5号館を出て

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謎の生物?

 毎年、梅雨の季節になると「怪しげな生物が出た」と話題になる生き物がいます。昨日、私のところにTさんという方から、写真付きのメールが舞い込みました。(写真は東京町田に住むTさんが自宅の庭で撮影したものだそうです。)
謎の生物?_c0025115_2027930.jpg
 右側が頭で、拡大するとイカの耳のようにも見えます。
謎の生物?_c0025115_20311085.jpg

 普段は目に付くところにいる生き物ではないので、たまに遭遇すると私でもドキっとすることがあります。今の時期だと、石や植木鉢をひっくり返すと案外見つかるかもしれません。

 この動物の正体はコウガイビル(これはおそらくクロコウガイビル)という生き物で、再生力が強いことで有名な(と言っても実は見たことのない人が多い)プラナリアに近い扁形動物と呼ばれるグループの動物です。

 コウガイというのは広辞苑によると、髪掻(カミガキ)の音便変化したものだそうで、頭を掻いたり、髪をかき上げたり、かんざしのように髪に挿したりするものがそのように呼ばれていたそうで、形が似ているということなのでしょう。古くから認識されていた由緒正しい動物なのです。またヒルと言っても、もちろんヒルの仲間ではありませんから血を吸ったりはしないのですが、肉食動物なのでカタツムリやナメクジ、ミミズを食べるので、食事中の姿をみ見るとショックを受けるかもしれません。

 数年前にはロンドンの街中で宇宙からの生物が発見されたということで「新聞」記事になったという話もあったような気がします。意外と身近にすんでいながら、めったに人と遭遇することのない動物の代表のようなものだと思います。

 コウガイビル、名前くらいは覚えてやってください。
by stochinai | 2005-06-10 20:31 | 生物学 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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