5号館を出て

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星の王子さま解禁

 「星の王子さま」といえば、私が中学生の頃にヒットしたような記憶がありますが、1953年に内藤濯さんが翻訳したものが岩波から出ていたのだそうですから、それはすでに何度目かのブームだったのかもしれません。

 その「星の王子さま」の著作権が、今年の1月で切れたというニュース(共同)が出ています。

  著作権に関しては、いろいろと難しいことがあるらしいのですが、ここに「星の王子さま」と原作「Le Petit Prince 」の著作権に関する詳細な検討が書かれています。

 このサイトの記述によると、いろいろと法的な解釈があるのですが、そういったものを勘案しても「2004年1月下旬(25日前後)までが(日本における)Le Petit Prince の保護期間となります」とのこと、それが発効(著作権の失効?)したもののようです。

 著作権が切れると、誰でもが勝手に訳して出版できることになりますので、新しい企画で新訳本が続々と出てきて“星の王子さま戦争”が勃発しそうなのだそうです。

 それとともにオリジナルもまたブームになるでしょうから、今年のクリスマスに向けてまた「星の王子さま」がはやるのは必至でしょう。

 オリジナルの絵も解禁になるということになると、本ではなくネットでも公開可能になるということになるのでしょうから、我々も勝手に使って良いのかな?

 それにしても、懐かしい話です。
Commented by REAL at 2005-05-26 15:27
>クリスマスに向けてまた「星の王子さま」がはやるのは必至

何で?  クリスマスと星の王子様って、何の関係があるの?
Commented by stochinai at 2005-05-26 15:42
 ないですか? 

 なんとなく「星」と「クリスマス」って似合いません?

 クリスマスプレゼントの定番の一つかと思ってました。そうじゃなかったら、はやらせちゃいましょう!
Commented by kaim at 2005-05-26 22:57
こんばんわ。いつも興味深く拝読させていただいております。
「星の王子さま」はいわゆる「童話的小説」として読んでも楽しめますが、戦争へ向かうヨーロッパの不安な社会情勢を描いた作品という背景もあるようです。例の「バオバブの木」はナチスの象徴だとか。
微妙なうんちくで失礼をばw
Commented by stochinai at 2005-05-27 11:48
 kaimさん、こちらこそお世話になっております。
 作者のサンテグジュペリも飛行機事故で撃墜・行方不明という最期をとげるなど、戦争という世相と切っても切れない生涯を送りながら、「星の王子さま」を残したという、すごい人のようですね。
 今回、著作権が切れたことで「星の王子さま」は「不思議の国のアリス」と並ぶ不滅の地位を獲得したことになるのではないかと、思っています。
Commented by kiyoaki.nemoto at 2005-05-27 21:03
著作権が切れていろんな版が出るのは良いのですが、我々の知っている「星の王子様」という、共通のイメージが変わってしまう(かもしれない)のは少し寂しい気もします。
タイトルも絶妙でしたね、本来の意味は違うそうですが。
Commented by stochinai at 2005-05-27 21:59
 「Le Petit Prince 」は、Little Prince、 小さな王子さま、あるいは小さな国の王子さまというような意味でしょうか。テレビ番組「笑点」で、星の王子さまと名乗っていた落語家もいましたね。
 不思議の国のアリスが、100年経ってもオリジナルが受け継がれてきているように、著作権の消滅が逆にオリジナルのイメージが保存される方に動くというのが私の読みです。
#私は、50年後にどうなっているかを確認することができませんが(笑)
by stochinai | 2005-05-26 13:31 | つぶやき | Comments(6)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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