2013年 03月 23日
交通系ICカードの連携とウィズユーカードの将来
今までは便利なのに相互利用ができないとう意味で不便だった、全国の鉄道系ICカード乗車券の相互利用サービスが開始されました。これで、JR北海道のKitacaを持って首都圏に行った場合、これまでだとJRや羽田空港の東京モノレールでは使えたものの私鉄や各種地下鉄では使えないという煩雑さがありましたが、これからはKitacaがSuicaエリアだけではなく圧倒的な数の関東圏PASMOエリアの交通機関がすべて使えるようになります。

これは北海道の札幌圏に住んでいる人間にとっては朗報で、今までも東京や関西出張のたびにSuicaやPiTaPaを買おうかという誘惑と戦ってきた身としては両手を挙げて大歓迎です。
ここからは全国の皆さんにはあまり関係のない話になりますが、札幌では地下鉄専用のICカードとしてあったSAPICAがバスや市電でも使えるようになると同時に、この連携に「中途半端」に参加することによる影響が出てきます。もっともSAPICAは今日からではなく、6月22日からの連携となります。

ところがややこしいことにSAPICAエリアにある札幌市地下鉄、札幌近郊のバスおよび市電で全国の交通系ICカードが使えることになりますが、SAPICAではそれらのカードが運用しているエリアのJRや私鉄、地下鉄、バスなどはまったく使えません。一方通行の利用のみとなります。
つまり、SAPICAは札幌に閉じたサービスのままということなのです。
一方、SAPICAがバスや市電で使えることになると「共通ウィズユーカード」というプリペイド磁気カードとの競合が生じてきます。共通ウィズユーカードは、市営交通(地下鉄・市電)、ジェイ・アール北海道バス、じょうてつバス、中央バスで使えるだけではなく、バスや市電と地下鉄の乗継割引が自動的に適用される便利なカードでした。さらに1000円以上のカードでは5000円までが10%、10000円では15%のプレミアムがついていました。SAPICAでも10%のポイントがついてそれが乗車料金として使えていました。SAPICAのポイントはカードでショッピングをしても付いたりするのでややこしいのですが、ともかく両者とも「お得」に使えたのでですが、Kitacaをはじめとする他社のICカードではこのポイントやプレミアムが付かなくなることがわかりました。
というわけで、本日の正式発表の前には、ICカードの相互連携が始まり、KitacaもSAPICAもそれに入ることによって、札幌市内はもちろん日本全国の陸上交通と電子マネーは統一され、どれかのカードを一枚持っていればすべて共通のサービスを公平に受けられるようになると思っていたのですが、必ずしもそうではないということが明らかになってしまったわけです。
Kitaca、SAPICAそしてウィズユーカードの3種類を使い分けていた人にとって、それが一枚で済むようになるという未来が来ると思っていた夢がちょっと違うかもしれないという結末を感じます。
簡単にまとめてみます。
1) SAPICAは札幌市内のバス・市電・地下鉄でしか使えない。
2) Kitaca(および全国の交通系ICカード)は札幌市内のバス・市電・地下鉄でも使えるようになるが、割引やポイントが適用されない。
というわけで、経済的に交通手段を使おうと思ったら、JRも札幌市内のバス・市電・地下鉄もKitaca1枚でというのはあまり賢いとは言えなくなります。
割引率を考えると、札幌市内のバス・市電・地下鉄でしか使えないウィズユーカードの10000円券が15%と最高です。次がウィズユーカードの1000円から5000円券の10%と、SAPICAポイントの10%がお得です。Kitacaは割引がありませんので、Kitacaで札幌市内のバス・市電・地下鉄を常に使うのは正しくないと思われます。
というわけで、せっかくカードの相互乗り入れが行われて便利になったような気もしたのですが、札幌の市民としては、KitacaとウィズユーカードあるいはKitacaとSAPICAの2枚持ちを続けるのが賢い使い方と言えると思います。
現時点ではまだウィズユーカードの廃止は打ち出されていませんが、将来そうなる可能性も高そうなので、そうなると究極にはKitacaとSAPICAの二枚持ちが最終結論ということになりそうです。
便利になると、どこかで損をさせられるはいつも我々市民のような気がするのは、今回のエピソードでも同じことでした。

ここからは全国の皆さんにはあまり関係のない話になりますが、札幌では地下鉄専用のICカードとしてあったSAPICAがバスや市電でも使えるようになると同時に、この連携に「中途半端」に参加することによる影響が出てきます。もっともSAPICAは今日からではなく、6月22日からの連携となります。

つまり、SAPICAは札幌に閉じたサービスのままということなのです。
一方、SAPICAがバスや市電で使えることになると「共通ウィズユーカード」というプリペイド磁気カードとの競合が生じてきます。共通ウィズユーカードは、市営交通(地下鉄・市電)、ジェイ・アール北海道バス、じょうてつバス、中央バスで使えるだけではなく、バスや市電と地下鉄の乗継割引が自動的に適用される便利なカードでした。さらに1000円以上のカードでは5000円までが10%、10000円では15%のプレミアムがついていました。SAPICAでも10%のポイントがついてそれが乗車料金として使えていました。SAPICAのポイントはカードでショッピングをしても付いたりするのでややこしいのですが、ともかく両者とも「お得」に使えたのでですが、Kitacaをはじめとする他社のICカードではこのポイントやプレミアムが付かなくなることがわかりました。
というわけで、本日の正式発表の前には、ICカードの相互連携が始まり、KitacaもSAPICAもそれに入ることによって、札幌市内はもちろん日本全国の陸上交通と電子マネーは統一され、どれかのカードを一枚持っていればすべて共通のサービスを公平に受けられるようになると思っていたのですが、必ずしもそうではないということが明らかになってしまったわけです。
Kitaca、SAPICAそしてウィズユーカードの3種類を使い分けていた人にとって、それが一枚で済むようになるという未来が来ると思っていた夢がちょっと違うかもしれないという結末を感じます。
簡単にまとめてみます。
1) SAPICAは札幌市内のバス・市電・地下鉄でしか使えない。
2) Kitaca(および全国の交通系ICカード)は札幌市内のバス・市電・地下鉄でも使えるようになるが、割引やポイントが適用されない。
というわけで、経済的に交通手段を使おうと思ったら、JRも札幌市内のバス・市電・地下鉄もKitaca1枚でというのはあまり賢いとは言えなくなります。
割引率を考えると、札幌市内のバス・市電・地下鉄でしか使えないウィズユーカードの10000円券が15%と最高です。次がウィズユーカードの1000円から5000円券の10%と、SAPICAポイントの10%がお得です。Kitacaは割引がありませんので、Kitacaで札幌市内のバス・市電・地下鉄を常に使うのは正しくないと思われます。
というわけで、せっかくカードの相互乗り入れが行われて便利になったような気もしたのですが、札幌の市民としては、KitacaとウィズユーカードあるいはKitacaとSAPICAの2枚持ちを続けるのが賢い使い方と言えると思います。
現時点ではまだウィズユーカードの廃止は打ち出されていませんが、将来そうなる可能性も高そうなので、そうなると究極にはKitacaとSAPICAの二枚持ちが最終結論ということになりそうです。
便利になると、どこかで損をさせられるはいつも我々市民のような気がするのは、今回のエピソードでも同じことでした。
by stochinai
| 2013-03-23 22:18
| 札幌・北海道
|
Comments(0)