2009年 09月 13日
小泉選挙の結果得られた議員数を頼りに採決された法律は見直して当然
民主党が衆院選のマニフェストに書いていたことですから、驚くことではないと思うのですが、ニュースになっています。
日本経済新聞
教員免許更新制の廃止法案、通常国会に提出も 民主・輿石氏
この件でもっともおかしい(笑える)のは、「民主党さんの思うようにはさせないぜ」とtwitterでつぶやいて陳謝したはずの「下野した」産経新聞が、このことを日教組の横暴だと書き立てているところです。
教員免許の更新制度廃止へ 民主・輿石氏が明言
日教組の主張通りへの一歩に 免許更新制廃止
産経新聞が何を言おうとも、マニフェストに書いてあったのですから、民主党は教員免許制度を抜本的に見直すことを実行する義務を負っています。もし、それを実行することが国民から大反発をくらうようなら、総選挙はいつでも、何回でもできるはずですので、もう一度総選挙をやって民主党が下野すればすむことです。
同様に、民主党はこの4年間に自公政権によって採決されたたくさんの法案をすべて見直すことが求められているのだと思います。もちろん、与野党合意の上で決議されたものもたくさんあると思いますが、野党の強い反対があったにもかかわらず強行採決されたような法律に関しては、そのすべてを廃止することも今回の選挙結果が新しい与党に求めていることのひとつだと思います。
というわけで、これからマニフェストに書いてあったことをなにか実行しようとするたびに、産経新聞のようなマスコミや野党の自民党から囂々たる非難や反論が出てくると思いますが、それは当然であり、また健全なことだと思います。
一方、与党になった政党の皆さんは、自分たちが野党だった時に自民・公明の与党が数を頼みに自分たちの意見をまったく無視されたくやしさを忘れずに、今度は同じような横暴をせずにじっくりと議論を重ねた上でいろいろなことを決めていって欲しいと思います。
心配なのは自民党が野党として機能できないほどの崩壊状態にあるのではないかという危惧なのですが、もしもそういうことであるならば小泉さんの希望通りに今の自民党はぶっ壊して、民主党も再編してもう少しすっきりした形の2大政党を作り直すこともありだと思います。
ともかく、我々国民は新政権の実験をじっくりと見せてもらってから、次の政権のことを考えるということで良いのではないでしょうか。
今だけは何となく、政権が国民のもとに帰ってきたようないい気分がしませんか?
写真は1週間前の北海道庁横にあるビルの谷間のオアシスです。夏の終わりを感じさせられる風景だと思います。
日本経済新聞
教員免許更新制の廃止法案、通常国会に提出も 民主・輿石氏
民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で「教員免許制度を抜本的に見直す」と明記していた。同制度は安倍晋三元首相のもとで設置した教育再生会議が教員の質向上策として打ち出した。私もここで7月に書きましたが、今年全国の大学で開講が予定されていた教員免許更新講習なるものには「教育再生会議」の言っていたようなあるいは期待していたような教員の資質向上に対しては、ほとんどまったくなんの役にも立たないだろうと思われる講義が並んでいるばかりではなく、全国の大学で開講予定だった講義のうち、かなりたくさんのものが受講希望者がほとんどいなかったために中止に追い込まれていたものです。教育再生会議も政府も文科省も、こんなばかばかしい制度を導入するだけで、教員の資質が向上すると考えて、小泉選挙で獲得した衆議院議員の数を頼りに法律の採決を強行したのだとしたら、そのあまりの脳天気さ、無責任さにあきれるとともに、現在はその数を失ってしまったのですから、法律が廃止されても何の文句を言える筋合いではありません。
この件でもっともおかしい(笑える)のは、「民主党さんの思うようにはさせないぜ」とtwitterでつぶやいて陳謝したはずの「下野した」産経新聞が、このことを日教組の横暴だと書き立てているところです。
教員免許の更新制度廃止へ 民主・輿石氏が明言
日教組の主張通りへの一歩に 免許更新制廃止
産経新聞が何を言おうとも、マニフェストに書いてあったのですから、民主党は教員免許制度を抜本的に見直すことを実行する義務を負っています。もし、それを実行することが国民から大反発をくらうようなら、総選挙はいつでも、何回でもできるはずですので、もう一度総選挙をやって民主党が下野すればすむことです。
同様に、民主党はこの4年間に自公政権によって採決されたたくさんの法案をすべて見直すことが求められているのだと思います。もちろん、与野党合意の上で決議されたものもたくさんあると思いますが、野党の強い反対があったにもかかわらず強行採決されたような法律に関しては、そのすべてを廃止することも今回の選挙結果が新しい与党に求めていることのひとつだと思います。
というわけで、これからマニフェストに書いてあったことをなにか実行しようとするたびに、産経新聞のようなマスコミや野党の自民党から囂々たる非難や反論が出てくると思いますが、それは当然であり、また健全なことだと思います。
一方、与党になった政党の皆さんは、自分たちが野党だった時に自民・公明の与党が数を頼みに自分たちの意見をまったく無視されたくやしさを忘れずに、今度は同じような横暴をせずにじっくりと議論を重ねた上でいろいろなことを決めていって欲しいと思います。
心配なのは自民党が野党として機能できないほどの崩壊状態にあるのではないかという危惧なのですが、もしもそういうことであるならば小泉さんの希望通りに今の自民党はぶっ壊して、民主党も再編してもう少しすっきりした形の2大政党を作り直すこともありだと思います。
ともかく、我々国民は新政権の実験をじっくりと見せてもらってから、次の政権のことを考えるということで良いのではないでしょうか。
今だけは何となく、政権が国民のもとに帰ってきたようないい気分がしませんか?
