5号館を出て

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講義の準備にはまる

 今日もまた、自転車操業で講義の準備をして、はまっておりました。

 例え1週間に1回の講義といえども、ここのところは、コンスタントに週4回ですから、綱渡りとも言える状況でヨタヨタと自転車を走らせております。

 その合間を縫って、会議やらゼミやら雑談やらが入りますので、それなりに余裕のない生活になっており、さまざまな方にご迷惑をおかけしておりますが、一息つけるまでお許し願えると幸いです。(やっぱり、許してはもらえないですよね。スミマセン。)

 大学での研究も教育も、長年使い続けることのできる教科書や参考書などというものがないところがつらいところでもあり、おもしろいところでもあります。

 学問は毎年進歩しており、研究はもちろんのこと教育に関しても、学問の最前線についていこうとすれば、去年の講義(およびその資料)は今年はもう使えないのが基本です。

 昔、私が学生の頃に、「大学の先生というのものは、一回講義の準備をすればそのノートを20年でも30年でも使い続けることができるので、こんなに楽な商売はないのだ」という、伝説を聞かされたことがあります。

 確かに、大学に入った最初の年に、ひとりだけ茶色になったノートを読み上げていた先生に出会いましたが、それ以外の先生の多くはやはり「新しい」学問について教えてくれた印象があります。つまり、伝説はやはりただのお話でしかなかったのです。

 新しい学問を教育し続けるのが、大学教育であるとするならば講義ノートは毎年新しくならなければなりません。大学で教えるということは、決して楽な商売ではありません。

 というわけで、私はずっと前から講義ノートという存在すら忘れておりました。

 もしも講義の中に、昨日・今日、先週・今週に起こった出来事、発見された事象、発表された論文を盛り込むことができるならば、やる方もおもしろく、聞く方の心もつかみやすいのです。おまけに、昨今はインターネットを含めてさまざまな情報や技術が手に入りやすくなっており、あれもこれもと使いたくなるものです。

 かくして、自転車操業の夜は更けていくのでありました。
# by stochinai | 2004-11-09 17:51 | 大学・高等教育 | Comments(0)

ファルージャ総攻撃

 ブッシュ再選による、最悪のシナリオが開始されたようです。現時点で一番詳しい毎日新聞の記事によると、イラクの米軍と「イラク政府軍」が、今朝から「同市西郊を南北に流れるユーフラテス川西岸まで進撃、病院を支配下に置き、市街地に通じる要衝の橋2カ所を制圧した」とあります。

 この文章だけだとあまり良く状況は伝わってこないのですが、なぜかしらネット上には軍事用と思われる【資料】ファルージャを真上から見た航空写真が公開されておりますので、それを見ながら上の記事を読むと恐ろしさがヒシヒシと伝わってきます。ユーフラテス川にかかる2本の橋もはっきりとわかります。

 今回の襲撃で、アメリカ軍はまず病院を制圧したそうです。前回の攻撃の際に民間人の死傷者を公表して、アメリカ軍を非難した病院に対して「米軍将校の一人は『病院は宣伝活動の中枢』と述べており、早期の病院制圧には情報戦の機先を制する狙いがあったとみられる」ということですから、今回はファルージャの街そのものを消し去るほどの攻撃をしようということなのかもしれません。

 航空写真を見ていると、爆音や人の悲鳴が聞こえて来るような気がして、かなりの臨場感が感じられます。

 校庭のある学校や、公園のような地形も見えます。砂漠の中の小さな小さな町です。

 その気になれば小さな原爆で「町そのものを処分して」しまいたいというアメリカ軍の本音も聞こえてくるようです。

 ゆったりと流れるユーフラテス川の流域にはたくさんの畑が見えますが、おそらくそこも今は荒れ放題になっていることでしょう。

 こんな小さな町です。ここを壊滅させて大人の男を皆殺しにしたところで、イラク戦争が終わるとも思えません。しかも、そんな小さな町なのに世界一強いアメリカ軍が半年かかっても陥落させることができなかったのです。

 そして、次なるシナリオは日本の参戦です。もっともこちらは、ケリーが当選しても出てくる要求ではあったでしょう。ニュースにも出てきました。自衛隊派遣延長を日本に要請です。しかも今回は、一歩踏み込んで「「(派遣が)重要である理由は、部隊の規模や支援活動の面だけでなく、日本が世界の主要国として責任を果たすことを示す象徴だからだ」と駐日大使が発言しています。意味していることは、明らかだと思います。

 派遣の延長が決まったら、たとえ自衛隊員に犠牲が出ても引き返すことはできなくなるということだと思います。我々、日本の国民はそれを許すべきではないと思います。引き返すことのできる、最後の地点まできたと思います。
# by stochinai | 2004-11-08 17:51 | つぶやき | Comments(0)

秋深し

 今日は天気は良かったものの、かなり肌寒く秋も深まった感じです。

 秋というと「秋深し 隣は何を する人ぞ」という句を思い出しますが、いまだに意味が良くわかりません。秋といえば、やっぱり「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」ですかね。

 柿の北限はどこかはよく知らないのですが、お向かいのお宅に今年も柿がなっています。札幌ではかなり珍しいと思うのですが、確か少し南の伊達では柿が市のシンボルにもなっていますので、道南ではそれほど珍しくないようです。

 一昨年、つぼみをつけた状態の山茶花の鉢植え(といってもかなり大きい)を購入したのですが、去年の秋から今年の春にかけては花をつけませんでした。一昨年は花を咲かせながら玄関で冬を越させたのですが、秋になっても花のつぼみがつかなかったので、去年から今年にかけては、戸外の軒先で雪に当てながら冬を越させました。それがよかったのかどうかは定かではありませんが、今年はたくさんのつぼみがふくらみ始めています。最近は、そのつぼみを見ては何となくニヤニヤしているので、まわりでは気持ち悪がっていることと思います。

 本州以南からは、すでに山茶花が咲いているという情報がはいっていますけれども、こちらでもなんとか咲いてくれるのではないかと楽しみにしています。

 北海道では、冬の花の代表である椿ももちろんありませんので、冬に咲く花というのはなかなか貴重です。何とか頑張って欲しいものです。

 室内では、今年もクリスマスカクタスのつぼみがたくさんついています。気の早い第1号はもうすでに開き始めています。

 デンマークカクタスとも言われる、このサボテンは夏に1ヶ月くらい乾燥させるというストレスを与えないと、今の時期につぼみをつけないという性質があります。

 チューリップの球根も、一度寒さに当てないと花を咲かせないようで、今の時期に咲かせたい場合には冷蔵庫に入れて寒冷処理をするようです。

 普段の生活で我々は、記憶というものは脳の働きなので、植物に記憶があるなどとはあまり意識しないのですが、明らかにありますね。

 そう言えば、形状記憶合金などというものもありますので、「記憶」というのは別に脳の専売特許ではないですね。自然を相手にしていると、容易に謙虚な気持ちになれるのが、なんだかいい気持ちです。
# by stochinai | 2004-11-07 17:52 | 趣味 | Comments(0)

日の暮の背中淋しき紅葉哉            小林一茶


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