5号館を出て

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眞鍋が学ぶ

 撮影が終了したので、もう情報を出しても良いのでしょうね。

 実は、昨日と今日はNHK教育テレビの「サイエンスZERO」の取材がありました。

 一昨日の「掃除と論文」というエントリーは、取材を受けるにはあまりにも汚くなっていた部屋の掃除をしていて書いたものです。

 たかがテレビの取材くらいで、情報を隠すことはなかろうと思われるかも知れませんが、今日の取材にはあの眞鍋かをりさんが来るということで、混乱を避けるために敢えて秘密にしていました。

 眞鍋さんは、今朝一番の羽田-千歳便で飛んできてくれました。6時半羽田発ですから、6時には空港に行って、、、ということを考えると昨夜は寝ているのかどうか心配になります。

 ここ数日、北海道の天気は微妙なところで、来ることはできても帰りの便が怪しいということになれば、ドタキャンもありという状況だったのですが、ギリギリのところで札幌は曇り時々雪の天候。朝になってもキャンセルのメールが来ないということは、すべて順調に進んでいるとのことで行動を開始しました。

 9時過ぎに眞鍋さん登場。準備を整えてから、外での撮影。これは、どんな映像になっているのか、私達はまったく知りません。研究室で準備を整えながら、打ち合わせ。だいたいの流れが決まったところへ、眞鍋さん、外での撮影から帰還。農学部の前で撮ったとのことです。

 心配だったのは、こちらではヤマトヒメミミズという小さなミミズと、アフリカツメガエルのオタマジャクシとカエルを使った実験を見せながら、いろいろと勉強してもらうという企画だったので、「動物は大丈夫ですか」というところから始まりました。眞鍋さんは「あ、甲殻類以外なら、全然大丈夫です」ということで第1段階はクリア。動物室に案内したら、アフリカツメガエルはメチャメチャ気に入ったようで、大はしゃぎでした。スナネズミのケージに手を突っ込んだり、オタマジャクシを手づかみして麻酔液に投入したりと、まったく飾り気のない素直な行動をしてくれましたので、いろんな意味で進行はとても楽でした。

 眞鍋さんは、文化系の大学を出ていると聞いていたのですが、さすがにとても頭の回転の速い人で、こちらが研究している生物学の最新の話題もすんなりと理解して付いてきて、さらには素直に喜んでくれたりしたのは、講義をしていてもやりやすいことこの上もなかったです。

 昨日の眞鍋さんなしの録画が数時間分(?)、今日の分だけでも1時間分くらいは撮影しましたけれども、実際に使われるのは5分くらいじゃないかと思います。とは言え、科学番組づくりの表と裏をしっかりと見せていただきましたので、いろんな意味でおもしろく楽しい経験をさせてもらったと思います。

 録画が終わったのが11時頃、天候がくずれると恐いと言うことで、眞鍋さま御一行はダッシュで千歳空港へと向かいました。仕事が終わって私服に着替えた後の方が、録画中よりも「タレントのオーラ」が出ていたようで、なんだか感心してしまいました。

 彼女が去った研究室は、なんだか抜け殻のようにも見え、私を含めみんながぐったりとしています。2日間の早朝からの勤務という肉体的疲れ以外にも、なんとはなしの精神的疲れもドッと出てきそうです。

 取りあえず、今週の仕事はこれで終了!ということにしておきましょう(^^;)。

 現在のところ、放送予定日は3月26日(土)午後7時から7時43分まで、チャンネルはもちろんNHK教育テレビです。仮題として「サイエンスZERO『神経細胞はよみがえるか』」というもので、我々の話は人間の脳の再生が中心になったプログラムの枕だと理解しています。

 と、ここまで書いてちょっと心配になって来ました。実際の放送は、かなりの確度で恥ずかしいものになっていそうな気がします。

 う~ん。見てもらいたいような、見てもらいたくないような、、、、、。

追伸:眞鍋さんも自分のブログでこちらのカエル(Xenopus tropicalis)を紹介してくれています。今日は本当にお疲れさまでした。我々の研究室では、眞鍋さんの香りを肴に、夕食会で盛り上がりました。ありがとうございました。また、お会いしたいものですね。

