5号館を出て

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平成の教科書墨塗り事件

 10日付の朝日新聞朝刊「声:若い世代」という欄に。高校生の投書「知識を広げる教科書作りを」があります。その中に、ちょっと衝撃的な一文がありました。

 「中学3年の時、教科書の遺伝のページに、斜線を引くようにと指示されたことがある。私には興味があるテーマだったが、新しい教育課程が実施されたので、勉強する対象から外れたためだった。とても納得できないことだった。」

 そりゃあ納得できないだろうと思います。

 だいたい勉強をしている過程で「これは学んではいけません」とか「それ以上学んではいけません」という状況に出会うことがいかに理不尽であるか、主体的に勉強をしたことがある人ならばすぐにわかることです。そこから先は「未知」であるところまで到達することが勉強の終着点であり、そこまで行けたときには限りない満足感が得られるものです。

 そして、そこよりも先は研究と呼ばれる領域であることを認識することが、科学への導入でもあるのです。このままでは、科学をめざす子どもも出てこなくなるでしょう。

 特に、今の子ども達は「生活科」や「総合的学習」などで教科の枠を越えた発展的学習のおもしろさを知っているのです。

 おもしろくてどんどん調べていったら、行き止まりがあって「ここから先に行ってはいけません」と書いてあったら、とたんにやる気が失せること請け合いです。さらに、悪いことに、そういう禁止を設定した先生や文科省、ひいては社会に対して猛烈な不信感を持つと思います。

 まったく教育的ではないことばかりを繰り返していると思います。

 あちこちで指摘されているように、未来に希望を持てない子ども達が勉強から逃げているだけではなく、意欲のある子ども達ですら学ぶ楽しさを奪われた「勉強」を拒否しているのかもしれないと思わされる投書でした。
# by stochinai | 2005-04-10 14:21 | 教育 | Comments(2)
 変なニュースを発見しました。「生ゴミ:コンポスト化のシステム作り目指す 札幌市」です。生ゴミをコンポスト(堆肥)にするのはリサイクルでいいことじゃないか、と私も最初は思ったのですが、記事を読んでがっかりしてしまいました。

 「札幌市は6月から、家庭からの生ゴミをコンポスト(たい肥)化するシステム作りを目指し、モデル事業をスタートする」

 まあ、これは悪くないと思います。

 「(東区の苗穂、中沼地区の)地区内の一戸建て住宅に住む30世帯を選抜。6~8月に週1回、生ゴミを集め、北区篠路にある資源化工場に設置したたい肥化処理機で肥料にする」

 私の住んでいるところも東区の苗穂のとなり、伏古や丘珠と呼ばれるあたりです。いずれにせよ、苗場・中沼というと札幌でもかなりの田舎地域と言えます。そんなところにある一軒家には、ほぼ必ず庭があります。庭がなくてもベランダなどを使えば可能な生ゴミのコンポスト化を、都会の真ん中ではないところの一軒家のゴミを集めて、わざわざ工場まで運び機械を使って堆肥にするなどというのは、20年前の提案かと思われるほど時代遅れだと思います。

 「札幌市で排出された家庭系生ゴミは03年度の推計値で15万8000トン」ということですので、確かに集めると大変な量になりますが、個々の家庭で処理することにすれば、この量は限りなくゼロに近づけることができると思います。

 ゴミの減量を真剣に考えるならば、生ゴミに関してはこうした集中型の処理ではなく、各家庭で少量ずつ出た生ゴミを自分たちで処理する方法を教育・指導あるいは家庭用の小型の処理機(というよりは、土と生物を中心にした処理装置)の普及をこそ目指して欲しいものです。

 私のうちは、もう数年前から(あまり考えずに書いてしまいましたが、よく考えるともう10数年前からでした)生ゴミは廃棄物処理には出しておりません。庭の植物たちの大切な栄養になっています(一部は動物たちにも恩恵を与えているようですが、、、^^;)。

 札幌市の関係者の方、あるいは関係者に関係した方がもしもこの文章を目にすることがありましたら、どうぞ考え直すようにお伝え下さい。

 これからの廃棄物処理は、機械やエネルギーをできるだけ使わない方向で行かないと、我々の子孫はほんとうに地球に住めなくなってしまいます。
# by stochinai | 2005-04-09 17:23 | つぶやき | Comments(6)

札幌書店戦争

 昨日、札幌書店戦争の真打ちと言われる、紀伊國屋書店札幌駅前本店が開店しました。

 さっき、店の前を通りすがってきましたが、すべての書棚の前にほぼまんべんなく人が入っているようでした。適切に混んでいるという感じです。開店のイベントも用意されているようです。

 図書館で借りたり激安リサイクル書店で買ったり、あるいはまったく本を読まない人が増えていると言われる中、札幌に次々と大型書店が誕生しているということは、ちょっと考えると矛盾した行動のように見えます。

 しかし、インターネットは意外と文字が主流の媒体であるということと、ネットを通じて本を知りあるいは簡単に本を注文できるようになったことから、インターネットこそが「本離れ」からの回帰現象を引き起こす可能性があるのかも知れません。

 私も久々に本屋さんに足を運んだのですが、へそ曲がりの私は札幌駅の地下にある老舗の本屋さんへ行ってしまいました。

 でもいざ入ってみると、やはり本屋さんというのは楽しい場所ですね。

 ネットは新聞を殺すかも知れないとは思いますが、本については殺すことはできないどころか、ネットの隆盛によって活字文化が復興するのかも知れないという予感もしました。一瞬の幻想でしょうか。
# by stochinai | 2005-04-09 16:19 | つぶやき | Comments(0)

風わたり泥も乾きて春の草             嵐雪


by stochinai