5号館を出て

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大学院入試2日目

 昨日の筆記試験に続いて、今日は「口頭試問」がありました。
 
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 口頭試問では、知識の多寡を問うというよりは、受験生がこの先の大学院生活を送ることができるかどうかの適性を判断するために行われるという側面が多いと思います。

 もちろん、面接試験のようにその結果によって合否が分かれるというケースがないわけでもありませんが、私の経験した限りでは、筆記試験であまり良い成績を取れなかった人が口頭試問で挽回して合格したり、筆記試験でかなりの成績を残した人が口頭試問で合格ラインから没落したりといったケースはほとんど記憶がありません。

 そもそも、たった10分か20-30分のコンタクトで、ある人の能力や将来性などを判断することなどできるわけがないので、そうした短い時間にできることといえば、「この人には、こういう側面もあるのだ」という程度の判断に過ぎません。

 その結果、やはり入学試験では客観的証拠として残る筆記試験の結果が重要視されるのはやむを得ないことだと思います。

 このことと関連して、プレゼンテーションや模擬授業などをさせるAO入試で、やたらに試験官の評判の良い受験生が、いざ大学にはいってみると試験官の期待を裏切ることがあるという話をひじょうに頻繁に聞くことがありますが、これは逆に面接して行われるプレゼンテーションでは、それを評価する側に極めて高い能力が要求されるということを意味しているのだと思います。

 というわけで、ある程度長い経験を持つ我々は逆にプレゼンテーションなどの見た目の印象の強い相手には逆に「警戒」するようになっていたりします。ということは、逆にプレゼンテーションの苦手な人材に出会った時にも、そのことを過剰に評価することはなく、この受験生はこうした面が苦手なのだろうと思うことも多いものです。

 つまり我々は、いわゆる面接試験や口頭試問というものにはそれほど期待はしていないのですが、それでもなお遠い距離をわざわざここまで受験に来てくれる方々を歓迎するという意味においてもなかなかこの「口頭試問」はやめられないのです。

 というわけで、それほど大きなポイントにも減点にもならない口頭試問ですが、大学院受験を受けてくれたみなさんへの、われわれ教員側からの歓迎のメッセージのひとつとして気楽に受け止めて楽しく受けこたえしていだだけるとありがたいというところです。

 我々も疲れましたが、受験生の皆さんにはほんとうにお疲れさまでした。
by stochinai | 2011-08-18 21:21 | 大学・高等教育 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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