5号館を出て

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自分が含まれる集団に不利な税制改革をする政党に投票することになるか

 自民党がボロボロに負けることが予定されている今回の選挙に対しては、正直言ってあまり気が乗らないところなのですが、日本の政治を守るための義務として投票しなくてはなりません。

 今回だけ特別というわけではないのですが、投票する候補者や政党を選ぶ基準が、今までに比べると今回は比較的はっきりと判断しやすいように思われます。

 まず、現在の政権を担当している政党(自民・公明)がやってきたことを判断材料にした上で、次回の選挙では政権になって欲しい政党に投票します。特に、今回は政権の行き先がかなりの確度で予測可能な気配があるので、政党に対する投票先は決めやすいのではないでしょうか。

 次に、マニフェストや公約を比較します。

 私の興味のあるところは、研究、教育、子育て、年金・保険を含むを高齢化対策などです。

 大学を法人化したり、運営交付金をどんどん減らし続けていたり、研究費を重点化するということで最低限度の研究もできない研究室を増やしたり、最期ッペのように補正予算で2700億円の研究費を90億円ずつ30のプロジェクトに配分するなどという「愚策」を実行しようとしている現行政府のやってきたことには、まったく失策だったと感じています。だからといって、次に政府になりそうな政党が歓迎できる研究政策を打ち出しているということも聞こえてきませんので、この件に関しては現状ではどちらがベターな選択なのかは不明です。過去を見て判断ということになります。

 教育に関しては、現政権で特に安倍政権の時に、教育基本法を改正したり、「教育再生」と称して教育の息の根を止めたりしたことは許されないことだと感じています。また、自民党政権の時代に国立大学の授業料を50倍近く上げたことや、無利子の奨学金をなくしたり減らしたり、利子を付ける奨学金を導入したり、免除制度をなく大幅に縮小したり、あこぎな取り立てを始めたりしたことも大きな判断材料になります。これに関しても、各党共に似たようなことを言っているので、マニフェストによる比較で決定的な判断は無理だと思いますが、過去を見れば簡単に判断できそうです。

 初等中等教育、さらには幼児教育に関してはどこの政党もいろいろと優遇策を公約しているようですので、それほど差がないかもしれませんが、民主党が配偶者控除をなくして、子どものいる家庭に補助金を配布したり、高校の授業料を無料にするといっています。この政策は我々のような子育てが終わっている家庭には明示的な増税となるのですが、不思議と受け入れようと思えています。要するに、たとえ増税になったとしてもその結果生まれた財源がはっきりと教育などといった「受け入れられる目的」に使われるということであるならば、それは比較的受け入れられ易いということです。

 年金や保険、高齢者医療に関しては誰がやっても難しいところかもしれませんが、官僚の放漫な経営を許してきた政権の責任は厳しく問わなければならないでしょう。

 というわけで、とりあえず次の政権は民主党あるいは民主党を中心とする政権ができることになる可能性は高いと思います。その結果、意外と政権は短命に終わって政界再編が起こるような気もしており、混乱は予想されますが、それはそれで良いのだと思っています。それこそが、日本が民主国家になるための産みの苦しみとなってくれることが期待できなくもありません。

 問題は、今回投票できる選挙区に投票したくなるような候補者がいるかどうかというところで、それに関しては今までどおり消去法になりそうなところが多いのかもしれませんが、とりあえずは政権交代に一票ということになるでしょうか。
Commented by あい at 2009-08-03 00:09 x
ちょっと気になったのですが、私、現在大学院生で無利子の奨学金(旧日本育英会)をもらっておりますので、無利子奨学金が無くなったわけではないと思います。
奨学金の免除制度も、枠がせばまっただけで(教員になっても免除されなくなった等)、院生の場合は多くの人が半額免除になりますし、ごく少数ですが在学中に優秀な業績をあげれば全額免除の枠も用意されています。
Commented by リィ at 2009-08-03 00:50 x
無利子奨学金にしろ返済免除にしろ、「ごく少数」というのが問題なのではないでしょうか。

無利子・免除をもし勝ち取れなかったらおしまい、という人は入学・入院を躊躇うかも知れないということが。自分は絶対取れるなんて自信持ってる人はそうそういないと思いますし。
Commented by OneWord at 2009-08-03 03:03 x
「在学中の優秀な成績」なんてのも異なる分野間で決められるようなものではないので、ほんんど運のようなものですしね。
Commented by stochinai at 2009-08-03 06:15
 すみません。奨学金のところは、不正確なことを書いてしまったため、訂正しました。
Commented by 通りすがり at 2009-08-04 23:28 x
公立学校での教育のコストは、劇的に上がったと思います。国立大学の学費は、かつては、貧乏なら、学生自身がアルバイトで学費と生活費を稼ぎ、通える位の金額でした。しかし、今ではそんなことは成立ちません。

また、大学院(博士)の無利子奨学金も、返還義務と、簡単な審査は有りましたが、殆どの院生が貰える状態でした。育英会の担当者も、返還の説明会で、「どうやったら免除になるか」を主体に話していました。今から考えると隔世の感が有ります。

税収不足と現在の貧富の差は、所得税に対する累進課税を止めて、消費税を導入する、税金の直間比率の見直しを自民党が行って来たからです。所得税の減税だけ行い、それに見合う税率の消費税の導入をできなかったからです。もう一度、累進課税と、かつての物品税を導入すれば、元のような税収に戻るはずです。それを行わないのは、日本の支配層が嫌がる政策だからです。マスコミも、消費税の値上げは議論しても、富裕層に対する累進課税の強化は言いません。

今回、政権交代がおった方が良いという先生のブログの意見に賛成です。
by stochinai | 2009-08-02 21:55 | つぶやき | Comments(5)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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