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湯川鶴章さん、時事通信社退職

 自分のブログで個人的な重大発表をするということも、そんなに珍しくなくなったウェブの世界です。

 今日は時事通信社デジタルメディア事業本部の湯川鶴章さんが、ご自身のブログで退職を発表されています。

 退職のご挨拶

 私が湯川さんを知ったときには、すでに時事通信社の編集委員になっておられたのだと思いますが、そこに至るまでの苦労話もブログで公開されています。

 ネットは新聞を殺すのか「おわりに」
 わたしが時事通信の本社採用の社員に正式になったのは41歳のときである。保守的な新聞業界の中では異例中の異例の出来事だといえる。わたしを受け入れてくれた時事通信社の寛大さに感謝したい。
 実際には、配達員、編集助手、支局スタッフ、米国法人社員、本社通信員という段階と時間を経て本社社員になった。自分から頼んだことは一度もなかったが、周りがわたしの待遇を少しでも改善しようと尽力してくれた結果だった。
 保守的な業界なので、社内の反対には相当なものがあったようだ。わたしの名前を職員名簿に載せることにさえ反対の声が上がったと聞く。それでも多くの人がわたしを支援してくれた。自分の社内的立場が悪くなろうとも、気にせずにわたしを推してくれた人もいた。
 という苦労を経た後ですから、そう簡単に辞める訳にはいかない職場なのだと思いますが、ご本人の言葉によればそうした音に報いるような結果を出せず、「社を去ることが社への最大の貢献であるという結論に」至ったということだそうです。

 たとえ会社に貢献することができないことがわかっていても、現職を離れたら経済的に自立していけない我々のような存在であれば、そう簡単に辞めるという決断は出せないのではないかと思います。

 湯川さんは、ここ数年ライターとして出版される本が売れていることもあり、業界に多くの知り合いもいらっしゃるということで、フリーになったとしてもなんとかなるという判断があったのだと思われ、大変な決断だとは思いつつも、ある種のうらやましさも感じるお話です。まだ、十分に頭も体も働くうちに大きな会社を出るという判断があったのではないでしょうか。
  さて私の今後ですが、幾つかお話は既にいただいてはいるのですが、まだどれも正式に決まったわけではありません。基本的にはフリーな立場で動きたいと考えています。大きな組織の中では成し得なかった新しいタイプのメディアの構築にも挑戦してみたいですし、世界へ挑もうとする若きベンチャー企業を支援したいとも考えています。しばらくは自分に何ができるのか試行錯誤してみたいと思います。
 多くの人が、比較的自由にこういうことのできる社会になっていくことができれは、ほんとうに良いと思います。

 湯川さんとは個人的におつきあいはありませんが、著作やブログやpodcastなどで、非常にたくさんのものを与えていただいております。今後のますますの活躍を期待しています。

 お疲れさまでした。
by stochinai | 2009-12-07 16:14 | コンピューター・ネット | Comments(0)

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