5号館を出て

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カテゴリ:医療・健康( 103 )

 今日も昨日と同じくらい極寒の一日でしたが、昨日はまったく見ることのできなかった太陽がときおり顔をのぞかせてくれました。

 いくら寒くても太陽が照りつけてくれると心も体も明るくなります。

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 寒さを吹き飛ばすようなニュースとは昨夜オリンピックで日本選手が3つメダルをとったことではありません。まあ、それはそれでとても明るいニュースではありましたが、私にとっては先月Natureに載っていた論文で一般の人々にもかなりの話題となって広がった「甘味料のトレハロースは危険かもしれない」という噂の根拠となる論文がかなり怪しいものであるということを解説した松永和紀さんの記事に衝撃を受けました。

 もともとの論文は今年の1月3日にオンラインで公表され、18日に正式に出版されたNature誌に出たものです。

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 この論文の日本語の要約も公表されています。

食餌由来のトレハロースがディフィシレ菌流行株の毒力を高める
Nature 553, 7688 | Published: 2018年1月18日 | doi: 10.1038/nature25178
最近、ディフィシレ菌(Clostridium difficile)感染症が増加しており、北米やヨーロッパでは主要な院内病原体の1つになっているが、何がこの出現を引き起こしたのかについてはほとんど分かっていない。今回我々は、2種類のリボタイプ流行株(RT027およびRT078)が低濃度の二糖類トレハロースを代謝する独特の機構を獲得していることを示す。RT027株のトレハロースリプレッサーには単一の点変異が含まれており、それによってこのリボタイプのトレハロース感度が500倍以上に上昇している。さらに、食餌由来のトレハロースは感染マウスモデルで1つのRT027株の毒力を増強させた。RT078株は、トレハロース代謝に関与する4つの遺伝子からなるクラスターを獲得していた。これらの中には低濃度のトレハロースでの増殖に必要かつ十分なPTSパーミアーゼが含まれる。我々は、これら2種類の流行系統が出現する少し前に、トレハロースが食品添加物としてヒトの食物に使用されるようになったことが、それらの流行系統の出現の選択を助け、強毒化に関与したのではないかと考える。

 堅い論文の要約を読んでもよくわからないと思いますが、この論文が出た直後に日刊ゲンダイ・デジタルでこの論文を受けた「解説記事」が書かれています。その冒頭にはこう書かれています。

話題の焦点
英誌がリスク指摘 食品添加物トレハロースは本当に安全か
2018年1月24日>> バックナンバー
 英学術誌ネイチャーの1月18日号に、「トレハロース」の危険性を指摘する論文が掲載され、注目されている。
 最新の研究によると、食品添加物に使われるトレハロースが、クロストリジウム・ディフィシル(CD)腸炎の患者急増を引き起こしているという。米国では2011年に年間50万人が罹患し、2万9000人が死亡。日本ではこれまで問題視されてこなかったが、対岸の火事とも言っていられない。
 実際、10年には埼玉県の病院で入院患者8人がCDに感染し、うち1人が死亡。同年、新潟県の病院でも入院患者21人が院内感染し、うち3人が死亡したという報告がある。感染者は年々増えているというから、気がかりだ。食品添加物の研究歴40年で、「長生きしたければ、原材料表示を確認しなさい!」の著者、小薮浩二郎氏が言う。

 まあ、日刊ゲンダイの記事だけでしたら虚実織り交ぜたものが日夜書かれているのを知っている賢明な読者はそれほど影響を受けないかもしれないですが、この記事が出る前には高名な医学・生物学者である西川伸一さん(NPO法人オール・アバウト・サイエンスジャパン代表理事)がこの論文の詳しい紹介記事を書いており、この記事も含めて日本国内にそれなりのインパクトを与えたように思えます。

