5号館を出て

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タイルの上で発根したドングリ

 もう15年以上前に拾ったドングリから育てた盆栽風のミズナラ鉢植えですが、最近は多い少ないはあっても毎年のようにドングリの実をつけるので、あまり感動もなく注視もしていなかったのですが、今年は玄関前の敷石の上に置いてあったので、ドングリが落ちたものを何個か回収しました。

 10月9日に拾ったものを皮切りに5個ほど拾って玄関前の階段のタイルの上に並べておいてありました。もちろん、雨風や強い日差しにさらされていたはずです。

 今日も少しずつ、室内に入れる鉢植えの整理をしているついでに、玄関の階段の上にあったドングリも処分しようと思って拾ったのですが、ちょっとした異変に気がつき、捨てずに室内に取り込みました。
タイルの上で発根したドングリ_c0025115_23284893.jpg
 そのうちの3個をならべて撮ってみましたが、露出オーバーになっているせいで、その「異変」がわからないと思います。

 実はタイルの上で根が出始めていたのです。
タイルの上で発根したドングリ_c0025115_23284219.jpg
 右のものが一番長く伸びているようですが、発根率は5個中4個と、とても高いようです。

 そういえば、この木になった最初のドングリは大事に育てて孫の木を育てたことがありました。

 ドングリ発根  2006-10-25

 結局、その木は小さなうちに乾燥事故で枯らしてしまったのですが、ミズナラの生殖能力の高さには今回も驚かされているところです。

 リスが集めて隠しておいたつもりのものが春になってミズナラの幼樹が林のようになっている写真を、旭川科学館の館長さんに見せてもらったことがありますが、土の中に埋めて掘り返して食べるのを忘れられたドングリはそのほとんどが芽を出すだろうことは想像に難くありません。

 石狩の方にいくと、防風林・防砂林としてミズナラとかシワの林が延々と続いているところがありますが、調べてみると植えられたものではないそうで、びっくりしました。

 その距離は20kmにもおよび、カシワの天然林としては日本最大級の海岸砂丘林とされる。

 意外と密植にも耐えそうなので、その実を餌として食べそうなヒグマと人里を分ける防熊林にできないものかとちょっと空想してしまいました。

 だんだん寒くなってきているので、ヒグマは冬ごもりの穴を探しに山奥へ引っ込んでくれたのか、最近はニュースにならないようで、少しホッとしています。
by stochinai | 2012-10-27 23:54 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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