2013年 02月 27日
エルムの森のジンパが永久に消えるのか
数日前からウェブでは囁かれ始めていたのですが、今朝はマスコミの報道にも出ていたようです。私のところにも卒業生から「これはないんじゃないか」というメールが届いたりしていたのですが、なぜか私を含めた北大の教職員のほどんどには寝耳に水の話で、今まで情報のソースを確認することもできずにいました。
それが、さきほど理学部事務のメーリングリストで配信がありました。
[事務・通知]共用レクレーションエリアの廃止について/Abolishment of shared recreation areas
実は北大ジンパの聖地と考えられている理学部ローン「エルムの森」は昨年、芝生の養生ということでジンパが禁止されており、となりの農学部ローンをお借りしてジンパが行われておりました。(ジンパとは何?という方はこちらのビデオをごらんください。)
「ジンパ」とは、世界中の大学を見回しても「北大にしかないもの」の一つとしてリストアップされていた、ジンギスカン・パーティのことです。このビデオで撮影されている場所こそが「聖地」エルムの森です。このニュースで、1年のオフが開けて春からまたここでジンパができることを楽しみにしていた多くの学生教職員にも衝撃が走りました。
今日配信されたメールでアクセスできるところおいてあった地図をみると、春からは理学部ローンのみならず農学部ローンもジンパ禁止エリアとなるとされています。
メールにあった「不適切な使用実態」が何を意味するかははっきりしませんが、想像するに北大祭でも禁止されている「飲酒」が主な理由なのかもしれません。全国の大学でもキャンパス内飲酒禁止が広がっているという話も聞きますが、芝生を室外のサロンや運動場として利用している多くの国の実態からみると、そこでのパーティや軽い運動なども禁止してしまう日本のやり方には大きな違和感を感じると言います。北大ではその芝生を眺めるものとしてきた日本庭園の主流の価値観にクサビを入れて、国際的な大学にふさわしい世界中の学生・研究者の憩いの場として生きた使い方をしてきたのだと思います。そうした北大の先進性が失われてしまうのは非常に残念な気がします。
工学部や地球環境科学研究科の前の敷地などは、従前からそれぞれの学部・研究科主催のパーティなどが行われてきましたが、エルムの森と農学部ローンは全学の学生・教職員に愛された解放空間でした。今後は自前で場所を持っているところだけが大学内で屋外パーティをできることになるわけですが、全学に解放されていた理学部と農学部ローンが使用禁止になってしまっては、そういうところでのパーティもやりにくくなるものと推測されます。
これで、北大オンリーワンのひとつが消えてしまうのか、それとも新しい学長の下、なんらかの解決策が打ち出されるのかは今後の北大の行く末を占う意味においても試金石となるような気がしてなりません。
こんなことでも、ジワジワと北大の魅力が失われていくことになってしまうことに今のうちに気が付かないと、全国から学生や研究者などが集まってこなくなります。と、とりあえず担当の施設部環境配慮促進課環境保全担当の方々に申し上げておきますが、まあこの決定はもっと「上」の方々によってなされたのでしょうから、その方々にも警鐘を鳴らしておきたいと思います。(全国の大学を禁酒化したり、大学から遊びや自由を奪っている、もっと大きな力の存在も考えられるのではありますが・・・。)
せっかく雪がとけはじめて、春の雰囲気が漂いはじめたキャンパスが暗転してしまったような気分でいる方も多いようです。
それが、さきほど理学部事務のメーリングリストで配信がありました。
[事務・通知]共用レクレーションエリアの廃止について/Abolishment of shared recreation areas
教職員・学生各位ということで、やはり噂は真実だったようです。
「共用レクレーションエリア」の廃止について,施設・環境計画室
長から下記のとおり通知がありましたので,お知らせいたします。
理学部前庭「エルムの森」及び農学部前庭は,平成18年5月か
ら共用レクレーションエリア(火気使用等のルールを厳格に守るこ
とを条件にバーベキュー可)として利用されてきましたが,不適切
な使用実態が多発しており,構内の教育環境及び生態環境を維持す
る観点から,同レクレーションエリアを平成25年4月1日から廃
止します。廃止後は,芝地の再生を1~2年かけて行い,芝生再生
後は,中央ローンと同様に,火気使用禁止,球技等の運動禁止と
し,散策程度の利用は差し支えないものとします。
なお,各部局等管理区域については,従前どおり各部局等の判断
により適切に利用して下さい。
※レクレーションエリアの場所につきましては,下記URLに掲載の
ファイルをご参照ください。
【本件に関する問合せ先】
施設部環境配慮促進課環境保全担当(内線2137)
理学・生命科学事務部庶務担当
実は北大ジンパの聖地と考えられている理学部ローン「エルムの森」は昨年、芝生の養生ということでジンパが禁止されており、となりの農学部ローンをお借りしてジンパが行われておりました。(ジンパとは何?という方はこちらのビデオをごらんください。)
