5号館を出て

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【今日の一枚】大阪首長選 翌朝の色

 太陽が出る直前の西の空はなかなか微妙な良い色になるのですが、それをデジカメ(それも、コンパクトデジカメ)でとらえるのはなかなか容易ではありません。

 今朝も、6時半頃に起きてカーテンを開けると、西の空はいい色に染まっています。寝ぼけ眼でカメラを取り出し、なんとかこの色を記録できないものかと頑張って23枚ほど撮った中の一枚で、記憶をたどる限りもっとも本当の色に近いものが捉えられた感じのものがこれです。
【今日の一枚】大阪首長選 翌朝の色_c0025115_18305262.jpg
 明るい空を撮る時などに、本当らしい色を出せるかどうかというのは、どうやら「色温度」の調整にかかっているらしいということがわかりました。

 朝焼けの色は、たとえ雲ひとつない晴天であったとしても「曇天」の色温度設定をすることで、本当らしい色の写真がとれるようです。

 さて、昨夜から大阪の市長選、知事選で橋下元知事が率いる大阪維新の会が圧倒的勝利を収めたというニュースが流れていますが、この結果に関しては、政策や思想などを云々することはあまり意味がないのではないかと感じています。ともかく、今の政治に嫌気がさしている多数の選挙民の意思が反省されたのだということではないでしょうか。結局、この後マスコミは彼や維新の会が選挙前にぶちあげてきた大風呂敷がちっとも実現されないではないかとか、選挙の時には言っていなかったこんなことやあんなことをやるのは問題だとか、おそらくそんなことが次のニュースになるのだろうと思いますし、それは今東京で起こっていることと同じで、だからと言ってそれほど大きな問題にはならないのが地方自治というもののような気もします。

 つまり、地方自治体の首長は確かに選挙で選ばれるものの、彼らがやるであろうことの責任は誰もとらないという構造になっている以上、選挙というものはただのお祭り騒ぎにすぎないことが、今回もまた証明されることになるだけのような気がします。

 この騒ぎが国政にまで影響し、ほんとうに大阪都ができたり、大阪市役所がなくなったり、さらには大規模な教員の首切りがあったりというようなことになったりすれば、大阪から「革命」が起こる可能性はないわけではないとは思いますが、結局橋下さんもこのダブル選挙での勝利が精一杯ではないのかという気がしてなりません。

 首長を選ぶのことは一日でできますが、その首長とともに地方政治ひいては国の政治を根本的に組み替えていくためには、不断の住民の協力が必要となると思うのですが、こうした熱病のような選挙ではすべての後始末が選ばれた首長だけに任され、数ヶ月以内にそれが実現されない時には、やはり無能な首長だったということですげ替えられておわりというのが今の日本の「民主主義」の姿に思えます。

 選ぶ人と選ばれる人が断絶している状況では、民主主義を実現することはできません。選挙後にこそ、市民の政治参加が必要になるのだと思いますが、多くの日本人はそう思っていはいないのではないでしょうか。
by stochinai | 2011-11-28 19:37 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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