5号館を出て

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多肉植物にはまる

 私の近辺には、いつも生きた動物や植物がいます。動物は商売道具のこともあるのですが、植物に関してはほぼ確実に趣味の領域です。

 自宅ばかりではなく、大学の研究室や実験室、果てはエレベーター前のロビーに至るまで、光のある隙間はいつの間にか植物に占領されてしまう傾向があります、というか私がそうしてしまうのです。スミマセン。

 動物と植物とどちらの世話が大変かというと、一般的には動物という答が返ってきそうですが、私の感覚はちょっと違います。

 植物の方が、顔色を見るのが大変で、問題があっても騒いだりしませんし、弱る時も、ほんとうにかなりひどくなってから気が付くことが多く、気を抜けない相手だと思うのです。

 と、ここまで書いて最近、カメの顔を見ていないことに気が付きました。あまりに大きくなって自宅ではもて余されたミドリガメです。飼育室においてあったのですが、どうも邪魔にされているらしく、いつも辺境に追いやられています。

 姿が眼に入ると、顔色を見て、世話もすぐにできるのですが、そう言えばここのところ数日顔をみていないことを思い出しました。飼育室に行ってみると、やはり目に付きにくい物陰に追いやられておりましたが、元気にしていました。カメの嫌いな学生がいるに違いありません(^^;)。まあ、実験に使うわけではないので、邪魔にされても仕方がないのですが、かわいそうなミドリちゃんでした。

 さて、植物の世話が難しいという話に戻りますが、なんとなく最近は植物の顔色もわかるようになってきて、ますます植物はデリケートだし大変だと思うようになってきております。まあ、逆に機嫌良くしてくれているとうれしいので、そういう意味では楽しみでもあるのですが、手を抜こうというときに困ってしまうのです。

 というわけで、最近は鉢を水につけっぱなしで良い食虫植物と、水をやるのを忘れても何ヶ月かは問題が起こらない多肉植物が、徐々に増えてきている私の周辺なのでした。

 昔から苦手だった、サボテンにも少しずつ手を出し始めています。夜咲くサボテンが多いことも知りました。

 そう言えば、メキシコでは夜咲いて、コウモリに花粉を運んでもらうサボテンもあるということを勉強したばかりでした。

 多肉植物はこれから長いつきあいになりそうな気配です。
# by stochinai | 2004-11-10 17:49 | 趣味 | Comments(0)

講義の準備にはまる

 今日もまた、自転車操業で講義の準備をして、はまっておりました。

 例え1週間に1回の講義といえども、ここのところは、コンスタントに週4回ですから、綱渡りとも言える状況でヨタヨタと自転車を走らせております。

 その合間を縫って、会議やらゼミやら雑談やらが入りますので、それなりに余裕のない生活になっており、さまざまな方にご迷惑をおかけしておりますが、一息つけるまでお許し願えると幸いです。(やっぱり、許してはもらえないですよね。スミマセン。)

 大学での研究も教育も、長年使い続けることのできる教科書や参考書などというものがないところがつらいところでもあり、おもしろいところでもあります。

 学問は毎年進歩しており、研究はもちろんのこと教育に関しても、学問の最前線についていこうとすれば、去年の講義(およびその資料)は今年はもう使えないのが基本です。

 昔、私が学生の頃に、「大学の先生というのものは、一回講義の準備をすればそのノートを20年でも30年でも使い続けることができるので、こんなに楽な商売はないのだ」という、伝説を聞かされたことがあります。

 確かに、大学に入った最初の年に、ひとりだけ茶色になったノートを読み上げていた先生に出会いましたが、それ以外の先生の多くはやはり「新しい」学問について教えてくれた印象があります。つまり、伝説はやはりただのお話でしかなかったのです。

 新しい学問を教育し続けるのが、大学教育であるとするならば講義ノートは毎年新しくならなければなりません。大学で教えるということは、決して楽な商売ではありません。

 というわけで、私はずっと前から講義ノートという存在すら忘れておりました。

 もしも講義の中に、昨日・今日、先週・今週に起こった出来事、発見された事象、発表された論文を盛り込むことができるならば、やる方もおもしろく、聞く方の心もつかみやすいのです。おまけに、昨今はインターネットを含めてさまざまな情報や技術が手に入りやすくなっており、あれもこれもと使いたくなるものです。

 かくして、自転車操業の夜は更けていくのでありました。
# by stochinai | 2004-11-09 17:51 | 大学・高等教育 | Comments(0)

ファルージャ総攻撃

 ブッシュ再選による、最悪のシナリオが開始されたようです。現時点で一番詳しい毎日新聞の記事によると、イラクの米軍と「イラク政府軍」が、今朝から「同市西郊を南北に流れるユーフラテス川西岸まで進撃、病院を支配下に置き、市街地に通じる要衝の橋2カ所を制圧した」とあります。

 この文章だけだとあまり良く状況は伝わってこないのですが、なぜかしらネット上には軍事用と思われる【資料】ファルージャを真上から見た航空写真が公開されておりますので、それを見ながら上の記事を読むと恐ろしさがヒシヒシと伝わってきます。ユーフラテス川にかかる2本の橋もはっきりとわかります。

 今回の襲撃で、アメリカ軍はまず病院を制圧したそうです。前回の攻撃の際に民間人の死傷者を公表して、アメリカ軍を非難した病院に対して「米軍将校の一人は『病院は宣伝活動の中枢』と述べており、早期の病院制圧には情報戦の機先を制する狙いがあったとみられる」ということですから、今回はファルージャの街そのものを消し去るほどの攻撃をしようということなのかもしれません。

 航空写真を見ていると、爆音や人の悲鳴が聞こえて来るような気がして、かなりの臨場感が感じられます。

 校庭のある学校や、公園のような地形も見えます。砂漠の中の小さな小さな町です。

 その気になれば小さな原爆で「町そのものを処分して」しまいたいというアメリカ軍の本音も聞こえてくるようです。

 ゆったりと流れるユーフラテス川の流域にはたくさんの畑が見えますが、おそらくそこも今は荒れ放題になっていることでしょう。

 こんな小さな町です。ここを壊滅させて大人の男を皆殺しにしたところで、イラク戦争が終わるとも思えません。しかも、そんな小さな町なのに世界一強いアメリカ軍が半年かかっても陥落させることができなかったのです。

 そして、次なるシナリオは日本の参戦です。もっともこちらは、ケリーが当選しても出てくる要求ではあったでしょう。ニュースにも出てきました。自衛隊派遣延長を日本に要請です。しかも今回は、一歩踏み込んで「「(派遣が)重要である理由は、部隊の規模や支援活動の面だけでなく、日本が世界の主要国として責任を果たすことを示す象徴だからだ」と駐日大使が発言しています。意味していることは、明らかだと思います。

 派遣の延長が決まったら、たとえ自衛隊員に犠牲が出ても引き返すことはできなくなるということだと思います。我々、日本の国民はそれを許すべきではないと思います。引き返すことのできる、最後の地点まできたと思います。
# by stochinai | 2004-11-08 17:51 | つぶやき | Comments(0)

今日二つ三つ朝顔の通り道          稲畑廣太郎


by stochinai