「ジンパ」とは、世界中の大学を見回しても「北大にしかないもの」の一つとしてリストアップされていた、ジンギスカン・パーティのことです。このビデオで撮影されている場所こそが「聖地」エルムの森です。このニュースで、1年のオフが開けて春からまたここでジンパができることを楽しみにしていた多くの学生教職員にも衝撃が走りました。
今日配信されたメールでアクセスできるところおいてあった地図をみると、春からは理学部ローンのみならず農学部ローンもジンパ禁止エリアとなるとされています。
工学部や地球環境科学研究科の前の敷地などは、従前からそれぞれの学部・研究科主催のパーティなどが行われてきましたが、エルムの森と農学部ローンは全学の学生・教職員に愛された解放空間でした。今後は自前で場所を持っているところだけが大学内で屋外パーティをできることになるわけですが、全学に解放されていた理学部と農学部ローンが使用禁止になってしまっては、そういうところでのパーティもやりにくくなるものと推測されます。
これで、北大オンリーワンのひとつが消えてしまうのか、それとも新しい学長の下、なんらかの解決策が打ち出されるのかは今後の北大の行く末を占う意味においても試金石となるような気がしてなりません。
こんなことでも、ジワジワと北大の魅力が失われていくことになってしまうことに今のうちに気が付かないと、全国から学生や研究者などが集まってこなくなります。と、とりあえず担当の施設部環境配慮促進課環境保全担当の方々に申し上げておきますが、まあこの決定はもっと「上」の方々によってなされたのでしょうから、その方々にも警鐘を鳴らしておきたいと思います。(全国の大学を禁酒化したり、大学から遊びや自由を奪っている、もっと大きな力の存在も考えられるのではありますが・・・。)
せっかく雪がとけはじめて、春の雰囲気が漂いはじめたキャンパスが暗転してしまったような気分でいる方も多いようです。
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ジンパを愛したOB
at 2013-02-28 04:50
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このたびの決定、本当に驚いております。
有無を言わさない決定・通知プロセスに関する問題もさることながら、北海道大学の誇るべき文化であるジンパを、自らの手で廃止してしまうなんてあまりに惜しいことだと思います。
反対のWeb署名も行われているようですし、禁止が撤回され、ローンのより良い使用法が模索されることを願ってやみません。
有無を言わさない決定・通知プロセスに関する問題もさることながら、北海道大学の誇るべき文化であるジンパを、自らの手で廃止してしまうなんてあまりに惜しいことだと思います。
反対のWeb署名も行われているようですし、禁止が撤回され、ローンのより良い使用法が模索されることを願ってやみません。
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at 2013-02-28 12:44
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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ぢゅにあ
at 2013-02-28 23:20
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何で今になって?という気もしますが、不適切な使用実態(?)を改めるような猶予もなしっていうのは横暴です。もうローンのメンテにお金かけたくないってことでしょうね。
というか、いつのまにやらローンの\利用時間なんてものがあったというだけでも驚きです。今の学生さんは窮屈にかんじてないのでしょうか?
というか、いつのまにやらローンの\利用時間なんてものがあったというだけでも驚きです。今の学生さんは窮屈にかんじてないのでしょうか?
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stochinai at 2013-03-05 16:18
もうすぐ出て行く山口二郎さんのさきほどのツイート
山口二郎 @260yamaguchi 4h
最近、大学の政策をきくたびに、ため息をつくことが続く。昨日の教授会では、例のジンギスカンコンパ禁止令について通知される。大学の個性、売り物を自ら否定するようなものである。リスク回避とコストカットを追求していけば、大学そのものが無用の長物となるしかない。やれやれ。
全く同感。
山口二郎 @260yamaguchi 4h
最近、大学の政策をきくたびに、ため息をつくことが続く。昨日の教授会では、例のジンギスカンコンパ禁止令について通知される。大学の個性、売り物を自ら否定するようなものである。リスク回避とコストカットを追求していけば、大学そのものが無用の長物となるしかない。やれやれ。
全く同感。
by stochinai
| 2013-02-27 19:37
| 札幌・北海道
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Comments(4)