 論文紹介:食品に添加されたトレハロースがクロストリジウムの流行の原因だった
 来週発売のNatureに、ちょっと恐ろしい論文が掲載される。普通に食品に添加されているトレハロースが、難治性の腸炎の原因クロストリジウム・ディフィシル(CD)の流行の原因になっているという研究だ。実験の詳しい内容は私自身のブログを参照してもらうことにして、重要なメッセージだけを紹介しておく。
 ・・・
 まとめと感想
 この結果は、流行性のCDは、人間が人工的にトレハロースを添加した食べ物を食べ始めてから起こった病気であることを示し、自然界にあるからと安全だと思ってしまうと、予想できないしっぺ返しが起こることを示す重要な例になったと思う。確かにキノコなどトレハロースを自然に含む食品は多いが、流行の歴史から考えて、トレハロースの食品添加が始まった時期と、流行が一致することから、やはりトレハロースの添加が原因と言っていいだろう。幸い、CDは他の細菌に対する増殖優位性によって毒性を発揮するので、CD腸炎が疑われた時、トレハロースを含まない食事を与えることで回復できる可能性を示唆している。臨床の現場で明日から実施可能なことで、是非この結果を念頭に置いて対応して欲しいと思う。

 とかなり元の論文を信頼した内容になっています。そのこともあってか、先月は識者の間で小さな「トレハロース・パニック」とでもいうべきさざなみが起こっていたようです。私はというと、あまりにも話がうまい謎解きになっていておもしろすぎるのでいつものように静観・スルーしていたのですが本日の松永和紀さんの記事を見て「やっぱりねえ」と思い、寒さが吹き飛んだというわけです。

 松永さんの記事はこちらです。

「トレハロース問題」の真相、「感染症の原因に」論文は矛盾だらけ
ネットに氾濫する不十分情報に注意を
 食品添加物トレハロースが感染症流行の深刻な原因となっている、とする話題が先月、騒がれました。根拠は、科学誌ネイチャーに載った論文。トレハロースが、クロストリジウム-ディフィシレ菌(Clostridium difficile)の強毒化につながっている、とする仮説を提唱する内容で、米国の科学者が執筆しています。
 トレハロースは糖類の一種で、でんぷんの老化防止やたんぱく質の変性防止など、食品の物性改善に働き、日本では和菓子や洋菓子、パン、惣菜等に広く用いられています。とても身近な食品添加物です。それだけに論文への関心は高く、「トレハロースは本当に安全か?」「致死性の感染症の急増原因」などの見出しが夕刊紙やウェブメディアで躍りました。海外でも報道されました。
 しかし、論文にはかなり大きな問題があり、私が見る限り、感染症の原因と言えるような根拠は、崩れ去っています。トレハロースを開発した (株)林原は、反論を始めています。ところが、論文の内容を伝えトレハロースへの不安を煽ったメディアや日本の科学者らの多くは、訂正や追加説明を行っていません。

 ということで、この後に詳しく書かれているのですが、林原に取材をして書かれたものらしく基本的には林原の出しているプレスリリースの内容を踏襲しています。

 林原は世界的なトレハロースの製造販売会社ですから、そこがトレハロースの危険性に対する反論を書いている場合、利益相反からみてかなり厳しく読み解かなければならないとは思いますが、私が読んだ限りでは松永さんのおっしゃっていることがまず正しそうです。

 論文は、強毒タイプのディフィシレ菌がトレハロースを代謝して栄養源にできることを確認し、トレハロースが欧米で食品として認可されて以降、強毒タイプの流行が起きていることから、トレハロースが流行の原因という仮説をたてました。そして、それを確認する実験をさまざま行い、その結果を仮説の根拠として説明しています。が、根拠を一つずつ見てゆくと、実にお粗末なのです。
 (1)時系列、発生地域のつじつまが合わない
 (2)欧米人の摂取量は、極めて少ない
 (3)トレハロース大量摂取国、日本で問題の強毒タイプ菌は見つかっていない
 (4)マウスへの投与試験も、おかしい
 林原は1月24日にプレスリリースを出し、論文の問題点をかいつまんで説明しました。さらに、細かい論証資料を作り、取引先企業等に説明して回っているそうです。
 食品の科学や動物実験についてある程度知識のある人が聞けば、論文の不備はすぐに理解できます。したがって、トレハロースを使っている食品企業は、まったく動じていません。
 しかし、ネットでトレハロースを検索すると、論文を基にした「危ない」情報が氾濫しています。高名な科学者や医師が、ネイチャーの論文だから、とそのまま、記事や個人のブログとして発信しています。
 「添加物が危ない」という情報は、興味を引きアクセス数を稼ぎやすいのです。林原の反論は、ほとんど顧みられておらず、情報は間違ったままです。

