5号館を出て

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BSE熟議場 in 北大

 前にここで広報させていただいたBSE問題を考える「BSE熟議場 in 北大」が本日行われました。

 午前中から日没までというハードなスケジュールでしたが、会場からあふれるほどの人とその熱気が最後まで持続したことが印象に残りました。
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 今日はほとんど一日中曇り一時雨という天気だったのですが、開会直前には農学部に日が差していました。聞くところによると、午前中の講演会の演者のお二人は「晴れ男と晴れ女」なのだそうです。

 午前中の講演会は会場がゆったりと満員という雰囲気で、ちょうど良い混みようでした。
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 吉川さんと門平さんが話された世界と日本のBSEの過去・現在の状況と対策がとても良くわかるお話でした。
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 日本では適切な対策の結果、2002年以降に生まれたウシからはBSEの感染・発症牛は出ていないそうです。このグラフをみると、2002年以降に感染・発症が確認されたウシはすべて2002年以前に生まれたものであることがはっきりとわかります。

 というわけで、講演が終わるころには、現在全国各地で行われている「全頭検査」を続ける科学的あるいは政策的意義について、もはやその役割を終えているのではないかという演者の方々の意見に会場には大きな反対意見は出てこない雰囲気になっていました。

 午後からはゲストの方々(研究者、行政側担当者、報道関係者)にも加わっていただき、10人ほどのグループを3つにわけて、少人数で討論です。午前中の講演、午後の座談会に触発された参加者からは引きも切らずに意見が出続けて、時間制限がなければなかなか終わりそうもない感じだったのですが、無理矢理途中でポストイットを使ったKJ法でまとめにはいっていただきました。
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 参加者が時間不足の悲鳴を上げていたにもかかわらず、各グループはそれぞれ意外なほど幅広い視点から冷静なまとめが上がったきて、吉川さんからは「やはり議論はボトムアップがいいですね」との賞賛の言葉をいただいたほどです。

 このまま経過すると、2013年に日本はBSE清浄国(あまり良い言葉だとは思えないですが)と認定してもらうことを申請する権利を得るそうですが、日本の政府・畜産関係者のみならず我々国民すべてが過去に起こったBSE「騒動」の経験を踏まえてしっかりとした科学的な姿勢を持ち、今後同様の家畜病疫に対して冷静な対応ができるようになっているかどうかの方が、単なる清浄国認定というステータスよりもはるかに重要であることを学ばせてもらった一日になりました。
 
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 疲れた頭で外に出ると、雨に濡れた農学部がひときわ美しくそびえ立っていました。

 参加された皆さま、一日お疲れさまでした。

【追記】 こちらに参加された畜産農家の方からのレポートがあります。

 女性農業者ほっかいどう 「BSE~これから」
by stochinai | 2010-12-11 22:12 | 医療・健康 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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