5号館を出て

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ダーウィンのサイン入り卵

 欧米時間で今月の10日に、ダーウィンがビーグル号の航海の時に採集した鳥の卵が、ケンブリッジ大学の動物学博物館にあることが発見されたというニュースが一斉に報じられました。

 ダーウィン直筆のサイン(C. Darwin)とはっきり読めますので、おそらく本物でしょう。
ダーウィンのサイン入り卵_c0025115_19152693.jpg
 ダーウィンはいろいろな標本を採集してきたと思われるのですが、彼が採集したということがはっきりと確認できるものは、他にはないそうなので、この割れた卵はとても貴重ななものということになります。

 この卵が C. Darwin が採集したものであることを「再発見」したのは、10年間もボランティアで博物館の標本整理を手伝っている Liz Wetton さんという人ですが、彼女はそれを発見した時にはそれがあのダーウィンが採集したものだと知ってか知らずか、淡々と「採集者の C. Darwin の手書き文字入りのシギダチョウの卵」というラベルをつけ直して、また大切にしまっておいたようです。

 後で、博物館のコレクション・マネジャーがその資料を見て、ぶっ飛んで今回の記者発表になったということだそうで、ダーウィン生誕200年にふさわしいエピソードがまた増えました。

 ところで、ダーウィンは最初この鳥をヤマウズラ( partridge )と勘違いしていたようで、1833年に書かれた彼のノートには「甲高い鳴き声の、白身でおいしい肉の鳥だった」と書いてあり、採集して食べてしまったことを白状しています。

 ダーウィンが航海中に採集した鳥を食べたという話はあまり聞いたことはなかったですが、食料が不足しがちな航海ではむしろ、当然の行為だったろうと思われます。

 ダーウィンのイメージは少し変わるかもしれませんが、野生の鳥を食べているダーウィンというのも、なんだか愛すべき存在に思えてきます。

【ソース】
・BBC NEWS: Charles Darwin's egg rediscovered (動画あり)
・guardian.co.uk: Charles Darwin egg leaves Cambridge museum thrilled after cracking code
・Telegraph.co.uk: Egg collected by Charles Darwin found at Cambridge University after 200 years
 日本語もあります。
・エルエル: ダーウィンが収集していた卵が200年ぶりに発見される
by stochinai | 2009-04-14 19:36 | 生物学 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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