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kitanomizube at 2009-09-14 04:03
おはようございます
ご無沙汰してます(^_^;)
私も同感です
TBさせていただきました
ご無沙汰してます(^_^;)
私も同感です
TBさせていただきました
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m
at 2009-09-14 17:47
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久しぶりに書きこみます。結果ありきな議論なき見直しは、数の横暴を繰り返すだけのような気がしますよ。特定のイデオロギーに凝り固まった無能な教師は去るべきなのは当然だと思います。見直されるのは結構ですが、きちんと何が間違ってたのかぎ論してほしいと思います、
その前に、貴方は一応科学者であるのだから、地球温暖化CO2削減に反対すべきなのでは、ありませんか?
都合が悪ければ削除して下さって結構です。
その前に、貴方は一応科学者であるのだから、地球温暖化CO2削減に反対すべきなのでは、ありませんか?
都合が悪ければ削除して下さって結構です。
教員免許更新制は「特定のイデオロギーに凝り固まった無能な教師」を排除するためのものではありませんが…。中国じゃあるまいし、イデオロギーで教師を首にできるわけがありません。
大体、「教員免許更新講習」に国はほとんどタッチしていないんですよ。国は制度をぶちたてるだけぶちたてておいて、あとは大学に「適当にやっといて」と丸投げしているんです。mさんには信じられないでしょうが、本当のことです。国が制度を維持運営するためのセンターを立てて人材をきちんと雇ってモニターすべきだと思うんですが、そんな予算はどこにもない。だから、国は大学に丸投げしている。もちろん、いきなり言われたって大学も対処できません。仕方がないから既存の大学教員(しかも教育の専門じゃない人も多数)が「それらしい」講座を開くしかない。大学教員にとってみればとんだ負担増です。それでいて、いざ開講すると受講希望者がいなくて閉講が相次ぐと言うギャグみたいなことが現実に起こっている。
日本の教育行政ってこんなんばっかです。これが現実。
大体、「教員免許更新講習」に国はほとんどタッチしていないんですよ。国は制度をぶちたてるだけぶちたてておいて、あとは大学に「適当にやっといて」と丸投げしているんです。mさんには信じられないでしょうが、本当のことです。国が制度を維持運営するためのセンターを立てて人材をきちんと雇ってモニターすべきだと思うんですが、そんな予算はどこにもない。だから、国は大学に丸投げしている。もちろん、いきなり言われたって大学も対処できません。仕方がないから既存の大学教員(しかも教育の専門じゃない人も多数)が「それらしい」講座を開くしかない。大学教員にとってみればとんだ負担増です。それでいて、いざ開講すると受講希望者がいなくて閉講が相次ぐと言うギャグみたいなことが現実に起こっている。
日本の教育行政ってこんなんばっかです。これが現実。
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ゆりあ
at 2009-09-14 23:12
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そもそも、品質向上のために免許更新制度が必要なら、弁護士などの法曹界にお願いしたいです。
教員の免許更新のために時間を使うなら、子供たちのための教材研究に使って欲しいです
教員の免許更新のために時間を使うなら、子供たちのための教材研究に使って欲しいです
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stochinai at 2009-09-14 23:24
mさんへ
【な】さんがおっしゃるように、更新制に「特定のイデオロギーに凝り固まった無能な教師」を排除する機能はありません。
文科省ホームページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/koushin/08051422/002.htm
「更新制は不適格教員を排除することを目的としたものではありません。」
【な】さんがおっしゃるように、更新制に「特定のイデオロギーに凝り固まった無能な教師」を排除する機能はありません。
文科省ホームページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/koushin/08051422/002.htm
「更新制は不適格教員を排除することを目的としたものではありません。」
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ななし
at 2009-09-15 08:13
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国が完璧な枠組みを作ってくれないから、ちゃんと仕事しないとか、組織に不適格な人間がいても自分の知ったことじゃないと言うのは子供じみて見えます。もうすこし、自浄努力というか、向上心があっても良いんじゃないでしょうか。(まあ、これは教職に限ったことでもなく、会社の中にもそういうヒトは沢山いますけどね。)
最近の選挙は本当にヒステリックで、やれ小泉改革と言えばそれで300議席、次は政権交代で300議席。議席は埋まっていますが、頭数合わせみたいな人も入っていますし、政治家としての方向性が見えない人にも党員ということで投票してしまっているように見えます。
今の日本で足りないのは、ポジティブな方向に向かう議論と向上心ではないかと思いました。
最近の選挙は本当にヒステリックで、やれ小泉改革と言えばそれで300議席、次は政権交代で300議席。議席は埋まっていますが、頭数合わせみたいな人も入っていますし、政治家としての方向性が見えない人にも党員ということで投票してしまっているように見えます。
今の日本で足りないのは、ポジティブな方向に向かう議論と向上心ではないかと思いました。
>ななしさん
中学・高校の現場をご存知ですか? 必死で頑張っている中学・高校はたくさんありますよ。そういうところでは生徒さんは皆たいへん礼儀正しいし、先生方も大変なご苦労をなさっている。もちろんすべてがそういうわけではないでしょう。しかし、中学や高校の教師が駄目だという風説には正直、プロパガンダの臭いを感じてしまいます。
中学・高校の現場をご存知ですか? 必死で頑張っている中学・高校はたくさんありますよ。そういうところでは生徒さんは皆たいへん礼儀正しいし、先生方も大変なご苦労をなさっている。もちろんすべてがそういうわけではないでしょう。しかし、中学や高校の教師が駄目だという風説には正直、プロパガンダの臭いを感じてしまいます。
by stochinai
| 2009-09-13 21:46
| 教育
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Comments(7)