5号館を出て

shinka3.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる

 文科省のプレスリリースです。

  リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率の リアルタイム測定結果の公開について(pdfファイル)
リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる_c0025115_19335773.jpg
(クリックすると飛びます。)
 このシステムは、昨年 11 月から装置の設置作業を進めてきたところですが、今般、概ね
設置が完了したことから、本日から、上記の URL にて公開を開始いたします。(測定機器や
ホームページ等の詳細については別添の通り)
 なお、現時点で設置場所の調整を行っている箇所が約 30 箇所ありますが、引き続き設置
作業を早急に進め、設置完了したものから順次、上記の URL にて公表を行ってまいります。
上記のページには、文部科学省放射線モニタリング情報のホームページ
(http://radioactivity.mext.go.jp/ja/ )のリンクからもアクセスできます。
 機器の外観写真も添付されています。
リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる_c0025115_19371852.jpg
 2700台設置されたほとんどは低線量の場所にあるのですが、少数しか設置されていない浪江町とか飯舘村の記録を見ると、かなり恐怖を感じさせられます。

 ご自分で見られるのが良いと思いますが、いくつかクリップしておきます。浪江には3台、飯舘には4台しかありません。こちらは、飯舘にある相馬農業高校飯舘校の測定器です。
リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる_c0025115_19454356.jpg
 測定を開始したばかりですが、表示画面の上限ギリギリの2.814μSv/hです。

 次は浪江にある町立津島中学校です。
リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる_c0025115_19453813.jpg
 相馬農業飯館校と似たような感じです。

 ところがそこから1Kmほど西にある浪江高等学校津島校ではグラフが見えません。
リアルタイム線量測定システムによる福島県内の空間線量率測定公開始まる_c0025115_19453677.jpg
 値は8.851μSv/hでグラフの表示を倍以上振りきれているのです。

 どこを見ても値は安定しているようなので、当面このモニタリングポストが役に立つようなことが起こらないことを祈るだけです。

 大きな町には何十台何百台もあるのですが、ほとんどのところは非常に低い値を示しています。こんなのを設置するより、住民全員に小型のサーベイメーターでも配布したほうが役に立ちそうな気もしますが、もしもまた原発で異常事態が起こった場合には、これが役に立つことになるのですね。

 新しい設備ができて、「よかった、よかった」と素直にならないのがつらいところです。
by stochinai | 2012-02-21 19:59 | 科学一般 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


by stochinai