2010年 09月 03日
Moodleを使ってみた
講義にはパワーポイントを使っています。私の講義はスライドの枚数も多く、普通の90分の講義ならば100数10枚は普通です。また、画像も多いのでファイルの大きさもすぐに10Mなどは越えてしまい、場合によっては20-30Mになってしまうことも珍しくありません。
パワーポイントの講義の場合、講義資料としてスライドの画面を印刷したものを渡している先生が多いようですが、枚数が多くなって方法としては安易な割にはコピーや配布の手間が大変ですし、そもそもスライドに資料としての価値があるのかどうかが疑問にも思われる上、受け取ってもほとんど利用していない学生も結構いるような気がするので、私はスライドの印刷・配布は基本的には行いません。それでも、学生からは「復習をしたいので、スライドファイルをもらいたい」という希望がでることがありますので、最近はできるだけオンラインで学生がスライドにアクセスできるようにしています。
それでも、数10メガのファイルをアップロードやダウンロードできるようにするのは、普通のホームページでは大変で、しかも最近はセキュリティや著作権の問題(教室内で教育目的に使う場合には、著作権関係の問題はかなり免責されます)があるので、ルーズな公開はできなくなってきています。
というわけで、使いやすくセキュリティがしっかりした教育目的のサイトがないかと思っていたら、Moodleというオープンソースのソフトウェアがあることを知りました。
Moodleとは
しかし、長年サーバー管理で泣かされた経験をもつものとしては、もうサーバー管理はやりたくないと思っていますので、いろいろと調べていると、なんと北大でもMoodleサーバーを運用していることがわかり、早速利用させていただくことにしました。
北海道大学 Moodle
前期の3年生向けの講義と、8月初めに行ったK大学の特別講義に使ってみました。いろいろと高度なこともできるらしいのですが、まだまだわからないことが多いので、とりあえず講義に使ったスライドと配付資料、ミニテストの問題などを配付することにしました。
学生にはあらかじめパスワードを配布しておき、Moodleに参加登録をしてもらいます。登録した学生については、管理者としてこちらから登録状況だけではなく、どんなファイルをダウンロードしたのかなども確認することもできますので、家庭学習の状況もある程度把握できるという優れものです。
もちろん、自主的な活動なので、登録するかしないかは本人の自由意志なのですが、いずれの講義でも学生の8割くらいが登録して、ファイルの閲覧(ダウンロード)をしてくれていることがわかり、学生が意外に復習をしていることがわかって、ちょっとうれしくなったりもしました。(もちろん復習の主な理由は、課題のレポートを書くという目的のためなのですが、それでも講義を振り返ってくれたということは、講義をしたものとしては悪くない気分です。)
というわけで、現時点でもかなり有益なシステムだと思ったのですが、さらにいろいろな使い方ができるようなので、今後少し勉強してみようと思い、Moodleコミュニティにも参加してみました。
e-ラーニングなどを本格的にやろうとすると、かなり大変そうでとても1人でできるものではないと敬遠しておりましたが、まずはMoodleあたりからe-ラーニング入門というところかな、と感じております。
とりあえず、北大でMoodleのサービスを立ち上げていてくださったスタッフの方々の先見性とそのご努力に感謝しつつ、今回はそれが大いに役に立ったというご報告としてもこの記事を残しておきたいと思います。
ありがとうございました。
パワーポイントの講義の場合、講義資料としてスライドの画面を印刷したものを渡している先生が多いようですが、枚数が多くなって方法としては安易な割にはコピーや配布の手間が大変ですし、そもそもスライドに資料としての価値があるのかどうかが疑問にも思われる上、受け取ってもほとんど利用していない学生も結構いるような気がするので、私はスライドの印刷・配布は基本的には行いません。それでも、学生からは「復習をしたいので、スライドファイルをもらいたい」という希望がでることがありますので、最近はできるだけオンラインで学生がスライドにアクセスできるようにしています。
それでも、数10メガのファイルをアップロードやダウンロードできるようにするのは、普通のホームページでは大変で、しかも最近はセキュリティや著作権の問題(教室内で教育目的に使う場合には、著作権関係の問題はかなり免責されます)があるので、ルーズな公開はできなくなってきています。
というわけで、使いやすくセキュリティがしっかりした教育目的のサイトがないかと思っていたら、Moodleというオープンソースのソフトウェアがあることを知りました。
Moodleとは
Moodleはインターネット上で授業用のWebページを作るためのソフトです。教育学でいう社会的構築主義の考え方に基づいて作られており,日々改良が行われています。Moodleの標準パッケージはフリーで配布されており、Linuxサーバーがあればすぐにインストールできますし、Mac OS X や Windows マシンにもサーバーをインストールできるようです。
Moodleはオープンソースソフトで,GNU General Public Licenseに基づいて自由に配布されます。簡単にいうと,Moodleは著作権で保護されていますが,利用者にはさらに自由が与えられています。Moodleはコピー・利用・修正してかまいませんが,条件として,ソースコードを公開し,元のライセンスや著作権表示を修正したり削除したりせず,同じライセンスをMoodleから派生したソフトにも与えなければなりません。詳しくはライセンスをお読みください。もし質問があれば著作権者に直接問い合わせてください。
MoodleはPHPの動作するどんなコンピュータでも動作し,たくさんのデータベースをサポートします(特にMySQL)。
Moodleという語は元々はModular Object-Oriented Dynamic Learning Environmentの略称でした(プログラマ,教育理論屋向け)。また,動詞としての語moodleは,ものぐさに徘徊する,思いついたことをするといった意味を持ちます。このような楽しみながらの作業がしばしば洞察や創造に結びつくのです。このことはMoodleが開発された経緯と,学生・教師がオンラインコースで学ぶ・教えることの両方について言えることです。Moodleを使う人がMoodlerです。
さあ,ご一緒にmoodleしましょう!
しかし、長年サーバー管理で泣かされた経験をもつものとしては、もうサーバー管理はやりたくないと思っていますので、いろいろと調べていると、なんと北大でもMoodleサーバーを運用していることがわかり、早速利用させていただくことにしました。
北海道大学 Moodle
前期の3年生向けの講義と、8月初めに行ったK大学の特別講義に使ってみました。いろいろと高度なこともできるらしいのですが、まだまだわからないことが多いので、とりあえず講義に使ったスライドと配付資料、ミニテストの問題などを配付することにしました。
学生にはあらかじめパスワードを配布しておき、Moodleに参加登録をしてもらいます。登録した学生については、管理者としてこちらから登録状況だけではなく、どんなファイルをダウンロードしたのかなども確認することもできますので、家庭学習の状況もある程度把握できるという優れものです。
もちろん、自主的な活動なので、登録するかしないかは本人の自由意志なのですが、いずれの講義でも学生の8割くらいが登録して、ファイルの閲覧(ダウンロード)をしてくれていることがわかり、学生が意外に復習をしていることがわかって、ちょっとうれしくなったりもしました。(もちろん復習の主な理由は、課題のレポートを書くという目的のためなのですが、それでも講義を振り返ってくれたということは、講義をしたものとしては悪くない気分です。)
というわけで、現時点でもかなり有益なシステムだと思ったのですが、さらにいろいろな使い方ができるようなので、今後少し勉強してみようと思い、Moodleコミュニティにも参加してみました。
とりあえず、北大でMoodleのサービスを立ち上げていてくださったスタッフの方々の先見性とそのご努力に感謝しつつ、今回はそれが大いに役に立ったというご報告としてもこの記事を残しておきたいと思います。
ありがとうございました。
by stochinai
| 2010-09-03 22:51
| 教育
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