5号館を出て

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パイナップル、オリズルラン、ムラサキオモト耐寒性競争

 さすがにこの季節になると、室内で冬越させる植物はとっくに取り込んであるのですが、かわいそうながら殖えすぎた植物の一部は冬越できないことがわかっていても屋外に放置してありました。さすがに、明らかに元気な状態の植物を鉢から出して捨ててしまうということができないからそうしているだけで、本格的な冬になれば間違いなく冷害・凍害で死んでしまうことはわかっています。

 というわけで、一昨日の雪とこの冬一番の低温(札幌の公式記録が-1.7℃ですから、このあたりは-3℃くらい?)に晒された植物は一気にダメになってしまったと思っておりました。

 今日は天気は悪く、風も強かったのですが、最高気温が13.5℃とこの季節としては暖かい一日だったので、チャンスとばかりに庭木の冬囲い(雪折れを防ぐために木をひもで縛るだけの簡単なもの:「支柱なしの雪囲い」参照)をチャチャチャとやっつけました。

 それでも2時間くらいはかかったと思いますが、一息ついて放置してあった寒さに弱いと思われる植物に目をやってみると、やはり一昨日の雪は堪えたようで悲惨なことになっていました。

 出してあったもので、多分ダメだろうと思っていたパイナップル、オリズルラン、ムラサキオモトを並べてみました。
パイナップル、オリズルラン、ムラサキオモト耐寒性競争_c0025115_2040505.jpg
 遠目で見ても、ダメそうなものはすぐにわかります。

 特にひどいのがこれ、ムラサキオモトです。
パイナップル、オリズルラン、ムラサキオモト耐寒性競争_c0025115_20404826.jpg
 全体がブヨブヨになっていて、生きている様子は感じられなくなっています。

 オリズルランは少しはましですが、中央部付近を除くとやはりブヨブヨになっているようです。
パイナップル、オリズルラン、ムラサキオモト耐寒性競争_c0025115_20404621.jpg
 こういうふうになると、もはや温度が高いところに持って行っても復活は不可能と思われます。

 申し訳ない、安らかに土に戻ってください。

 意外だったのはパイナップルです。
パイナップル、オリズルラン、ムラサキオモト耐寒性競争_c0025115_20404210.jpg
 見た目は雪が降る前とそう変わりません。葉を触ってみてもしっかりと堅く、これならひょっとすると暖かいところに移動すると生き続けるかも知れません。

 ネットなどで調べると、ムラサキオモトとパイナップルは5℃くらい、オリズルランは3℃くらいが限界ということですので、3種とも明らかにはるかに低い温度と雪に晒されているわけなので、パイナップルの状況だけが予想外というところです。

 ちょっと仏心がわいたので、この後パイナップルだけは玄関の風除室に入れてみようと思いますが、厳寒期には恒常的にマイナスになりますので、そこに入れたところで救いになるとは思えませんが、ひょっとするとパイナップルの耐寒性に関する常識を破ることができる観察になったらおもしろいというところです。

 植物には申し訳ないことですが、ここでも生物屋魂が優先されてしまいました(^^;)。
by stochinai | 2011-11-19 20:52 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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