2012年 05月 14日
昔、ワードスターというソフトがあった
先日、片付け物をしていたら珍しいものが出てきました。もちろん、5インチのフロッピーディスクなるものも珍しいのですが、それに収まったプログラムがとても懐かしいものでした。 なぜ捨てなかったのかというと、おそらくこのフロッピーディスクが3枚組で20万円くらいも払ったソフトだったからだと思います。
なぜかメイン・プログラムのディスクが純正品のパッケージではありませんが、そのメイン・ディスクに入っていたのが、当時は完全に市場を支配していた英文ワードプロセッサー・ソフトのワードスター3.3です。よく見ると、その右にはワード・スター4.0のディスク(印鑑が押されています)が見えますので、おそらく3.3のディスクを交換に出した時に残ったバックアップディスクということなのだと思われます。
今のワードなら、本体の中にスペルチェック機能が入っていますが、当時はスペルチェックはをするためには別のソフトが必要で、実行するためにはフロッピーディスクを交換しなければなりませんでした。
これが、スペルチェック用のスペル・スターです。となりにあるディスクには専門用語辞書(医学)と書かれていますので、スペルチェックの時にこのディスクの中の辞書を読みこませるというようなことをしていたのだと思います。
ワードスターが走っていたのは、日本中で完全に市場を支配していたNECのPC9800シリーズに載っていた16ビットのCP/M-86というOS。現在の世界で、どれひとつ生き残ってはいません。この後、OSとソフトウェアはマイクロソフトの時代に変わり、OSはMS-DOS、ワードプロセッサーはワード、そしてコンピューターはIBMのPCおよびその互換機へと置き換わりました。
不思議なことにワードスターを収めていたフロッピーディスクのケースには2種類あって、ひとつは記憶にもあるマイクロプロ・ジャパンという会社のものですが、もうひとつはなんとワードスター・ジャパンとなっています。そういえば、ワードスターが終焉を迎えたころマイクロプロからワードスターが独立した時期があったかもしれません。
なにか、懐かしいけれども悲しいお話のような気もします。
もちろんディスプレイはモノクロの時代です。どこかに画面はないかと探すと、さすがにWikipediaにはありました。
今見ると、情けなくなるような画面ですが、この画面とにらめっこしながらいくつ論文を書いたかわかりません。私は博士論文も手打ちのタイプライターで書いた時代の人間ですから、ワードスターが出てきた時には「これで何回論文を書き直しても苦にならない時代がきた」と感涙にむせったものです。
これがほんの20年前の出来事なのですから、なんともそのスピードの速さに改めて驚いてしまいます。
なぜかメイン・プログラムのディスクが純正品のパッケージではありませんが、そのメイン・ディスクに入っていたのが、当時は完全に市場を支配していた英文ワードプロセッサー・ソフトのワードスター3.3です。よく見ると、その右にはワード・スター4.0のディスク(印鑑が押されています)が見えますので、おそらく3.3のディスクを交換に出した時に残ったバックアップディスクということなのだと思われます。
ワードスターが走っていたのは、日本中で完全に市場を支配していたNECのPC9800シリーズに載っていた16ビットのCP/M-86というOS。現在の世界で、どれひとつ生き残ってはいません。この後、OSとソフトウェアはマイクロソフトの時代に変わり、OSはMS-DOS、ワードプロセッサーはワード、そしてコンピューターはIBMのPCおよびその互換機へと置き換わりました。
不思議なことにワードスターを収めていたフロッピーディスクのケースには2種類あって、ひとつは記憶にもあるマイクロプロ・ジャパンという会社のものですが、もうひとつはなんとワードスター・ジャパンとなっています。そういえば、ワードスターが終焉を迎えたころマイクロプロからワードスターが独立した時期があったかもしれません。
もちろんディスプレイはモノクロの時代です。どこかに画面はないかと探すと、さすがにWikipediaにはありました。
これがほんの20年前の出来事なのですから、なんともそのスピードの速さに改めて驚いてしまいます。
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橘
at 2012-05-14 21:05
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20年前ということは92年。92年にはCP/Mはとっくに絶滅していたように思いますが・・・。大学では生き残っていたんでしょうか。
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ワードスター、覚えています。NECの98も持ってましたし。面倒でも故障なしで良く働いてくれました。その前のマックは爆弾ばかりで悲惨でしたが。銀河通信の世代ですw。全く何という早さで月日は過ぎていくのでしょう。
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stochinai at 2012-05-14 22:52
橘さん、そこは突っ込まれるかなと思いながらも適当に書いていたところです。最初に30年前と書いて、それはちょっと古過ぎるだろうと思って20年前と書き直しました。日本でCP/M-86が登場したのが1982年ということで、80年代後半はCP/M-86とMS-DOSが両立していた時代があり、まさかその頃MS-DOSが完全勝利するとは思っていませんでした。1990年にWindows3.1が出た当たりでMS-DOSの勝利が見えてくるわけですが、その頃はまだCP/M-86を使っていたと思います。というわけで、約20年。仕事に使っていた我々はOSの変化に関しても保守的にゆっくりとついていったように記憶しています。
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stochinai at 2012-05-14 23:00
さなえさん、私とワードスターの付き合いは、8ビットのCP/M-80の頃から16ビットのCP/M-86の時代へとかなり長かった記憶があります。おっしゃるように地味なソフトでしたが、非常に安定感のある信頼できるソフトがようやく出てきたという感じで、他に新しいOSやソフトが出てきても私はワードスターに「付いて行きます」という気持ちで使い続けていた記憶があります。それでも、会社がなくなってしまって、ソフトのバージョンアップが止まってはいたしかたありません。ついにワードの軍門に降ってしまったというわけです。日本語ワープロの一太郎も同じ運命をたどりましたね。当時は、我々がiPadのようなマシンを手にすることなど夢にも思っていませんでした。
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かず
at 2016-11-22 16:36
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ワードスター、懐かしいというか、今でも使っています。というのは、ワードのキーマクロでダイヤモンドカーソルを再現しているからです。
by stochinai
| 2012-05-14 20:10
| コンピューター・ネット
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Comments(5)