5号館を出て

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5号館もセンター試験会場

 気象庁のレーダー像です。
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 一日中強い北西の風が吹き、時折上空に雲がかかると吹雪になるという北海道らしい厳しい天気です。積雪量は少ないのですが、気温がとても低く、最低気温は-9.1℃、最高気温も-5.1℃というこの冬一番の寒さに襲われた中、センター試験が始まりました。

 北国ですから、よほどの大雪にならない限り、交通機関が混乱することはありませんので、北海道ではどこも予定通りにセンター試験が開始されたようです。

 私は受験生の入室の混乱に巻き込まれたくないこともあり、昼休みが終わった後でゆっくりと登校しました。もちろん理学部5号館も試験会場になっています。
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 昨年は試験監督でへとへとになったこともあり、試験会場の教室の前を通る時には、中で監督をしている先生達に心のなかで「敬礼」をして通り過ぎました。(「お疲れさまでございます」)

 廊下や建物の内外で監督されているのは事務職員の方々が多いのですが、今日の寒さではそちらもかなり厳しい日になりました。

 もちろん、一番大変なのは受験生であることはわかるのですが、国を挙げてこれほどまでのエネルギーと経費をかけてやるほどの成果が得られているのだろうかと、毎年毎年同じ思いがこみ上げてきます。

 何度も言っているような気がしますが、高校を卒業した人は誰でも好きな大学に仮入学できるようにし、入ってから1年あるいは2年をかけて、どんどん試験などでふるい落とす制度にすれば、こんな全国一斉の入試などというおおげさなことをしなくても選抜はできますし、大学に入ると急に勉強しなくなるなどという弊害もなくなると思います。

 もちろん、その制度で大学から振り落とされた人は、別の大学に簡単に移ることができる受け皿も用意して置く必要があります。

 このシステムだと、最初のうちは多くの人が無理をして東大を志望したとしても、結局落とされてしまうことがわかれば、だんだんと適切なレベルへと終息することが期待されます。

 もちろん、このシステムを実現するためには、大学制度そのものの大改革が前提になるとともに、大学の授業と成績評価のシステムを根本的に改めなければなりません。そのためには大学教員もかなり増員しなければならなくなりますが、たくさんいるポスドクを吸収することにもなるし、大学教育も充実するのですから十分に割にあう改革だと、私は信じています。

 というようなことを受験生に言っても仕方がないので、とりあえず「がんばれ、受験生」と今年も言っておきます。
by stochinai | 2010-01-16 18:10 | 教育 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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