5号館を出て

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イモムシに擬態したかのような虫こぶ

 日曜日ですが、ちょっと用があったので午前中に大学へ。

 5号館の裏にある自転車置き場へとつながる道にあるサクラに木の葉に、遠目でもはっきりと目立つ赤くて大きなイモムシがついているのを発見しました。
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 イモムシのように見えましたが、動く気配もなくどうやら葉に形成された虫こぶのようです。

 この木は、5月22日のブログで満開の写真をお見せしたヤエザクラです。
イモムシに擬態したかのような虫こぶ_c0025115_23442422.jpg
 イモムシのように見える虫こぶは「北海道の虫えい(虫こぶ)図鑑」で調べてみると、どうやらサクラハトサカフシと呼ばれる、サクラフシアブラムシの寄生によって作られるもののようです。だとすると、件の八重桜はエゾヤマザクラということになりそうです。いっぺんに2つの問題が解決しました。

 それにしても、この虫こぶのイモムシらしさは尋常ではありません。
イモムシに擬態したかのような虫こぶ_c0025115_20554518.jpg
 虫の体節や、背中のトサカなど、中に住むアブラムシにとってどんな利益があるのか、またどんな発生生理学的刺激で葉にこのような「腫瘍組織」ができるのか、全く不思議でなりません。

 あたりを探してみると、いろいろな形や色のものが見つかります。おそらく緑のものがもっとも若いのではないでしょうか。
イモムシに擬態したかのような虫こぶ_c0025115_20554968.jpg
 それがだんだんと赤みをましてピンクの時期を過ぎ、最後にはあの見事な赤い色になるものと想像されます。
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 たまたまなのでしょうが、この虫こぶには「虫の眼」までついています。

 鳥がイモムシだと思ってにつついて食べようとして、袋が破れ、中にいたアブラムシが外に飛び出すなどということがあるとしたら、すごくおもしろい話になるのですが、脱出用の口はちゃんと葉の裏側に開いているのだそうです。

 それでも、この虫こぶは常にこのような形になるところをみると、何らかの機能があっても良いと思うのですが、どなたか教えてください。
Commented by リィ at 2010-07-06 11:18 x
他のイモムシが来ても「この葉には先客がいるな」と思って引き返すから、住処の葉が守られるのかも、と一瞬思いましたが、
さらに読み進めて、鳥に家を潰されたら意味ないことに気付きました…。
Commented by stochinai at 2010-07-06 12:59
 それはあるかもしれませんね。親のチョウやガが、すでに先客がいるということで、卵を産むのをあきらめさせる効果というのは、なかなか鋭い考察に思えます。
by stochinai | 2010-07-04 21:19 | 札幌・北海道 | Comments(2)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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