5号館を出て

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My Favorite Things

 冬の夜長はゆったりと音楽でも聞いて、と思うこともあるのですが、なかなかひとりだとすべてを投げ打ってひたすらに音楽に没頭するという時間を持つのはなかなかできないものです。週末のホンの短い時間ですが、ひとつの曲をテーマに音楽を聞きながら昔を思い出すのも悪くないということで、今日は映画 Sound of Music の中で歌われ、Standard になって現在まで歌い継がれてきている My Favorite Things を取り上げてみます。

 まずは、オジリナルのジュリー・アンドリュースの歌を聞いてください。日本人でも意外と小中学校の音楽の時間に習っていたりということで、知らない人はまずいないのではないでしょうか。(コマーシャルが入っていたら、3秒待って飛ばしてください。)



 日本語の歌詞もつけられ、日本人の歌手もたくさんの人がカバーしていますが、こちらはテレビの歌番組で大地真央さんと、残念ながら若くして亡くなられた本田美奈子さんのデュエットです。ワンコーラスだけですが、とても良いと思います。大地さんも若い!



 違う歌なのですが、あきらかにこの歌からヒントをもらって日本で作られた歌があります。「永六輔といずみたく」という大ヒットコンビが作り、佐良直美さんが歌った「私の好きなもの」という歌です。ボサノバ調で、今聞いても古さを感じさせない名曲だと思います。


 私は子供の頃から My Favorite Things は知っていましたが、まったく別の意味で衝撃を受けたのが、次のJohn Cotrare がソプラノサックスで延々とふきまくる(とはいっても、その後彼が一曲40分や1時間を平気で吹きまくるようになったのと比べるとあっという間に終わってしまう14分なのですが)これを聞くとジュリー・アンドリュースが歌っている歌とは全く違ったものに聞こえるのは、この曲の録音が1965年に公開された映画よりもずっと早く、ミュージカルがヒットした直後の1960年だからなのかもしれません。「解釈」が違う感じですし、当時コルトレーンが凝っていた民族音楽っぽい音階を使っているせいだからかもしれません。



 そして、この歌はその後も歌い継がれ、演奏しつがれて今日に至っています。

 最近では、と言ってももう10年以上前の2000年のものですがビョークが主演した映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の中で、ビョーク演じる主人公のセルマが監獄の中で遠くから聞こえてくるこの歌に元気をもらうシーンで使われたのが印象に残っています。



 この4分間だけで涙が止まらなくなるかもしれませんが、この曲がどれほど私達に勇気をくれるか、音楽ってやっぱりすごいと思います。






by stochinai | 2013-12-06 20:16 | その他 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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