一夜明けて追追伸:眞鍋さんのブログの写真が追加更新されています。昨日から出ている痩せこけた「死体のような」一匹の写真に加えて、たくさんの浮遊状態のトロピカリスが出ています。友達に携帯(メーカーがわかるような呼び方をしていたのですが彼女が何を使っているかという情報ですら、場合によっては影響が大きすぎますので削除)で送信すると言いながらたくさん写していたので、まだ他にも秘蔵写真をもっているかもしれませんね。キモイといいながら、カエルはかなり好きみたいでした。
Commented by ぜのぱす at 2005-03-11 14:00 x
それは是非拝見したいものです。
が、アメリカではそれも叶わず。トホホ。
誰か録画して送って呉れるひと居ないかしら・・・
Commented by ぐうねこ at 2005-03-11 19:39 x
現在採用関連で京都に滞在中です。先生もご存知のas君からこのことを聞きネットカフェでブログを見ました。いつもサイエンスZEROを見ていますが真鍋さんはほんと頭の回転が速いというか(まぁ彼女の受験とか経歴の文章読んだことありますから・・・^^;)、サイエンスへの関心が並々ならぬものがありますね。前の類似の番組のアシスタントはというと・・・もう科学番組はやりたくないそうです(特定領域のゲノム科学がばら撒いたDVDにも出ています)。こういう人を表に出して、日本の科学への理解が一般にも広がるといいですねぇ。あと見たことないですがドラマの「不機嫌なジーン」も世間ではどう受け止められているのでしょうかね?東大の佐倉さんが朝日にコメントを書いてましたが。
Commented by 赤丹。@横浜 at 2005-03-12 00:11 x
眞鍋かをりさんのBLOGから、飛んで参りました。校章から察するに、北大の方の様ですね。いきなり、カエルのキモい仰向けの姿に、何がなんだかでしたが、こちらのBLOGでサイエンスZEROの取材中のショットと分かりました。

たま~にサイエンスZEROは拝見してますが、3月26日19時からはビデオ予約しなくちゃ。いやいや共演とは、羨ましいです。当方、横浜在住なれど、彼女の在学中(横浜国大)全く街で見かけませんでした。(;´д`)
Commented by ぢゅにあ at 2005-03-12 01:18 x
我が愛しのゼノパスたちが「きもい!」と言われているのはちょっと悲しいです。非常に愛嬌のある奴らなんですけどね。アメリカではペットショップにもうられてるのでポピュラーなカエルなのかと思ったら
意外と知名度ないんですね。
Commented by stochinai at 2005-03-12 17:20
 コメントありがとうございます>皆さま

 やはり、眞鍋かをり効果はすごいもので、アクセス数は爆発的な増加を見せています。

 放映はもちろん日本だけですが、コメントをいただいたうちのお二方にはビデオかDVDをお送りできるかどうか、学生に相談しておきます。

 眞鍋さんは、特にサイエンスがどうのこうのというより、おもしろいものはおもしろい、つまらないものはつまらない、というスタンスでどんどん前に進んでいくタイプの方とお見受けしました。ただ、その人気と科学の振興とはやっぱり別の問題なので、、、、。

  赤丹。@横浜さん、初コメントありがとうございます。どちらかというと「先生」と「生徒」という役割でしたから、「共演」と言えるかどうか。でも「共演したぞ」というと、学生には受けるかもしれませんね。これから、ビジュアル的に見て、どうしても芸能人などにはなれそうもない学生には「学者になると芸能人と共演できるかも知れないぞ」って言ってみましょうかね(^^;)。

 ぢゅにあさん。眞鍋さんのキモイ!はカワイイ!という意味みたいですよ。ずっと、見つめて写真撮ってましたから。
Commented by ウミユスリカ at 2005-03-13 00:22 x
理学部?の方に来ておられたんですね、眞鍋かをりさん。私のいる低温研空は遠すぎましたねぇ。
Commented by ぢゅにあ at 2005-03-13 00:32 x
私も彼女は相当気に入ったんじゃないかと思ってます。
私が反応したのは、真鍋さんのHPによせられたコメントの方で
あまりにも「うげ〜っ」って言う方が多かったもので。
まあ、あの写真だけみたら私もそう思うかも(笑)。
これが受けてエリマキトカゲ、クリオネに続くか? 頑張れゼノパス!

違うエントリーの「真鍋台風」に関連して。
私も広報の媒体としてタレントさんの力はかなりだと思います。
特に若齢層の感心を得るには絶大な効果がありますね。
どんどん活用すべきだと思うのですが、そもそも学問は広報の対象にはならないのでしょうか?

ところで、こんな美人な生徒の先生やったんですか!
それは是非とも、見てみたい!
Commented by ごん at 2005-03-13 01:22 x
すごい!あなたの実験室でのできごとなのですかぁ!
Commented by ぜのぱす at 2005-03-13 02:17 x
やはり写真増えてたんですね。 >真鍋さんのsite

実は、最初に見た時にコリャ痩せ過ぎだぁと思って、『アノ写真のカエルは痩せ過ぎですねぇ』と云ったコメントをこちらに書いたんです。後で、もう一度真鍋さんのsiteを見たら、ちゃんとしたカエル達の写真が載っていたんで、あれ?見落としていた、と思い書いたコメントを削除したのでした。
Commented by さくら at 2005-03-13 15:52 x
はじめまして、眞鍋かをりさんのTBより飛んできました。
なんだか素の眞鍋さんの一面、そして撮影裏話が知れておもしろかったです!
眞鍋嬢とあのカエルは、こういう出会い方をしたんですね(笑

トラックバックさせていただきました~!
Commented by アグネス at 2005-03-14 20:53 x
はじめまして。眞鍋さんのBlogからやってまいりました。
こんなカエルがいるんですね!びっくりしました!
生物学をされている方には常識・・なんでしょうか?
やはり専門分野って奥が深いです。
勝手ながらTBさせていただきました。
by stochinai | 2005-03-11 13:32 | 生物学 | Comments(11)

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