 松永さんの結論です。

 トレハロース自体は、天然に大量に存在する物質であり、安全性を確認する研究も相当数行われたうえで使われています。健康な人に直接的なリスクを及ぼすとは考えにくい物質です。
 そんなものが、病原体の増殖、強毒化を促し、結果的に人へのリスクになっているのではないか、というネイチャー論文の着眼点は、非常に刺激的です。しかし、それが正しいとする根拠は、まだほぼない、と言って良いのではないか。
 思い込みに満ちた科学的な妥当性を欠く論文の発表、その妥当性を検討せずに、“危ない”情報だけを垂れ流すメディアや科学者、十分に反論できない企業……。実は、よくあるパターンの話です。たとえば、遺伝子組換えについても、科学的には不備の多い論文が反対運動を展開する科学者によって発表され、一般メディアに「やっぱり危ない」と大きく報じられ、企業や科学者の問題点指摘が顧みられない、ということがしばしば起きています。
 科学論文の報道には、こうした怖さがあります。著名な雑誌への論文掲載だからといって、正しいとは限らない。そんなことを知っていただければ幸いです。

 というわけで、私もこの議論に説得されました。Nature論文の解釈は誤っていると思います。

 かの有名なSTAP細胞事件の元になった論文もNatureに掲載されたことを思い出せば、Natureに載ったからといって信じるに値するものであるということにはまったくなりません。NPO法人「食の安心と安全を科学する会」が行ったファクト・チェックでは、「食品添加物トレハロースが
危険であるということ」について、「言説は、科学的根拠を欠き事実に反する事実に」と断定しました。

 誤った情報に踊らされて二次三次情報を拡散させてしまった方々は責任を持って訂正記事を書きましょう。







by STOCHINAI | 2018-02-13 21:52 | 医療・健康 | Comments(0)

昔は薬、今は嗜好品

 今日は今年最初の「枝・葉・草」の収集日でした。今年は少し早めに進行した我が家からも大量の「枝・葉・草」を出さしていただき、かなり庭がスッキリしました。

 今日は「天使の補講の日」ということで午前中から天使大学です。午前中は天気も良かったのですがちょっと風があり、昼に終わる頃には全天曇ってきて、午後1時ころには少し雨も降りはじめました。私はなんとか雨には当たらずに帰ってこれました。

 というわけで風と雨の外では写真も撮る気になりません。明日は普通の「天使の日」なのでその準備もあり部屋で作業中です。

 季節としてはすでに「立夏」になっており、今日は第20候「みみずいずる」となりました。啓蟄から2ヶ月たってようやくミミズが出てくる季節ということなのかもしれませんが、ミミズは啓蟄の頃から活動していたような気もします。

 それはさておき、「くらしのこよみ」での旬の野菜はアスパラガスでした。

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 最近はこういうビンテージもののボタニカル・アートを見るとついついネット検索をして原典を探す癖がついています。今回はちょっと苦戦しましたが、なんとか一覧ページにあった図にはたどりつけました

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 「くらしのこよみ」にある『薬用植物事典』そのものではなかったのですが、そこからの図が掲載されているようです。


 説明もないので(あってもフランス語がどこまでわかるか謎ですが)確かなことは言えませんが、この時代には現在はほとんど嗜好品としてしか扱われないものが「薬」として珍重されていたことがうかがわれる図録となっています。

 気になったものを並べてみました。まずはバナナ。

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 なんの薬だったのか気になりますが、カロリーが高いので滋養食でしょうか。続いてピーナッツ。

