5号館を出て

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「未来の科学者養成講座」最終研究発表会

 JSTの「未来の科学者養成講座」ですが、北海道大学では21年度に採択されたため、第1期生は1年間をフルにつかえなかったため、いろいろと心残りもあったようですが、本日無事に(?)最終研究発表会が行われました。
独立行政法人科学技術振興機構(JST)が募集した平成21年度「未来の科学者養成講座」に、女性研究者支援室から北海道大学提案として応募した『北海道から世界と未来へ発信する環境科学 ~分子からフィールドまで~』が採択され、3年間にわたり、北海道内の高校生を中心に、未来の科学者を見出し、育てるプログラムです。
 場所は、いつもサイエンスカフェが行われている、札幌駅前の55ビル紀伊國屋書店前のロビーです。
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 高校生でなくとも、このようなオープンなスペースで発表(口頭発表とポスター発表)をするのはさぞかし緊張するのではないかと心配していたのですが、どの生徒さんも非常にしっかりと発表していて、びっくりしました。

 未来の科学者: 北大研究室で研究中!
Aさん(中3女子):地球環境科学研究院 環境生物科学部門 生態保全学分野
「開花結実に豊凶のあるバイケイソウの集団構造と繁殖様式」
Bさん(高2女子):地球環境科学研究院 環境生物科学部門 生態保全学分野
「雌雄異株植物—コウライテンナンショウ—の空間分布と繁殖特性」
Cさん(高1男子):理学研究院 自然史科学部門 宇宙惑星科学分野
「自作望遠鏡による太陽系内惑星と衛星の観測」
Dさん(高1男子):理学研究院 自然史科学部門 宇宙惑星科学分野
「自作望遠鏡による太陽系外惑星と衛星の観測」
Eさん(高1女子):理学研究院 自然史科学部門 多様性生物分野 
「大学進学後に実現したいミジンコを使った研究計画の立案」
Fさん(高1男子):理学研究院 自然史科学部門 多様性生物分野 
「大学進学後に実現したいミジンコを使った研究計画の立案」
Gさん(高1女子):農学研究院 環境資源学部門 生物生態・体系学分野
「発ガン遺伝子の細胞内局在と機能」
Hさん(高1女子):電子科学研究所 ナノシステム生理学分野
「生物の再生を映画に記録する」
Iさん(高1女子):水産科学研究院 海洋応用生命科学部門 増殖生物学分野
「飼育水温がウロコの再生速度にあたえる影響」
Jさん(高1女子):北方生物圏フィールド科学センター 七飯淡水実験所
「魚類の形態形成に関わるプログラムの解析」
 うちの研究室にも、札幌と函館の高校1年生がやってきて、毎月1回くらいのペースでチューターの大学院生の指導のもと、9ヶ月間の研鑽を積んだ結果の発表です。

 大学院生の学会発表よりもどきどきしましたが、ふたりとも立派に発表できました。
「未来の科学者養成講座」最終研究発表会_c0025115_2128348.jpg
 F君は高校の先生やお母さんまでいらしていたのですが、驚くほど落ち着いて質問への受け答えもOKでした。

 Tさんは毎月、泊まりがけで函館から札幌まで通ってきていました。ほんとうに、よくがんばったと思います。
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 まあ、この生徒達が北海道大学へはいってくれて、さらには研究を目指してくれるかどうかはまったく未知数なのですが、どの生徒さんも代え難い良い経験になったことを強調していましたから、人生にとっては大きな宝物になることでしょう。

 明日からは、新しい目標に向かってがんばってください。

 札幌は今日もじめじめとした曇り空でした。気温よりもはるかに体感温度が高いと思って、ふと山を見やると驚きました。本州へ行って、山がかすんでいるのを見た時には北海道とずいぶんと景色が違うと思ったことがあるのですが、なんと札幌の山がまさに「本州の山」のたたずまいになっているのです。
「未来の科学者養成講座」最終研究発表会_c0025115_21282070.jpg
 こういうのは天気予報などの記録には残らないと思いますが、生まれて初めて見る霞みかたのように思えます。

 大丈夫かな。札幌。
by stochinai | 2010-08-04 21:48 | 大学・高等教育 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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