2012年 12月 06日
デイヴ・ブルーベック没 Dave Brubeck 12月5日
日本時間では今日なのでしょうが、向こうの時間で昨日、ジャズ・ファンならずとも多くの人が一度は聞いたことのある5拍子の有名な曲「テイク・ファイブ」の演奏で有名なデイヴ・ブルーベックが91歳で亡くなったそうです。
おそらく、今日は世界中でこの曲が何回となくかけられていると思いますが、ここでもライブのYouTube映像を再掲させていただきます。
1959年に発売されたTime OutというLPレコードに収録されたTake Fiveはジャズの曲としては信じられないほど多くのファンを獲得したポピュラーミュージックの名作となりました。その頃のLPレコード・アルバムは30センチ強四方のジャケットの片面がまさに芸術作品として扱わており、写真だけではなく絵画としても力作のものがアレンジされていたものです。このTime Outのジャケットをご覧ください。
なかなかの力作と感じられる抽象画が使われていますが、調べてみるとこの絵を描いたのがS. Neil Fujitaという日系の画家だったのだそうで、惜しいことにこの方は2010年に89歳で亡くなられています。日本でも有名になった映画でロゴに使われていたGodfatherの本の表紙を描いたのも彼だったそうです。
こちらに彼の作品集があります。もちろん、Time Outのジャケット絵画もあります。
Take FiveはDave Brubeckのアルバムで有名なのですが、作曲とあの耳にのこるアルト・サックスの演奏をしたのはポール・デスモンド(Paul Desmond)で、彼は1977年52歳で肺がんのために早逝しています。
Take Fiveを録音したDave Brubeck Quartetは、Dave Brubeck, Paul Desmondの他に、ドラムのジョー・モレロ(Joe Morrello)が有名ですが、なんと彼も去年の3月に82歳で亡くなっています。そうなると残るベースの人も気になろうというものですが、それほど有名ではなかったベーシストのジーン・ライト(Eugene Joseph Wright)だけは89歳の現在も存命だそうです。
こうしてLPレコードの全盛時代を作った人々も、だんだんと残り少なくなってくる今日この頃ですが、久しぶりに針を落として聞くLPレコードは、ジャケットの芸術性、古い紙の匂い、そしてスクラッチや傷を拾いながらダイナミックな音を吐き出す力強さなど、古き良き時代の蒸気機関車の風格を思い出されてくれる存在です。
YouTubeなどで古き良き時代の音楽や人々と出会うことも簡単にできる時代になっていますが、その時代に生まれ育った人間以外には共有されていない「思い出」は、人が少なくなっていくとともにこの世界からも消えていくのだと改めて感じさせてくれる、「古い友人」の死でした。
安らかに眠ってください、またしばらく当時の音楽で感傷に浸らせていただきます。
1959年に発売されたTime OutというLPレコードに収録されたTake Fiveはジャズの曲としては信じられないほど多くのファンを獲得したポピュラーミュージックの名作となりました。その頃のLPレコード・アルバムは30センチ強四方のジャケットの片面がまさに芸術作品として扱わており、写真だけではなく絵画としても力作のものがアレンジされていたものです。このTime Outのジャケットをご覧ください。
こちらに彼の作品集があります。もちろん、Time Outのジャケット絵画もあります。
Take FiveはDave Brubeckのアルバムで有名なのですが、作曲とあの耳にのこるアルト・サックスの演奏をしたのはポール・デスモンド(Paul Desmond)で、彼は1977年52歳で肺がんのために早逝しています。
Take Fiveを録音したDave Brubeck Quartetは、Dave Brubeck, Paul Desmondの他に、ドラムのジョー・モレロ(Joe Morrello)が有名ですが、なんと彼も去年の3月に82歳で亡くなっています。そうなると残るベースの人も気になろうというものですが、それほど有名ではなかったベーシストのジーン・ライト(Eugene Joseph Wright)だけは89歳の現在も存命だそうです。
こうしてLPレコードの全盛時代を作った人々も、だんだんと残り少なくなってくる今日この頃ですが、久しぶりに針を落として聞くLPレコードは、ジャケットの芸術性、古い紙の匂い、そしてスクラッチや傷を拾いながらダイナミックな音を吐き出す力強さなど、古き良き時代の蒸気機関車の風格を思い出されてくれる存在です。
YouTubeなどで古き良き時代の音楽や人々と出会うことも簡単にできる時代になっていますが、その時代に生まれ育った人間以外には共有されていない「思い出」は、人が少なくなっていくとともにこの世界からも消えていくのだと改めて感じさせてくれる、「古い友人」の死でした。
安らかに眠ってください、またしばらく当時の音楽で感傷に浸らせていただきます。
by stochinai
| 2012-12-06 20:12
| 趣味
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