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 こちらは脂分がたっぷりなので薬の効果はあるのかもしれません。そしてパイナップル。

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 タンパク質分解酵素が含まれているらしいので、消化不良の薬でしょうか。もうひとつ気になったのはアーモンド。

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 これはピーナッツと同じような効果があるのかもしれません。

 まあ、コーヒーも昔は薬として広まったそうなので、珍しい食べ物は最初はみんなくすりだったのかもしれませんね。

 今回は借り物ばかりで失礼いたします。






by STOCHINAI | 2017-05-10 21:50 | 医療・健康 | Comments(0)
 21日の夜から熱っぽく身体がだるかったので、いつものように早めに暖かくして寝ていました。いつものように汗をいっぱいかいて、この調子なら寝てるだけで治るかなという感じだったのですが、明け方になってからなんとしつこいしゃっくりに襲われはじめたのです。(いらすと屋さんからしゃっくりの絵をお借りしました。)
 
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 ネットを検索するとしゃっくりの止め方というのがいろいろと書いてあります、とりあえず砂糖を飲むとか、耳に指を突っ込むとか、息を止めるとか全然効果がありません。

 そのうち、熱(高熱でというほどでもなく38-39℃ですが)も出ていることがわかったので熱はともかくしゃっくりを病院で止めてもらえるものかどうかわからなかったのですが、(明日は休日ということもあり)昼ちょっと前に近く病院に行ってきました。主訴はしゃっくりと発熱でしょうか(笑)。

 熱の出始めということでインフルエンザの判定はせずに、しゃっくりを止めることと熱が出たらということで解熱剤をもらって帰ってきました。

 病院でのお話で目からウロコだったのは、しゃっくりの原因のひとつは脱水症状にともなう電解質の減少のようです。だから、脱水症状の自覚はあったのですが、それを解消するためにお茶や水を大量に飲むとこれはある意味、逆効果だったようです。というわけで病院からの指導で、近くのスーパーで大塚のOS-1という保水液を買ってきてそれをごくごく飲んでいます。

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 それはそれとして、病院ではまずコーヒーシュガーを5袋立て続けに飲まされました。そうですか、砂糖は大量に飲まないとダメなんですね (ネットの情報では量についての詳しい記述がなかったような・・・。そう言えば、大さじ一杯のというのはそういうことだったのかも?)。

 そして、なんとしゃっくりが出たら止める薬というものを2種類(たった3個ずつですが)頂きました。

 砂糖だけではピタッとは止まらなかったのですが、この薬(プリンペラン錠とセルシン錠)はよく効きました。しゃっくりを止める薬というものがあることも始めて知りましたが、脱水症状の改善に電解質補給が必要だということはちょっと「目からうろこ」でした。

 お医者さんはやっぱりプロだなあ。






by STOCHINAI | 2016-12-23 09:35 | 医療・健康 | Comments(0)

病院2日目 

 入院2日目、FBに沢山の方々からのお見舞い・励ましをいただきありがとうございました。初めての経験でしたが、救急車で搬送されて入院というようなストーリーではなかったため、ちょっと不謹慎な記事になっていたかもしれないことを反省しております。それにしても、なにごとも経験、またいろいろな知見が増えた気がします。

 こちらは今朝、病院の窓から見えた風景。

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 対象がぼけているのは窓に入った鉄線にフォーカスが合っているせいですが、思わぬ効果となりました。

 というわけで今日も点滴。

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 こちらが成分。

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 少しは病院らしい雰囲気を出そうと、入り口脇の光景をモノクロで撮ってみました。

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 すごくきれいな病院なのですが、モノクロで撮ると古い病院の雰囲気がしてきます。

 もちろん、重篤な患者さんもたくさん入院していらっしゃるので、こちらのほうが適切な写真なのかもしれません。

 私に関しましては、主治医の院長先生から明日の退院を許可していただきました。






by STOCHINAI | 2016-12-09 19:25 | 医療・健康 | Comments(0)

