5号館を出て

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イギリスで猛威を振るっているらしいイタドリ

 北海道でも野山や荒地にはどこにでもあるイタドリです。私の移動範囲だと都心を南北に流れる創成川の両脇にはどこにでも生えています。また北大構内でもどこにでもあるとは感じていましたが、数年前からアスファルトで固められた駐輪場でアスファルトを物ともせずに毎年生えてくるのが、気になることは気になっていました。
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 これは今年の駐輪場の一部です。秋も深まってきてイタドリは枯れてきているのですが、アスファルトを突き破っている様子が良くわかります。こうなると、「ど根性イタドリ」というよりは、「脅威のイタドリ」という冠が似合いそうではあります。

 数日前にイギリスにいらっしゃる方だと思うのですが、こちらのブログで「Japanese Knotweedの侵略」という記事を見つけました。

 Japanese knotweed という植物がわからなかったので検索してみると、どうやらイタドリのことらしいです。BBCニュースの記事がオリジナルで、そこには床や壁を突き破ってイタドリが屋内に侵入してきている写真があります。
イギリスで猛威を振るっているらしいイタドリ_c0025115_194552100.jpg
 数日後に、別のニュースが同じ問題を取り上げています。

 Mail Online: Couple are forced to demolish their £300k four-bed home after it was invaded by Japanese knotweed

 深刻な家主さんの顔がなければ、なかなか風流な植物にも見えますが、やはり昔(ヴィクトリア朝時代?)に、観葉植物としてわざわざ日本から欧米に移入されたものらしいです。
イギリスで猛威を振るっているらしいイタドリ_c0025115_19483021.jpg
 さすがに日本では観葉植物にはなっていませんが、北海道ではイタドリの茎の中に住む昆虫の幼虫を、ドングイ虫と呼んで渓流釣りの餌として珍重されていたりします。

 この記事によれば、イタドリのせいで彼らが30万5千ポンドで買った家が5万ドルまで値下がりしたそうです。

 今の時代ですから、除草剤かなんかで撲滅することも簡単にできそうな気がするのですが、エコでナチュラルな英国市民はこの「日本から侵入してきたイタドリ」を、日本とともに呪うことでうさを晴らしているような気がしないでもありません。

 記事の中に大げさな対処法もいろいろ書かれていますが、どうやらグリホサート(「ラウンド・アップ」?)が効くようですから、そんなに恐いこともないのでは?という感じです。

 まあ、こういう命に別状のない記事というものも必要なんでしょうね。娯楽として・・・。
by stochinai | 2011-10-31 20:04 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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