2011年 12月 16日
「冷温停止」でも 'cold shutdown' はしていない
毎日毎日、冷却のために水を注ぎ続けていて、その水の温度が100℃を越えず沸騰がなくなっている状態をどうやら「冷温停止」といっているようですが、破壊された原子炉ではどこどどうやっても shutdown =運転停止と言える状態にならないことは誰でも直感的には感じることだと思います。
日本政府はとうとう「冷温停止」を宣言したらしいですが、BBCのニュースで Japan PM declares 'cold shutdown' at Fukushima (日本はフクシマで、冷却された状態で原子炉が運転を停止したことを宣言した)という見出しが書かれているのを見ると、明らかに外国ではこの「宣言」を非科学的なもの、あるいは狂気の沙汰の暴走というようなニュアンスで捉えていると感じられます。
そもそも 'cold shutdown' =冷温停止とは、正常運転している原子炉を制御棒によって反応を停止させ、300℃位で運転している原子炉を100℃以下に下げた時に使われる言葉だと思います。
この図に示されたようにメルトダウンして圧力容器を突き抜けて格納容器の底のコンクリートも突き抜けるかもしれないという状況にある炉の中に、ジャバジャバと水を注ぎ続けてやっとのことでその水が沸騰しない状況になったからといって、それが原子炉の 'cold shutdown' とはとうてい言えるものではありえず、そういう意味では冷静な第3者の目には「冷温停止宣言」は、悪い冗談あるいは錯乱としか映らないでしょう。
もちろん、こんな局面で悪い冗談をいう政府の存在などは考えにくいですから、海外のメディアから見ると日本政府は頭の中がメルトダウンして正常な判断をできなくなっていると判断されているような気がします。
そうした正常な判断を失った日本政府が何をやるのか、息を飲んで見守っているというところでしょうか。
CNNでも「福島第一原発の冷温停止宣言、「安全になったわけではない」と米専門家」という記事がでています。中にある専門家のコメントは、日本国内でも「科学的に」ものを考えている人々と共有された意見だと思います。
こんな状況の中で、明らかに「非科学的」とも言える冷温停止宣言を強行した政府が、狂人の集まりというはずはないと思いますので、そうだとしたらこの宣言は極めてはっきりとした政治的意図をもっているものだと考えざるをえません。
明日からの政府や東電の動きを見ていれば、すぐに答は見えてくると思いますが、「原子炉が冷温停止しているのだから、もはや安全であり、次のステップへ進む」という話になってくるだろうことを強く危惧します。
日本の核科学者は、総理大臣のこの「冷温停止宣言」を受け入れるのでしょうか。私は核科学には素人の一介の生物学者ですが、科学者の一人としてこの非科学的な宣言を認めるわけにはいかないことを表明しておきたいと思います。
日本政府はとうとう「冷温停止」を宣言したらしいですが、BBCのニュースで Japan PM declares 'cold shutdown' at Fukushima (日本はフクシマで、冷却された状態で原子炉が運転を停止したことを宣言した)という見出しが書かれているのを見ると、明らかに外国ではこの「宣言」を非科学的なもの、あるいは狂気の沙汰の暴走というようなニュアンスで捉えていると感じられます。
そもそも 'cold shutdown' =冷温停止とは、正常運転している原子炉を制御棒によって反応を停止させ、300℃位で運転している原子炉を100℃以下に下げた時に使われる言葉だと思います。
もちろん、こんな局面で悪い冗談をいう政府の存在などは考えにくいですから、海外のメディアから見ると日本政府は頭の中がメルトダウンして正常な判断をできなくなっていると判断されているような気がします。
CNNでも「福島第一原発の冷温停止宣言、「安全になったわけではない」と米専門家」という記事がでています。中にある専門家のコメントは、日本国内でも「科学的に」ものを考えている人々と共有された意見だと思います。
米国で原発の運営にかかわった専門家のマイケル・フリードランダー氏は「原子炉が現在のような状態にある中で冷温停止を宣言するのは、現状に対して正当とは言えない。現在の状態が6月に比べて安全になったわけではない」と指摘する。日本の政府に好意的な専門家の意見も厳しいものです。
同氏の予想では、来年には燃料棒を取り出す作業に着手できるかもしれないが、原子炉格納容器に到達できるようになるまでは最大で10年はかかる見通しだ。
1979年にメルトダウン事故を起こした米スリーマイル島原発で事故処理に当たったジャック・デバイン氏は福島第1原発について、今後も危険を伴う集中的な作業を要するが、冷温停止1 件によって政府にとっての懸念材料は1つ減ると指摘。原子炉の冷却のためにこれまでのような大量の水を使う必要がなくなれば、汚染された冷却水をめぐる不安も解消されると解説する。ただし「劇的な違いは生じないだろう。ただ徐々に変化が積み重なり、事が容易になっていくだろう」と話している。ということで、冷温停止宣言をしたからといって、昨日からの状況と何一つ変わっていないことを指摘しています。
こんな状況の中で、明らかに「非科学的」とも言える冷温停止宣言を強行した政府が、狂人の集まりというはずはないと思いますので、そうだとしたらこの宣言は極めてはっきりとした政治的意図をもっているものだと考えざるをえません。
明日からの政府や東電の動きを見ていれば、すぐに答は見えてくると思いますが、「原子炉が冷温停止しているのだから、もはや安全であり、次のステップへ進む」という話になってくるだろうことを強く危惧します。
日本の核科学者は、総理大臣のこの「冷温停止宣言」を受け入れるのでしょうか。私は核科学には素人の一介の生物学者ですが、科学者の一人としてこの非科学的な宣言を認めるわけにはいかないことを表明しておきたいと思います。
最近アタシは気に入っているサイトをピンスパイヤーというサイトにアップしていマス(p*'∀`*q)<a href="http://www.pinspire.jp/board/show/27395">5号館のつぶやき : 「冷温停止」でも 'cold shutdown' はしていない</a> このページからもピンさせてもらいました♪♪<a href="http://www.pinspire.jp/pin/show/178059">http://www.pinspire.jp/pin/show/178059</a> お気に入りの画像を見せ合ってコメントをもらったり、とても楽しいサイトですq(q'∀`*)ぜひ一度見に来てください(p*'v`*q)新しいピンやコメントをもらえたら嬉しいですヽ(●^▽^●)ノ
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by stochinai
| 2011-12-16 19:44
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Comments(1)