入院ナウ

 先月、人間ドックで2検体中1つにプラス・マイナスの潜血があるということで精密検査を要求されていたのですが、昨日の検査食の一日を経て、本日、大腸内視鏡カメラ検査を受けました。受ける前から、小さなポリプがあったら勝手に切除してよいかという件と、たくさん切ったら入院になるがいいかという承諾書にサインをさせられていたのです。

 大腸内視鏡は前に一度受けたことがあったので、軽い気持ちでOKのサインをしてあったところ、ポリプが5個切除されたということで入院を命じられました。

 というわけで、「点滴ナウ」です。

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 最初は明日にも出られるようなことだったのですが、病院も忙しいみたいで2日いてくださいということになっているようです。週末にかかると月曜まで出してくれないおそれもあるのでしょうか。

 というわけで覚悟を決めて「ベッド・ナウ」となりました。

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 とりあえず、土曜日のお約束の方には別途お断りの連絡をさせていただきますが、現在生まれて初めての入院と、生まれて初めての点滴をもの珍しく体験中です。

 とりあえず、元気で夕食もご飯粒一つ残さず食べましたので、ご心配なく。

 そろそろ電気が消されるのかな・・・・・。






by STOCHINAI | 2016-12-08 20:44 | 医療・健康 | Comments(2)

北大病院にドクターヘリ

 夕方、やけにプロペラの音がやかましいと思ったら、北大病院の駐車場脇にある芝生ヘリポートと思われるところへヘリコプターが降りていくところ(つまり、イチョウ並木近辺にある巨木の中にヘリコプターが吸い込まれているところを目撃しました。

 これが噂に聞いていた北大病院のドクターヘリだと思います。(こちらが、その時にH中さんからお借りした演習中の写真です。)

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 これが降りた後、しばらくしてからの写真です。

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 左奥にあるのが北大病院の本館で、ヘリコプターは画面中央に小さく2本ツノのようにちょこんと出ている木のあたりに沈みました。

 降りたからには必ず出てくるはずだと待ち構えていましたが、なかなか出てきません。20-30分後にようやく出てきました。

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 降りたところのちょっと左側でした。ちょっと拡大してみます。

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 あまり良く見えません。

 こちらがその次の写真です。

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 これならかろうじて、このヘリコプターが一番上の写真に写っているものとほぼ同じ型のものだとわかります。
 
 そして、暗くなりつつある北西の空へと消えていきました。

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 運ばれてきたであろう患者さんの無事を祈るとともに、このヘリがなければ短い時間ではとても設備の整った病院に運ばれることが無理な患者さんの救命率は格段に上がることが実感できます。

 しかもこのドクターヘリの場合は、医師も同乗しておりヘリコプターの内部が緊急病棟ER並みの設備があるということですから、病院についた時には応急処置は終わっているという優れたものらしいです。

 もちろん、こうしたもののお世話になるような事態は避けたいですが、そうなった時の命綱があると思えることは心強いものです。

 待機しているパイロットと医師の皆さんも出動がないに越したことはないと思っているでしょうが、出たからには助けたいと思うんでしょうね。

 うむむ、複雑。
by STOCHINAI | 2015-08-21 18:58 | 医療・健康 | Comments(0)

定期胃カメラ

 2年ちょっと前に胃潰瘍で通院し、調べてみるとピロリ菌陽性ということで除菌したのですが、その後も毎年1回くらいピロリ菌の不在証明もかねて胃の内視鏡検査を受けたほうが良いでしょうということで、去年も受け、今年もまた内視鏡の季節がやってきました。始めて内視鏡の検査を受けた時には、管が入ってから出て行くまで「オエオエ」としっぱなしで、こんなにつらいものはないと思ったものですが、こちらの慣れだけではなく、受ける度に、機器および麻酔・鎮静剤の(使い方も含めた)進歩を感じます。

