2011年 09月 30日
ポスターの作り方
学会が終わってしまって,タイミングとしては悪いのですが,今日のThe Scientist Dailyに再掲されていた記事が目に止まりました。(元記事は9月1日に出ていたようです。)
Poster Perfect
By Edyta Zielinska
How to drive home your science with a visually pleasing poster
こちらは先週の動物学会大会のポスター会場です。
上記の記事に掲載されていたポスター会場がこちらです。
ポスター発表はもはや国際標準の発表スタイルというわけです。
こういうことをすぐにマニュアル化する彼の国では,ポスターの作り方についての記事や本やポスターなどが繰り返し出てきます。この記事のそういうもののひとつで,読んでみるとどれも同じようなことを言っているのですが,読むたびに「なるほど」と思うのは,ついついポスターを作る時には忘れてしまうからなのですね。
というわけで,思い出すためのTipsがいろいろと出てきます。
おもしろいのは,ここに名前とアドレスを書くとそういうTipsをポスターにしたものをダウンロードできるアドレスを教えてくれるというものです。
送られてきたアドレスにあったのがこれ1枚だけというのも笑えます。
読めてしまうと営業妨害になるので,読めないくらい縮小しておきました。書いてあることは「人目をひくようにしろ」とか,「タイトルや要旨はできるだけ短く」とか「結論は目立つ上の方に書け」とか,わりとよく言われることが書いてありますが,それが有名な先生の言葉としてかかれているところがこのポスターの「売り」のようです。
最後にイタリアの先生の言葉,「ジョンレノンのイマジンは3分くらいの長さの曲だけど,イマジンが演奏される時間と同じくらいあなたのポスターを読んでもらえると思うか」が異色でした。
この記事の最後には,このポスターをもらえるアドレスのほかに参考になるサイトが載っているのですが,ちょっとびっくりしたのは,ポスターを作るための専用ソフトがあることでした。
PosterGenius™
10分間で最高のポスターができますと書いてありますが,学会前で追い詰められた大学院生には悪魔のささやきですね。通常価格が199ドルのところ,今なら139ドルだそうです。さらに,学生ならば49ドルで買えるようですし。お試し版のダウンロードもありますので,試してみてはいかがでしょうか。
こちらはポスターデザインの講義スライドです。
Scientific Poster Design
こちらは毎週アップデートされているポスター作成法専門のブログです。
Better Posters
こうして日夜,人目をひく努力をしている欧米のポスター発表者に負けないようなものを作るためには,いろいろな努力をしなければ生き残れません。
たとえば,最近はスマートフォンの持ち主が多くなってきていますから,ポスターの中にQRコードを埋め込んで,読み込むと図の説明が出たり,インターネットサイトへ誘導して動物の鳴き声や関連動画が出たりというようなことも,だんだんと普通になってくるのかもしれません。
日本人ならば国際学会で日本的なものを出せば目を引けるというようなことも,だんだんと効き目が薄くなってきている今日この頃,ポスター発表のスタイルにも日々研鑽が必要になっています。
ただし,文字は大きく少なく,図表も太く大きく,説明は簡潔に,などというあたりは永遠の真理のようです。
ここにもなかなか良くまとまった記事があります。
Designing conference posters
リンクも充実しているので,是非参照してください。
そして,次のポスターセッションこそは大成功させてください。
Poster Perfect
By Edyta Zielinska
How to drive home your science with a visually pleasing poster
こちらは先週の動物学会大会のポスター会場です。
こういうことをすぐにマニュアル化する彼の国では,ポスターの作り方についての記事や本やポスターなどが繰り返し出てきます。この記事のそういうもののひとつで,読んでみるとどれも同じようなことを言っているのですが,読むたびに「なるほど」と思うのは,ついついポスターを作る時には忘れてしまうからなのですね。
というわけで,思い出すためのTipsがいろいろと出てきます。
おもしろいのは,ここに名前とアドレスを書くとそういうTipsをポスターにしたものをダウンロードできるアドレスを教えてくれるというものです。
最後にイタリアの先生の言葉,「ジョンレノンのイマジンは3分くらいの長さの曲だけど,イマジンが演奏される時間と同じくらいあなたのポスターを読んでもらえると思うか」が異色でした。
この記事の最後には,このポスターをもらえるアドレスのほかに参考になるサイトが載っているのですが,ちょっとびっくりしたのは,ポスターを作るための専用ソフトがあることでした。
PosterGenius™
10分間で最高のポスターができますと書いてありますが,学会前で追い詰められた大学院生には悪魔のささやきですね。通常価格が199ドルのところ,今なら139ドルだそうです。さらに,学生ならば49ドルで買えるようですし。お試し版のダウンロードもありますので,試してみてはいかがでしょうか。
こちらはポスターデザインの講義スライドです。
Scientific Poster Design
こちらは毎週アップデートされているポスター作成法専門のブログです。
Better Posters
こうして日夜,人目をひく努力をしている欧米のポスター発表者に負けないようなものを作るためには,いろいろな努力をしなければ生き残れません。
たとえば,最近はスマートフォンの持ち主が多くなってきていますから,ポスターの中にQRコードを埋め込んで,読み込むと図の説明が出たり,インターネットサイトへ誘導して動物の鳴き声や関連動画が出たりというようなことも,だんだんと普通になってくるのかもしれません。
日本人ならば国際学会で日本的なものを出せば目を引けるというようなことも,だんだんと効き目が薄くなってきている今日この頃,ポスター発表のスタイルにも日々研鑽が必要になっています。
ただし,文字は大きく少なく,図表も太く大きく,説明は簡潔に,などというあたりは永遠の真理のようです。
ここにもなかなか良くまとまった記事があります。
Designing conference posters
リンクも充実しているので,是非参照してください。
そして,次のポスターセッションこそは大成功させてください。
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by
ぢゅにあ
at 2011-10-01 00:00
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彼の国では小学生からプロジェクトをポスターボードにディスプレイして発表する、という訓練(?)をやってますので、ポスター発表は全然特殊なことじゃない、というか当たり前のことのようです。そんな強豪の中で日本人がひけをとらないのはやっぱり日本人の器用さなんだろうなと、子供のプロジェクトを手伝う度思ってます。
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by
stochinai at 2011-10-01 14:37
日本だと壁新聞になっちゃうんですよ。自己主張のためのポスターと,外部であったことを知らせる壁新聞。日本は徹底的に自己を殺す教育をしていますから,国際化で外国人と競争するシーンになるととたんに負けちゃうということになります。今,大学は「国際化」がキーワードなのですが,私は国際化というのは「英語力」ではなく「自己主張」だと思っているのですが,なかなか理解されません。
by stochinai
| 2011-09-30 20:36
| 科学一般
|
Comments(2)