5号館を出て

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ピレネーフウロとコンフリー

 いよいよ今日から北大祭が始まりましたが、外へ出ない限り研究室周辺ではあまりお祭りの雰囲気は感じられませんが、学生が焼きそば・たこ焼きや不思議なお菓子(外国のもの?)などを買ってくるので、おまつりのおすそわけはいただいております。

 というわけで今日は、お祭りとは関係なくひっそりと咲いている、北大の草花に登場してもらうことにしました。

 北大の中ならどこでもあるのに、植物の先生でも意外と名前をご存じない花というものがあります。理学部のまわりにいくらでも咲いているこれもそんな花のひとつでした。
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 それほど大きくはありませんが、、紫色のきれいな花を咲かせるので有名なものではないかと思い、一枝摘んで植物の先生のところへ持っていったところ、「あー、これですね。前から気になっていたのですが、名前がわからないんですよ」とあっさり言われてしまいました。「ゲンノショウコに近いんじゃないかと思うのですが・・・」ということで、一緒に図鑑やネットを検索したところ、確かにゲンノショウコと同じフウロソウ科のピレネーフウロという草であることがわかりました。

 ピレネーフウロ(Wikipedia)
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 地中海周辺の山岳地帯を原産地として、日本ではなんと「北海道の札幌市と小樽市で定着が報告」と書いてあるではありませんか。北大の中ではかなり繁殖しています。
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 「草丈50cm。対生。春から秋に紅紫色の花をつける。花びらの枚数は5枚だが、先端が2つに浅く裂けているため10枚に見える。」

 日当たりが良いところに咲いていることが多いようです。
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 隣にあるのは「高さ1m程度まで育ち、全体に白い粗毛、初夏に淡紅色の釣鐘状の花を付ける。」と書かれているヒレハリソウ(英名のコンフリーの方が有名ですね。

 ヒレハリソウ(Wikipedia)

 コンフリーと聞くと、昔はテレビショッピングなどでもガンガン宣伝していた「健康食品」というイメージが強いのですがWikipediaによると、恐ろしいことが書かれています。
厚生労働省は、2004年6月14日、コンフリーを含む食品を摂取して肝障害(肝静脈閉塞性疾患で、主に肝臓の細静脈の非血栓性閉塞による肝硬変又は肝不全)を起こす例が海外で多数報告されているとして、摂取を控えるよう注意を呼びかけると共に、2004年6月18日食品としての販売を禁止した。
 薬からいっきに毒へと転落していたとは知りませんでした。

 でも、花はきれいですよ。
ピレネーフウロとコンフリー_c0025115_194684.jpg
 やっぱり植物は恐いですね。

 安全が確認されたもの以外は食べないに越したことはないと思います。
by stochinai | 2012-06-07 20:10 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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