 検査を受ける前の絶食などは昔から同じですが、昔は8時だったような絶食開始時間が今は9時です。
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 図はこちらのブログからお借りしましたが、おそらく多くの病院などでいただくパンフレットのものだと思います。プロセスは、この漫画どおりなのですが、受けている様子は下の漫画がずっとリアルです。
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 (これも同じブログからです。)

 検査を受ける度にちょっとずつの違いを感じるのですが、まずは麻酔の効きがどんどん良くなってきている気がします。待ち時間にゼリー状の麻酔を喉の奥にためておいてする麻酔の効きが歯茎の付近で効いているのが実感できました。そのあと図にあるようにスプレー状の麻酔をのどの奥に吹きかけられベッドに寝かせられます。

 その後、静脈注射で「鎮静剤」を打たれるのですが、今年はなぜか「いつもより量を多くしました」と言われた意味がわからなかったのですが、管が喉から入ったこともあまり記憶に残らないくらい、あっさりと眠ってしまったようです。

 一昨年の胃カメラのときに涙を流しながら「オエオエ」したのは覚えていますが、昨年はそれほどでもなくなったのも記憶しております。どうも受ける度に管の太さが細くなっているような気がしたのですが、実際にそうなのかもしれません。
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 こちらのホーム・ページにあった内視鏡先端部の太さの違いです。太さが1センチもあるものから6.5ミリと面積的には3分の1になっているものもあるようです。今は鼻から入れる方式もひろがっているようですが、喉から入れるものもそれに負けず劣らずどんどん細くなっているのですね。

 麻酔で眠っている間に細いファイバーであっというまに検査終了ですから、絶食のことを除くと何もつらい検査ではなくなりつつあるようです。

 結果は「軽い胃炎(飲み過ぎ、ストレス?)はあるものの、心配するようなものはなにもありません」でした。

 
by stochinai | 2013-03-28 19:40 | 医療・健康 | Comments(0)
 今年に入ってからまだ札幌はプラスの気温を経験しておりません。クリスマス寒波の時に比べるとまだ寒さはそれほどひどくはないのですが、今日は最低気温がマイナス10.5℃にまで下がりました。日中は日差しもあって暖かく推移したと思ったのですが、最高気温はギリギリプラスには届かないマイナス0.4℃でした。

 今朝の寒さの中で朝日が登る直前の時間の東の空がとてもきれいだったのでいつものように記念撮影。2013年day5の日の出前です。
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 さて、最近毎日のようにお餅を喉に詰まらせて救急車で搬送された人が何人というようなニュースが流れているのですが、へそ曲がりの私としてはこれは「お正月の定番ニュース」として、大した人数ではないにもかかわらず、報道が季節感を出すために無理に流しているのではないかという疑念を持ち続けておりました。

 そういう時には生データに当たれという鉄則がありますので、ネットではありますが調べてみました。平成20年までとちょっとデータは古いのですが、厚労省のホームページに「平成21年度「不慮の事故死亡統計」の概況」というデータがあり、平成20年度までの「不慮の事故による死亡の年次推移」が載っており、その中に「主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移」というグラフが興味深い曲線を示しています。
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 グラフの示す通りなのですが、キャプションを引用します。
交通事故は7年の15,147人から20年の7,499人まで一貫して減少している。一方、窒息は平成7年の7,104人から20年の9,419人まで、転倒・転落は7年の5,911人から20年の7,170人まで、溺死は7年の5,588人から20年の6,464人まで、それぞれ増減を繰り返しながら増加傾向にある。
 たしかに、平成20年(2008年)の不慮の事故死の原因はお餅だけとは限らないと思いますが「窒息」が1位になっています。それよりも衝撃的なのは、交通事故のコンスタントな減少です。私が密かに(お餅による)窒息死よりも多いのではないかと思っていた(お風呂での)溺死は4位になっています。

