5号館を出て

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風と降水は真冬の豪雪期と同じ:こんな日はColtraneの「枯葉」で

 今日も天気予報がほとんど機能しない一日でした。

 5分とか10分おきに雨と日差しが交代に訪れます。日差しの中を雨が降るという「キツネの嫁入り」も珍しくありませんでした(我々が子どものころには、単に「天気雨」と呼んでいましたが、「キツネの嫁入り」はお気に入りです。)

 シベリア方面からの冷たい風に、日本海からの湿気が乗って、北海道西部に降水するのは、北海道では年明けの豪雪期に多いパターンですが、どうやらここ数日はその傾向があるようです。

 こちらが先ほどの石狩地方の様子です。

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 筋状の雲が北西から南東方向に流れていて、雨の領域も筋状になるので、大雨が降っているところと晴れているところが隣接しているのが最近の特徴です。この時間帯は札幌中心部は晴れていますが、その両側では大雨が降っていると思います。

 もうちょっと引いてみるとこんなふうです。

風と降水は真冬の豪雪期と同じ:こんな日はColtraneの「枯葉」で_c0025115_19441567.jpg

 こういう雲の時には、日本海で新しい雲がどんどん湧いてきますので、雨雲がないと思ってもいきなりできて豪雨が降ったりするので、降りだす寸前まで天気予報ができないようです。

 というわけで、こんな日はレーダーとにらめっこしていても、30分後の天気も判断できにくいのでもう居直ってしまって、Jazzでも聞いていたほうがいいかもしれません。

 秋になると、やっぱり「枯葉」で、枯葉というとマイルス・デイビスとかビル・エヴァンスということになりますが、もう聞き飽きたという人も多いかもしれないので、今日は異色ですが幻の名盤がYouTubeにあることを発見しましたので、それで行ってみましょう。





 これがいかに「幻」なのかについて、私の聞きかじりの軽薄な説明よりも、たとえばこちらの説明をご覧いただければよくわかると思います。
John Coltrane

いきなりコルトレーンです。コルトレーンが枯葉?と意外に思う人が多いと思いますが、演ってるんですよ。しかもプレステッジ時代ではなく、インパルスの時にです。残念ながらテナーではなくソプラノなんですが、あまりにすばらしい演奏なので書かせて下さい。実はですね、僕は昔からインパルス時代のコルトレーンが枯葉を演奏したらどうゆう風に演るんだろうとずーっと思っていた時期がありまして、10年位前にその CD を見つけた時は歓喜したのを覚えています。あのモード一直線の時代にコルトレーンが枯葉を演っていた、しかもソフトリーやブラックバードではなく僕がテナーを始めて何十回と練習してきた枯葉を。もう感激でした。

ところで内容なんですが、1962年11月、ヨーロッパでのライブです。基本的に ヴィレッジヴァンガードのsoftly as in a ~ の延長ですね。ピアノから入ってマッコイが盛り上がったところでコルトレーンのソプラノが炸裂する、そんな感じです。ただ softly as in a ~ の方は結構メロディアスで聞きやすいのですが、枯葉の方はすさまじい演奏です。この時期にしてはめずらしく、マッコイがコルトレーンのソロのバックでバッキングをしているので全体としては調性を保っているのですが本当にすさまじいです。まるで1965年のトランジションの頃の演奏のようです。ハーモニックを多用して微妙に調性をくずし、要所要所で戻ってくる、そんな感じの素晴らしい演奏です。

The Complete Graz Concert
John Coltrane Quartet

 これを聞くとかなり元気が出ます。

 5歳位若返った気分になれました。雨の中でも自転車で突っ走れるテンションをもらいました。

 それでは!
by stochinai | 2014-09-19 20:01 | 札幌・北海道 | Comments(0)

日の光今朝や鰯のかしらより            蕪村


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