5号館を出て

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正月2日目

 2012年、平成24年の2日目です。(ちなみに、平成の年号は西暦の末尾2ケタに12を足すと出てくるということはご存知でしたか?)

 正月ということで自宅にいる時間が長いせいもあり、物置の屋根の雪おろしをしたり、家の周りの点検をしたりする時間がとれることに感謝しています。

 そんな見回りの中でいろいろと不思議な発見をするものです。これは、屋根の雨を集めて下水へ誘導する雨樋にからみついて、雨樋よりも太く成長した藤の幹を核に成長した氷柱です。
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 遠目ではただの氷が成長しているように見えますが、ググっと接近してみるとこんな不思議な造形を見ることができます。
正月2日目_c0025115_232837.jpg
 数学・物理に弱い私にはこの減少現象の背景にある「原理」を検出することはできませんが、この自然の造形の背景には間違いなく単純な数式で表現されるであろう原理の存在があることを確信します。

 自然というものは時には気が遠くなるほど複雑でもありますが、また時には脱力するほど単純な原理に支配されているものだということを感じる瞬間です。

 こちらは、おそらく絶対に解明されることはないと思われる偶然の積み重ねで出来上がったツララの造形だと思います。
正月2日目_c0025115_2328184.jpg
 こうしたオブジェがl自然の中で出来上がっていくということを、我々の科学はおそらく予言することはできないと思います。

 科学の力ですべての現象が予言できるという慢心が、昨年の原発事故を生み出したのではないかと、科学者の一人として反省している今日この頃です。

 今年はそのことについてじっくりと考えていかなければならないと、年頭に思いを新たにしています。

 と、それはさておき、クリスマスイルミネーションを新年バージョンに変換してみました。
正月2日目_c0025115_23275551.jpg
 どこが変わったか、おわかりになりますか?
Commented by kurotombo at 2012-01-03 05:16
初めまして...黒トンボ@青森です
ほんの少し緯度が大きくなった北海道では 本州最北の青森とは想いの他異世界の状況を見せているますね。
ツララにしても暖房設備と無落雪屋根の充実等で 昔ほどに大きなツララは見られなくなりました。

原発事故については科学者の知識以上の現象が露見して 現状では収まるまでには現在の未熟な時術では計算出来ない未知の世界が出来上がっている。
しかし私たちは諦めないで科学者が行う事故処理の有り方をを監視して行かねば為らない... 若い子供たちがこの先も日本と言う国で生活していくのだから 責任を果たさないと行けないと考えます。一番危ないのは政治家...
Commented by stochinai at 2012-01-03 09:05
こんにちは、コメントをありがとうございます。

昔は、青函連絡船で本州へ渡ったので、道南と青森の違いはそれほど大きくないと感じたのものですが、飛行機で移動するようになると、札幌と青森もずいぶん違うものだと感じるようになった気がします。札幌でもツララはめっきり見なくなりました。

今後ともよろしくお願いします。
Commented at 2012-01-03 19:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by stochinai at 2012-01-03 22:18
 i****さんという方から、非常に示唆的なコメントを非公開でいただきました。「典型的ベルナール対流です」とのこと、早速ググってみましたところ、それは「ベナール対流」のことではないかというグーグル先生のご指摘。なるほど、ベナール対流のところにはこの写真とよく似た模様がたくさんありました。名前の由来はアンリ・ベナール(Henri Bénard)のようですから、ベルナールは誤用のようですが日本ではかなりこの誤った呼び方が広まってしまっているようです。

 それはさておき、ご指摘の方によればハチの巣の六角形もこの原理によってできるものとか。蜂の巣ができるときにどのような熱対流が起こるのかはわかりませんが、私がみたツララの表面で氷が成長する時に重力と直交する水平方向に熱対流が生じることはありそうに思えました。

 ちょっとすっきりしました。ありがとうございました。
by stochinai | 2012-01-02 23:38 | 札幌・北海道 | Comments(4)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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