 溺死も窒息も老人に特徴的な事故であることは、このグラフを見ると一目瞭然です。
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 ページの下の方を見ていくと、納得できるグラフが出てきます。「家庭における主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移」です。
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 お風呂における溺死も、お餅を食べての窒息死も家庭で起こったものだけを取り出すと、上のグラフとはガラリと印象の変わったものになります。
家庭における主な不慮の事故の種類別に平成7年以降の死亡数の年次推移をみると、窒息は7年の3,393人から20年の3,995人まで、溺死は7年の2,966人から20年の4,079人まで、転倒・転落は7年の2,115人から20年の2,560人まで、それぞれ増減を繰り返しながら増加傾向にある。
 家庭では交通事故は極めて少ないものになりますが、上のグラフで大きく差があった窒息事故と溺死事故が数としてかなり拮抗しているだけではなく、なんと平成20年にはわずかですが逆転しています。やはり家庭の風呂での溺死がかなり増えてきているようです。

 報道ではお餅のことばかり取り上げられているような印象がありますが、これからは家庭のお風呂での溺死に関しても同じようにキャンペーンを張って危険防止を訴える必要があるのではないでしょうか。

 これは私の個人的な印象にすぎないのかもしれませんが、夜にお風呂に入るとついつい居眠りをしてしまうことがあり、それが溺死につながるのではないかという危機感を覚えたことがあり、最近は基本的にはお風呂にはいるのも朝にするようにしています。

 お餅の危険を訴える報道機関の皆さんにも、是非家庭のお風呂での溺死事故を防ぐための記事をお餅の記事と同じくらい熱心に書いていただければありがたいと思います。

 ちなみに上のグラフで出てきた交通事故による死者のコンスタントな減少はすごいと思いました。日本の交通事故対策(警察、行政、自動車会社、市民など)のすべての動きが調和して画期的な成果を出しているものと確信します。
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 解説を読むと、特に車に乗っている人が死ななくなっているようです。
交通事故の種類別に平成7年以降の交通事故死亡数の年次推移をみると、歩行者は7年の4,335人から20年の2,446人(7年を100とした場合の割合は56.4%)まで一貫して減少しており、自転車乗員は7年の1,998人から20年の1,116人(同55.9%)まで、オートバイ乗員は7年の2,551人から20年の1,148人(同45.0%)まで、乗用車乗員は7年の4,281人から20年の1,739人(同40.6%)まで、それぞれ増減を繰り返しながら減少傾向にある。特に乗用車乗員の減少が大きい。
 「交通戦争」と言われていた時代を考えると、窒息死よりも死亡者が少なくなったきている今が夢のようです。日本人はやればできるということを示していると確信できます。同じように、窒息死や溺死、転落・転倒事故、さらにはここには出てきていませんが自殺による死も、交通事故と同じように知恵と努力でどんどん減らしていければ、ずいぶんと住みやすい国にになると思います。

 老齢化社会では、不慮の事故や自殺で死ぬ人をなくすることのプライオリティは高いと思います。
by stochinai | 2013-01-05 21:44 | 医療・健康 | Comments(0)

Sun, Sep 30


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by stochinai | 2012-10-01 06:11 | 医療・健康 | Comments(0)
 やるたびにコロコロと意見が変わる世論調査は、話の種としてはおもしろいかもしれませんが、何年も先のことを見通した政策を決定する際などに、長いスパンで人々が何を考えていくだろうかという意味での「民意」を知るための手段としてはいかにも危ういものに見えます。もちろん常に揺れ動いているというのもある意味での「民意」の側面であることは間違いなく、そういう「瞬間最大風速」を知るためには新聞社やテレビ局が毎月やっている「出たとこ勝負」の世論調査にも一面の真理があるには違いないのだと思いますが、それだけではやはり何かが足りないと思われます。

 そこで、十分に情報提供し、じっくりと話し合った上で、世論調査をやった場合には、出たとこ勝負の世論調査とは違った結果が得られるのではないか、またそうして得られた世論調査は行政が政策を決定する際に、瞬間風速測定型よりはより適切な参考になるのではないかという期待のもとで始められたものが、今回実験的に試みられた「討論型世論調査」というもののようです。

