。進化の度合いと愛着とは何も相関関係はないということなのでしょうか。でもミミズよりは猫の方がかわいいのは科学的にどういう理由なのでしょうね。
Commented by stochinai at 2007-12-30 22:09
 そうでしたか。地植えにすると冬を越せないというのは私の思い込みの誤解だったようですね。訂正させていただきます。情報をありがとうございました。

 私は、植物の進化にはまったく暗いのですが、何を愛するかということと進化には何の関連性もないと思います。ヒトの多くが(全員ではないと思います)、ミミズよりもネコのほうをかわいいと思うのは、自分により似ている存在だからだと思います。好きかどうかはさておき、表情にあまり変化のないサカナよりも表情の変わるネコなどの哺乳類に「共感」を感じるヒトも多いのではないかと思います。

 これからもよろしくお願いします。
Commented by 食い詰め博士 at 2007-12-31 13:23 x
専門が少しずれるので正しいかどうかは自信がないのですが...

おそらくツバキの主な花粉媒介者はハナバチ類などの一般的な昆虫類でなく、メジロなどの花蜜を好む小鳥類であろうと思います。ツバキの花季である冬季には昆虫類の絶対量は極めて低下し、寒さに強い一部のヒラタアブなどを除いては花粉媒介を行えるような昆虫は見当たらなります。
その一方でメジロなどの小鳥類は冬季でも活発に活動しておりますし、実際にツバキの花には花蜜を求めてメジロがくることが観察されます。

ツバキの花があのようにたくさんのおしべを持ち、大量の花粉をつけるのはもしかすると小鳥類を花粉媒介者として用いるための適応であるのかもしれません。
Commented by stochinai at 2007-12-31 14:57
 食い詰め博士さん、コメントをありがとうございます。
 北海道にはメジロはいませんので、ツバキなどが花を咲かせる意義はないわけですね。(北限が青森県だと記憶しています。)送粉者のいない室内ですが、ツバキ、サザンカ、サボテン、クレロデンドルム、パフィオペデルムなど冬に咲く花は、派手なものが多く、和ませてもらっています。
by stochinai | 2007-12-29 23:59 | 趣味 | Comments(4)

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