 慶應義塾大学DP(討論型世論調査)研究センターのホームページに解説が載っています。
討論型世論調査(deliberative poll: DP)とは、通常の世論調査とは異なり、1回限りの表面的な意見を調べる世論調査だけではなく、討論のための資料や専門家から十分な情報提供を受け、小グループと全体会議でじっくりと討論した後に、再度、調査を行って意見や態度の変化を見るという社会実験です。
 こういうものを理解するには、実際に行われているものを見るのが一番ということで、見学させてもらいました。

 今回行われた「討論型世論調査」実験は、札幌市、北海道新聞社、北海道新聞情報研究所の協力のもと、BSEに関する討論型世論調査実行委員会と北海道大学 高等教育推進機構科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)とが主催して、現在行われているBSEの全頭検査について再検討する「みんなで話そう、食の安全・安心」というものです。

 札幌市民に対する世論調査ということで行われた今回のスケジュールの概要がこちらにあります。世論調査ですから、まずは市民から無作為抽出されたメンバー選考から始めます。最初に市民から3000人を無作為に抽出し、アンケートを送ります。アンケートを戻してくれた方の中にいる11月5日全日をかけて行われるイベントに参加できる人の中から、年齢・性別・職業・住居など、できるだけ札幌市民全体と同じような組成になるように150名を選び出します。この作業がうまくいかなければ、札幌市民を代表する「民意」をすくいとったことになりませんから、この段階はとても重要です。

 その150名の方々に、事前に情報提供のための資料をお送りし、予習しておいていただきます。その資料がこれです。
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 こちらに電子ブックが公開されておりますので、ご覧下さい。

 さて、今日がイベント・デー、いよいよ「討論型世論調査」を実際に行う日です。午前中に集まって、まず「討論前アンケート(世論調査)」に回答してもらいます。その後、15人ずつのグループに別れて「BSE問題のこれまで」について討論し、グループごとに「専門家に聞きたい質問」をまとめます。その後、全体が一堂に介して専門家3名の方々に各グループから出てきた質問に答えてもらいます。これがその時の模様です。
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 続いて、再度グループに別れ、今度は「今後のBSE対策」について討論し、専門家に対する質問をまとめ、再度全体が集まったところで専門家に質問に答えてもらいます。

 冊子の中にこれからのBSE対策(全頭検査)をどうするかの選択肢が示されており、ここではそれについて討論してもらいました。

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 各グループでいろいろな意見が出たのですが、おもしろいと思ったのは、各グループから「専門家の皆さんはこれから全頭検査をどうしたら良いと思うかを聞きたい」という質問が出てきたことでした。

 今までだと、専門家と市民が議論する場などでは、まず専門家から「こうしたら良いのではないか」という提案がなされ、それに対して市民が疑問や意見を言うという場面をいろいろと見聞きした記憶が多く、今回のように幾つかの選択肢を前に、市民から「専門家としては、どれが良いと思うか」などという質問が出るという状況はほとんど記憶がなかったものですから、これはなかなか新鮮な印象でした。まさに、市民が専門家に諮問しているというようにも思えたのです。

 というように、2回のグループ討論と2回の専門家への質疑応答を経て、市民の皆さんの意見はどのように変わったのでしょうか。あるいは、変わらなかったのでしょうか。それを知るために「討論後アンケート(世論調査)」が行われました。
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 もちろん、本日の「実験」の最大の興味は討論前と討論後で行われたアンケートの変遷なのですが、それを知ることは今はできません。今後、時間をかけて残された3回のアンケート(事前/討論前/討論後)の結果と、イベント当日の議論の内容などを集計・分析した結果が発表されることになっています。

 その結果如何によっては、行政側が「民意」を知るためにこの手法を使いたいと思うようになるかもしれません。あるいは、危険すぎるということで封印されてしまうかもしれません。

 いずれにしても、結果のレポートが楽しみです。

 運営ならびに参加された皆さん、お疲れさまでした。
by stochinai | 2011-11-05 22:52 | 医療・健康 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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